【No.1473】個性を埋没させる測定からテーラーメイドの測定へ
ずっと昔は「脳の機能障害」というざっくりな表現でしたが、いまは科学技術の発展により脳機能の状態を画像で確認することができるようになりました。 どこの部分が低下していて、どこの部分が平均、または平均以上か。 そしてどこの部位とどこの部位の繋がりが強いか、弱いか。 つまり、発達障害は脳のシナプスの結合が少なかったり、逆に多すぎたりすることが原因だと考えてよさそうです。 そのつながりの部分が各個人によっても違いますので、行動など目に見える形での表現は無限です。 これが一人として同じ人がいない「個性」としてみられる。 同じ自閉症、ADHD、LD、知的障害といわれる神経発達症のグループであっても、その出方は一人ひとり違っています。 だから本来なら、一人ひとりのものさし、指標、検査が必要だといえます。 いま、世の中で実施されているもののほとんどは、共通のものさしでの測定です。 個性的な障害に対して、個性が隠れてしまう測定を行っている。 「より多くの加算、支援を得るために、知能検査の前日は遅くまで起こしておく」というのは、そのことを象徴している話だといえます。 測定が「重度」というカテゴリーに入れるためのもの。 「重度の自閉症」と言われても、その子の顔が浮かんできません。 当然、顔が見えないのですから、育て方もみえてこない。 「重度」も、「自閉症」も、「IQが56」も、子育てには関係がない。 「私たちが聞きたかったのは、この子の育て方だったのに」という感想を投げかけられても、検査機関は困るのです。 個性を埋没させる測定しか行っていないのですから。 子育てに必要なのは、テーラーメイドの測定です。 この子が育った、成長した、ポジティブな変化が起きた、と確認できる指標を作っていくことが望ましい。 たとえば、「縄跳びを1回跳ぶ」→「縄跳びを〇回跳ぶ」→「他人が回した縄跳びを1回跳ぶ」→「他人が回した縄跳びを〇回跳ぶ」→「自分が回した縄跳びをママが1回跳ぶ」→「自分が回した縄跳びをママが〇回跳ぶ」→GOAL「友達との身体的な距離感が適切になる」 みたいな感じです。 わかる子だったら、こういった指標を本人に説明して理解しながらやってもらうのが良いと思います。 私は成人の方の相談の際には、こういった指標づくりを一緒にしています。 そうすることで、共通の話題になって、「その目標に向かって頑張りま...