【No.1463】「言葉の遅れ」とひと言ではいえません
「言葉の遅れ」とひと言でいっても、その状態、発達段階によって育て方は変わってきます。 『発声の段階』は何かを伝えようと意図をもって発しているというよりも、感情が高ぶって「あー」と言ったり、手を動かすように喉を動かして遊んだりしている状態(赤ちゃんに共通してみられます)です。 動物に広く見られる“運動”に近いかもしれません。 ですから運動の段階の子には運動が必要になります。 内的な変化に対して発声を通して反応している。 発声を続けていくことで、周囲から見ればやりきらせてあげることで、運動機能としての喉や口、そして鼻も、肺も、育っていきます。 育っていく中で発声にバリエーションが増え、同時に発声をコントロールする力も身に付けていきます。 この段階の子ども達に必要なのは、内的な変化への反応の段階から自らでコントロールできる段階へ進むことなのです。 自分の意思で発声することができ、かつ複数の発声を使いこなせることが、コミュニケーションとしての言葉の土台になります。 明確な言葉はいえないけれど、意図をもって「あー」とか、「うー」とか発している段階。 そういった子ども達に必要なのは認知機能の向上になります。 自分の発した言葉に対する周囲の反応、その場面や状況といったパターンを覚えていく必要があるからです。 「あ、あ」と言ったら、お母さんが来てくれた。 お母さんを呼びたいときは「あ、あ」と言ってみよう。 最初は偶然発した言葉に対する偶然の一致の対応かもしれませんが、それを少しずつ覚えていきます。 施設で働いてきたときもそうですが、やはり知的障害の状態がこの段階でとどまるか、次の段階へ進むか明確に出ていました。 ではこの段階の子に必要な認知機能の向上とは? それは文字が読めるとか、書けるとかといったものではなく、運動機能を高めることになります。 言語中枢といわれる脳の部位は運動機能を司る部位と関連しています。 身体を大きく使う動き、それはすなわちいろんな身体の部分を連携させて動かすということ。 動きのバリエーションを増やすこと、いろんな動きをすること自体が脳を刺激し、認知機能を向上させます。 さらにコミュニケーションとしての言葉は、なにかを使える道具でもありますので、ボールを転がしたり、ティッシュをとったり、スコップでモノを叩いたりというような道具の操作が脳を育てますし、機能として...