【No.1243】なぜ、その子が発達障害になったのかはわからない

5~11歳のワクチン接種が始まっています。
若者に多く見られた心筋炎や発熱等の副反応は、彼らの持つ強い免疫機能をこれまた強い薬で抑え込もうとするために生じている、とも言われています。
高齢者に若者のような強い副反応が出ないのは、そもそもの免疫機能が弱くなっているためとも考えられますね。
胸腺や扁桃腺などのリンパ系は、生後から7歳くらいで大人と同じレベルまで育ちますが、その後、12歳前後をピークに急激に発達し続け大人のレベルを超えます。
20歳ごろには大人と同じレベルに落ち着きますが、つまり、小学校1年生くらいから20歳くらいまでは免疫機能に関わるリンパ系の発達が盛んだということです。
特に小学校高学年から中学生年代は人生でもっとも免疫機能が強い時期。
ということは、接種による副反応が強く出てしまう世代とも推測できるのです。
そういえば、重大な副反応があった人の一覧で12~13歳が続いていましたね。


もちろん、すべてのこの年代の子ども達に接種後の副反応があるとは思いません。
人口の80%ほど接種したワクチンですが、ほとんどの人は入院するような副反応が生じていないのですから。
それは身体との相性なのでしょうか、それとも生活習慣、遺伝的ななにかが関係するのか、それは現時点ではわかりませんが、人とワクチンとの間の相互作用によって現れ方が異なるのだと思います。
ちょっと話は逸れますが、反応の違いはワクチンの管理状態の違いもあるのでは、と言っている専門家、医療関係者もいるようです。
確かにマイナス70℃管理って大変だと思いますし、宅急便のお兄さんたちがクーラーボックスで運んできたり、余った分は再び冷凍庫に入れて管理をしていたり。
輸送中の衝撃とか、再冷凍とか、大丈夫なんですかね。
まあ、期限切れの日付をペンで書き直して3回目を打っているので、心配ないか(笑)


発達相談において親御さんは、「まさか自分の子が発達障害になるとは…」とおっしゃる方が少なくありません。
それは自然な感情だと思います。
子どもを授かり、すくすくと育っていく我が子の姿を思い描き、出産、子育てを始めるのですから。
しかし、徐々に同年代の子との違いがはっきりしてきて、専門家より発達の遅れを指摘される。


発達の遅れは徐々に目立っていくものですので、「発達障害」と言われたあと、それまでの過去を振り返ります。
「あのとき、〇〇をしたから」
「自分が〇〇をさせなかったから」
完璧な子育てなどあるわけはなく、子どもの発達にとってリスクがあることは多々あります。
ですから、リスクを数えようとすれば、いくらでも出てきて、その数だけ親御さんご自身を傷つけることになる。


発達障害の原因、リスク要因については研究もあり、いろんなことが分かっています。
しかし、たとえば「高速道路の近く」が一つのリスク要因としてあるのですが、だからといって高速道路の近くに住んでいる子ども達が全員発達障害になるわけではありません。
高速道路、つまり、車の排気ガス、そこに含まれる化学物質の影響だと推測されますが、どのくらい体内に蓄積したらリスクになるのか、また個人によっても耐えられる量も違えば、浴びている時間も違います。
そして多分、これはどんなリスク要因に対してもいえるのですが、そのリスク要因が単体で影響する人もいれば、他の要因との絡み合いによって影響する人もいるはずです。
リスク要因は分かってきてはいるけれども、その個人に影響したものを特定することはできません。


長時間のメディア視聴が言葉の遅れに繋がると考えられる子ども達は多くいますが、同じくらい言葉の発達に影響が出ていない子も多くいます。
もちろん、もしかしたら言葉ではなく、言葉以外の何かに良くない影響を及ぼした子もいるでしょう。
発達障害の子ども達は人口の1~2%くらいと言われています。
実際に診断を受けた子はもっと少ない。
つまり、少数派なのです。


少数派だし、症状の表れ方もバラバラ。
だからいつまで経っても、発達障害は社会問題にはならず、個人、家庭の問題にされがちです。
正直言えば、私達人間が作り上げた社会環境によって、だいぶ多くの発達障害児が作られていっていると言っても過言ではないくらいです。
どうして先進国、特に日本でこんなにも発達障害児が急激に増え続けているのでしょうか、しかも2000年を境に。
もちろん、アスペルガーなどの概念の広がり、社会制度の変化、診断基準、医療側の変化も影響しているでしょう。
でも、それにしても、日本の増え方は異質です。


2000年頃、日本以外の世界で何が起きたのでしょうか。
欧米では農薬の規制、食品添加物の規制が強くなりました。
しかし、日本は真逆を行き、欧米で禁止されている農薬も使い放題、しかも世界で1,2番くらい使用している。
あの広大なアメリカやオーストラリアの何倍もですよ。
コンビニに行けば、添加物が含まれていない食品を探すのが難しいくらい。
ファミレスの食材、遺伝子組み換え食品ばかり。
どうしてあんなに低価格で、お腹いっぱいご飯が食べられるの??


こういった食にしろ、環境にしろ、今回のワクチン、マスクにしろ、すべての子どもに同じような悪影響を及ぼさないから、いつまで経っても根本から改善しようとする声が上がってきません。
そんなことをしなくても、どうせ、影響が出る子は少数派だから、そのまま知らんぷりして自分の生活、今のラクを求めて生きていけばいい人が大多数。
でも、悲しいことに影響が出てしまった子は、その家族にとって我が子はすべてで全部。
だからこそ、多くの人たちにとっては関係ないことで支障がないことであったとしても、誰かの健康、幸せ、自由にとって悪影響があると思われることには警鐘を鳴らし、そこに真剣に向き合う人がいなければならないと思うのです。


今までの薬害訴訟も、国が認めるまでは10年くらいの年月がかかっています。
10年経って「じゃあ、やめよう」では遅いのです。
この10年間にどのくらいの人が苦しんだのか。
しかも、その人が苦しむだけではなく、家族や友人も同様に後悔し、苦しみ続ける。
「少数だからイイや」「自分に関係ないからイイや」「エビデンスが出てないからイイや」
「今だけ自分だけ」で本当に良いのでしょうか。


発達障害のリスク要因はたくさんあります。
しかし、そのリスク要因がその子にどんな影響を及ぼすのか、どのくらいまで許容できるのか、はわかりません。
だから、できることは過去から学び、できるだけリスク要因を避けることです。
何度空振りになったとしても、99%の人には関係なかったとしても、たった一人であったとしても発達障害の引き金になるリスク要因を遠ざけることができれば良いと私は思っています。


こういった考え方、仕事の仕方はグローバルスタンダードという名の欧米基準には不適合だといえます。
発達障害になった子を治すような仕事をすることは、目に見える形での評価、成果になりますが、発達障害にならないための仕事こそ、大事なのではないでしょうか。
本当にそのままだと発達障害になったかどうかは分からない。
でも、私は発達障害になる子を減らしたいし、なった子は根本から治ってもらいたい。
社会全体で発達障害の予防に取り組むまでは、まだまだ先になりそうですが、こういったことを目指しながら今日も発達援助という仕事を行っています。




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