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8月, 2022の投稿を表示しています

【No.1304】残された者の務め

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未接種の私たちにとっては、もう終わった話のコロナ騒動。 やっぱり自然に罹った方が、その後の変異に対しても柔軟に反応することができるって論文も出ているし、実際の話としてワクチン接種していない国ではほぼ陽性者ゼロ。 打てば打つほど、蔓延するよって言われていたのに、というかイスラエルや台湾、シンガポール、イギリスが示してくれていたのに、3回目に突入。 それで気づくかと思えば、4回目だって。 「オミクロン対応!新ワクチン」って聞けば、どうせみんな、「武漢型より、そっち」ってなるんだろうな。 これだけ聞けば、新しいタイプのワクチンができたと思うだろうけれども、実情は武漢型にオミクロンをプラスした二価ワクチン。 同じ武漢型を1年半の間で頻回打っても大丈夫なの? というか、それを実験して確かめたことはない。 つまり、日本人を使って「本当に大丈夫だろうか?」と治験を行うってこと。 アメリカでは、この日本人の結果を見てから、オミクロン型(BA.5のやつ。日本はBA.1)を国民に接種させるかどうか決めるんだって。 これって1945年の広島、長崎と一緒。 なんで軍人がほとんどいない、女、子ども、老人しかいないところに、しかも種類が違う原子爆弾を落としたの? 落としたあとは、米軍が入り、被爆者の人達を観察して回ったというのは有名な話。 欧米人の内側にある優生思想。 アフリカや黒人を使った新薬の治験は、ずっと行われてきた。 今回はイスラエルが4回でやめてしまったので、次は日本が選ばれた。 5回打ったらどうなるか? 新しいタイプのオミクロン型ではどうなるのか? この1年間は、ずっと「イスラエルの人達はかわいそうだ」と思っていましたが、とうとう日本がその状態になろうとしています。 9月に前倒ししたオミクロン型のワクチン。 ワクチンの接種率が進むと、大きな波が起きて、それは前の波を超えるような大きさになるので、今年の冬にはどうなることか。 人類初の実験が、この日本で行われようとしていますので、素人の私にはまったく想像できませんね。 ただ「残された者」という連想が生じます。 大きな自然災害などが起きると、残された者の"苦しみ"が現れます。 これから身内や親族、友人、知人の中に、お別れしないといけない人が出てくるでしょうね。 そんなとき、「どうして私はあのとき、接種を止められなかっ

【No.1303】この夏のケース報告

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夏休みに入ると、上の子はほぼノーマスク生活でした。 一人でおつかいや書店に行くときも、マスクを持たずに出かけていく。 「だって、一人で買い物するんだから、しゃべらないでしょ」と。 なにか言われるようなことがあったようだけれども、「完ムシ~」だって。 私の子なら、そこで言いかえすくらいの勢いが欲しいところですが、まあ、良しとしておきます(笑) 大事なことはマスクをしないことではなく、自分の頭で考え、判断すること。 とにかくどこでもここでもマスクするのと、どこでもここでも外すのは、根っこでつながっているんだから。 下の子は、マスク姿の人を見かけると、「あの人、自分の頭で考えられないんだね」と言う始末(笑) 今日はこの夏、関わったケースの中から、ちょっとだけご紹介。 もちろん、部分的に改変して、また発達相談の一部の内容によって個人が出ないような配慮はしますが。 たまには具体的なお話の方が皆さんの参考、考えるきっかけになるかと思いました。 ではいきます。 ケース① 【対象者】:幼児さん 【相談内容】:言葉の遅れ 【アセスメント】:「バババ」など、上下の唇をつけた発音のみ。お母さんの話では「ハイハイを飛ばしたことが…」とのことでしたが、まだ口が幼い印象。発達段階で言えば、おっぱいを吸っている段階の口。食事の様子を訊けば、「丸飲み」「固いものは食べられない、吐き出す」。 【助言】:ヒトはうつ伏せの姿勢、運動により噛む力、飲み込む力を育てていく。いろんなものを頑張って食べさせれば噛む力が付くというのは間違い。今の段階で固いものを食べさせるのは無理強いという。ハイハイを飛ばしたということは、それに至る前の段階ですでに課題があったということで、たぶん、首から背骨にかけての問題だろう。言葉の発達は、進化の過程で言えば、最後のほうなので、根っこから育ていくことが言葉の発達につながると思う。 【その後の様子】:「哺乳瓶による水分補給」「首から背骨にかけてのアプローチ」「くちゃくちゃ食べの容認」を行う。以前よりも、舌の動きがよくなったとのこと。「ダ」が出るようになった。 【感想】:ひとことで「言葉の遅れ」と言っても、その遅れの状態&段階も人それぞれ、遅れた要因も人それぞれ。このお子さんの場合は、運動発達という土台から育てなおしていくことが大事だと判断。時間はかかるが、ご両親ともに共通認識が持

【No.1302】セミの鳴き声よりも、「シューキョー、シューキョー」と叫ぶマスゴミがうるさかった夏

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何から目を背けようとしているのか、8月は「シューキョー」「シューキョー」とうるさかったメディア、マスゴミ。 だから、自然と宗教と自閉症、発達障害者の人との関係を連想します。 相談者自体、またそのご家族が熱心な信者ということがありますね。 宗教というのは教えがありますので、ある意味、構造化だと言えます。 世の中、とくに他人との関わりについては苦手な人、それに労力を割き、疲弊してしまう人が「〇〇しなさい」という教えという指針が得られると、頭の省エネになるわけです。 社会性なんていうのはとっても曖昧なものですから、ずばっとどうしたらいいか(悪いか)などを言ってもらうと、思考、判断のプロセスを飛ばせますので、だいぶ楽になります。 またラクでいえば、多くは教典など、文字化されているものがありますので、情報処理がラク。 そして何よりも、信者同士で集まれば、共通の話題がすでに設定されていますので、集団活動もラクだと言えます。 ただ同じ職場、学校というだけでは、バックグランドがバラバラで、話す内容もバラバラになりますので、共通の話題や目標、行動指針があると省エネになるわけです。 あと実際にそのような当事者の方達と関わると、宗教が疑似家族を作り、愛着障害を(一時的に)癒す作用があるのだと思います。 礼拝(?)に行ったあと、「心が安らぐ」という人の多くは身体から愛着障害のオーラがバリバリです。 でも、その空間、関係性があるからこそ、また仕事を頑張れる、明日からの日常生活を頑張れる、というのもあると感じます。 ですから、詐欺などの犯罪はダメですが、どんないかがわしい宗教、教えだとしても、必要な人がいて、それ自体、否定されるようなものではないと思います。 相談者の中には、親がその信者で、子どもを無理やり改宗させているという場合もあります。 そして当然、不適応を起こし、それが「発達障害」とされてしまう。 発達障害というか、愛着障害であり、愛着障害というか、親子関係の問題、親の問題。 だから、問題の根っこは息子の発達障害ではなく、そういった宗教に盲目的にのめり込んでしまう親が置かれた状況と過去にあるわけです。 以前は、不安商法、霊感商法にひっかかり、発達障害を持つ親御さんが「壺を買った」「数珠を買った」「祈祷(?)をしてもらった」と、この辺りでも話として聞いていました。 私はその話を聞くたびに

【No.1301】前提がバカだと、出てくる答えもバカになる

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「42万人死ぬ」というのは、前提が「感染対策をなにもしなければ」という前提があった。 富岳の飛沫実験も、前提が「マネキン」「口をあけっぱなし」「飛沫をよけない(笑)」「免疫は考慮しない」だった。 前提が変われば、出てくる数値、結果は変わるもので、いくら権威やスーパーコンピューターが導きだした答えだとしても前提が間違えば、答えも間違うものです。 ですから、「エビデンスが~」と言う前に、その前提条件を確認することが必要になるでしょう。 人間というのはそれほど賢くできていないと私個人は思っていますので、前提を間違うのは仕方がないと思います。 しかし、新たな見解、知見が出てくるのに、その前提に固執したり、意図的に自分に有利なように前提を操作したりするのは間違っていると思います。 ですから、3年目に入っても「エボラ並みの未知のウィルス」という前提を変えようとしないのも、発達障害は「生まれつきで、治らない障害」という前提を変えようとしないのも、間違いです。 間違った前提だと間違った答えが出る。 間違った答えを見て、「前提が間違っているのでは?」と考えるのが科学的な思考だといえます。 発達障害は生まれつきで、生涯治らない障害と言っていたけれども、支援級から普通級に行く子もいるし、同世代と同じように進学し、就職し、結婚する人もいる。 となれば、それは「治らない」というのではなく、「治ることを知らなかっただけ」ということになります。 感覚過敏や身体の不器用さ、相手の気持ちを察することなどは「特性」であり、「できない」とされていたけれども、単にアセスメントが荒かっただけで、その改善の仕方、育て方を知らなかっただけということになります。 前提はズルができても、数値、結果、治ったという人はズルができませんので。 もっと細かいことで言えば、たとえば「言葉がない子に絵カードは必要ですか?」などのご質問を頂きます。 ですが、そこで大事なのは「絵カードの有効性」ではないのです。 どういった前提で、その絵カードが導入されようとしているか? いま、その子の内側に伝えたいという想いが溢れている。 だけれども、まだ言葉を使って表現することが難しい。 だから、言葉を獲得する前、いま、緊急的に絵カードを使おう、というのでしたら意義のある支援になると思います。 一方で「この子は重度で、自閉症だから」絵カードとい

【No.1300】上下関係では治っていけない

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我が子のどこに発達のヌケがあるか、それを確認することは大事なことです。 でも、もっと大事なのは「どうして発達のヌケが生じたか?」 そしてさらに大事なのは「どうして発達のヌケが育たず、抜けたままなのか?」なのです。 勘違いされている人が多いようですが、発達障害児と言われる子ども達だけが、発達のヌケや遅れ、凸凹を持っているわけではありません。 一人ひとり特有の発達パターンを持っていますし、何ならヌケや遅れを持っているのは、みんな同じでなのです。 基本的なヒトの発達パターン、順序はありますが、いつ、どの時点で、どのような強弱の発達を遂げるか、はとても個別的で唯一無二のもの。 言葉が出ない、ハイハイを飛ばした、友達と遊べない。 それ自体が問題かのように扱われます。 しかし、本当の問題は言葉が出ないまま育っていかない状況なのです。 少しずつでも育っていけるのなら、同年代とは異なった時期に育ちきるなら、問題ではなく、その子固有の発達パターンがそうだったというだけ。 「愛着障害」についても、私はわかりやすいため、その言葉を使うのですが、そんな診断名はありませんし、決まった定義があるわけでもありません。 ただ愛着障害とは、人との関係性の中に生じた発達のヌケであり、歪みだったり、うまく他人との関係性を結べない状態だったりを指しているといえます。 ですから、まさに愛着障害とは、愛着障害者がいるわけではなく、愛着障害自体が問題なわけではなく、愛着形成が進んでいかない状況が問題だといえるのです。 「発達障害を治す」というと、どうしてもイメージで言えば、その本人自体をまず変えようという想いが湧いてきます。 発達相談でお会いしてきたご家族の中にも、発達の遅れのある我が子を変えよう、変えようと励まれている姿があります。 しかし、こういったご家庭は往々にして治っていかない。 さらに愛着障害を深くする傾向があります。 発達のヌケは育てなおしができたけれども、治り切ったという感じがない状態です。 これは夫婦関係でたとえると分かりやすいと思います。 発達相談においても、ご両親が同席されることがほとんどなのですが、必ずしも子育ての方向性が同じだということはありません。 障害の捉え方にしろ、療育や支援に対する考え方にしろ、発達障害を治すことにしろ。 様々な面で違いがあるほうが自然だと言えます。 この違いをお

【No.1299】100年計画の愚民化政策ではなく、100年後が幸せになる生き方を

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ロシアの認識では「アイヌ民族は我が国の先住民」となっています。 ということは、ウクライナ侵攻と同じように、「我が国の住民を保護するために」と言って北海道に侵攻しないともいえません。 過去の歴史を見れば分かるように、戦争は起きるものではなく、(一部の人間が)起こすもの。 現在、日本が行っているロシアに対する経済制裁も、国際常識的には軍事攻撃になりますので、今、私達は戦時中なのです。 今朝のネットニュースでは、77年前の敗戦を機にソ連軍が北海道全島の占領を検討していたことが明らかにされました。 当時、トルーマン大統領によって拒否された要求ではありましたが、それ以降、ソ連は、ロシアはこの計画を諦めたのでしょうか。 戦後のGHQ統治計画では、「日本民族をもう二度と自分たちの脅威にならないように」ということで様々な工作が行われましたが、それは今もなお、続いています。 彼らは100年単位で計画を立て、実行します。 日本人の愚民化政策の完成まで、あと23年。 2045年は、今の子ども達が社会の中心です。 私は親御さんに「まず変わりましょう」と伝えることが多くあります。 その理由はいくつかあるのですが、やっぱり現在の発達障害は、社会の問題だと考えているからです。 大人たちが造り上げてきた社会、環境の害をそのまま子ども達が受け、育ちに影響を及ぼしている。 ひと言でいってしまえば、こんな不健康な生活を続けていれば、次の世代に影響が出ないほうが不思議といえるでしょう。 とにかく「今だけ、カネだけ、自分だけ」で好き勝手生きてきた人間たちが、次の世代を担っていく子ども達に何の問題も無く、健康に生まれ育つことを願うほうがおこがましい。 そしてもう一つ大きな理由があって、これはてらっこ塾を起業する前の体験が影響しているといえます。 学生時代から施設職員、特別支援学校教諭と進んでいく中で、発達障害を親のせいにするのはご法度でした。 あくまで発達障害児は、たまたま生まれてくるのであって、なにか原因があるわけではないということになっていました。 さらに、むしろ親御さんはかわいそうな存在なのだから、なるべく気持ちが上がるような接し方、声がけをすること、心の支えという接待をするように教えられてきました。 今でもよく覚えているのですが、当地には「親こそが頑張らなければならない」という有名な先生がいて、一部の

【No.1298】家庭という環境、親という環境

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7月の講座の中で、私は「遠巻きに見ている親御さん達」のお話をしました。 私に対して、私の行っている発達相談、援助について興味関心がある。 心から治したいと思っている。 だから、実際にどんなことを行っているのか、もし相談したらどんなことを言われるのか、とても気になる。 そしてその情報を集めるために、書籍を読んだり、ネットを検索したり、実際に利用した親御さんの話などを聞こうとする。 なんなら匿名、仮名を使い、メール相談をする方もいらっしゃいます。 無料でメール相談していますので、良いのですが(笑) 一見すると、「だったら、一回依頼すればいいじゃないか」と思いがちです。 実際、私も最初の頃は、そう思っていました。 でも私の間に一定の距離を持とうとするのには理由があるように感じます。 息子、娘には治ってほしいし、自分もその後押しがしたい。 だけれども、無意識の階層に「私には触れてほしくない」という想いが存在しているのです。 自分は変わりたくないけれども、我が子は変わってほしい、という感じ。 結構、ご自身では気がついていないですが、こういった無意識の想いがあるように思えます。 私に発達相談を依頼される親御さん達からは、覚悟を感じます。 それこそ、自分自身の課題と向き合う覚悟です。 自分の愛着障害、発達の課題、妊娠・出産・育児における過ち、自分自身の過去の行い…。 そういったものと本気で向き合う覚悟ができたとき、発達相談を受けようと思うのでしょう。 なぜ、そう思うかといえば、誰一人、「How To」を訊いてこないですし、そこを求めていないから。 そしてその後の様子を伺うと、まずは親御さん自身が変わろうと動き、実際に子どもさんが変わる前に変わっているから。 胎児期から2歳前後の言語を獲得する前の段階に生じる発達のヌケや遅れが、発達障害と呼ばれている子ども達の根っこだといえます。 生物としての土台の部分に不具合が生じるから、人間として育っていく部分に問題が現れていく。 その発達のヌケや遅れは主に親子の関係性の中で生じ、母胎を含めた家庭という環境に発達が進んでいけない"何か"が存在している。 だから、発達の環境としての家庭、親御さんがまず変わる必要があるのです。 家庭を変える人は多くいます。 テレビやタブレットを撤去したり、食事から添加物、加工食品を減らしたり、早

【No.1297】退行の夏

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正直、夏休みが始まるまでは、こんなにも退行する子ども達が多くなるとは思ってもみませんでした。 7月の講座でこの子ども達の姿を予見し、内容にいれられなかったのは私の実力不足です(ごめんなさい)。 例年、夏休みになると、愛着形成のヌケを埋めようとする子ども達はいるんですね。 他にも、「やっと夏休みに入った。だから、発達のヌケを埋めよう!」みたいに、自分でその抜かした時期に戻り、育て直しを始める子ども達もいました。 でも、今年の夏は違いますね。 それだけギリギリのラインで1学期を過ごしてきたのでしょう。 どの子も、多かれ少なかれ、心身が疲弊しているのが伝わってきます。 夏休みに入ってからの発達相談では、ほとんどの子ども達が退行を行っていました。 これは愛着形成の、運動発達のヌケを育て直すというよりも、乳幼児期に戻り、心身を癒している感じがします。 この前、お会いした小学生の子どもさんは、夏休みに入ってから口をすぼめるような動きが始まっていました。 その口の動き、自分の舌で唇を嘗め回すような動きを確認しますと、おっぱい、乳首を舌でいじるときに見られる赤ちゃんの動きに見えましたので、たぶん、その子なりの退行になっているのだと思いました。 他にも急に「おっぱい」と口にするようになった子がいたり、お母さんのあとを追うような行動が出てきたり、お風呂に水を張り、その中で鼻から上だけを出し過ごしている子がいます。 こういった行動を見ると、「夏休みで暇になったから」「学校に行っていない分、ストレスが溜まっている」「問題行動が出た、どうしよう」などと捉えがちです。 よく支援者でも、お母さんに触れるのは、将来的に知らない女性に触れること、性犯罪と繋がるから、やめさせたほうがいい、というアドバイスがされます。 上記のような「おっぱい」と口にするのも同じですし、母親の後追いはストーカー、お風呂に水はまさに問題行動、将来、水道料金を払えないでしょ、などと言われそうです。 特に、知的障害を持つ子、言葉に遅れがある子、ある程度、大きくなった小学校高学年以降の子ども達は指導、注意、矯正の対象になってしまいます。 私は強度行動障害を持つ人たちの施設で働いていましたが、問題行動と一言で支援者が表現してしまう行動でも、本人たちからすれば意味があり、する必要があるからしているものだと捉えています。 「障害特性」

福岡&愛知出張のご案内(8月・9月)

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例年、夏休み中に頂くメールは 「1学期にこんな変化が見られました!」 「実家に帰省し、こんな遊びをやっています!」 「キャンプに行って、こんなことができるようになったんだ、と新たな成長を感じられています!」 といったものが多いです。 しかし、今年はちょっと雰囲気が違って、一言でいえば「退行」の夏休みといった感じ。 コロナ騒動も3年目に入り、子ども達も無意識レベルでの疲労が相当溜まっているようです。 ですから、夏休みに入ると、急に我がままになったり、赤ちゃん返りする子ども達が多くいます。 7月の講座『夏休みを活用しよう!~発達援助とリハビリのための時間を大切に~』でリハビリについては過剰な対策に対する誤学習を解く方面での話がメインでお話ししましたが、こういった退行については抜けていたと思います。 「夏休みに入ったら、〇〇を育てよう」と考えられていた親御さんも多いと思いますが、本人の内側、優先順位として退行が先ということもありそうです。 その場合は、子どもの退行とその意味(時期を含む)に気がつき、退行する機会を保障する、見守ることが大事になります。 本能的な欲求としての退行です。 退行もやり切れると、ググッと発達が進むこともありますね! ================================= 夏休みが後半に入ったかと思えば、気がつけば2022年も残り5カ月を切りました。 年内の出張の予定もほぼ決まりつつあります。 そこで 8月 ・9月の出張のご案内です。 【福岡出張の日程】 *諸事情により10月以降に変更になりました 8月25日(木)移動日 8月26日(金)AM『  』 / PM『福岡』 8月27日(土)AM『  』  /  PM『福岡』 8月28日(日)移動日  【愛知出張の日程】 *すべての訪問予定が決まりました! 9月15日(木)移動日 9月16日(金)AM『愛知』 / PM『愛知』 9月17日(土)AM『神奈川』 / PM『埼玉』『埼玉』 9月18日(日)AM『東京』→函館へ *ご希望が重なった場合は、先着順とさせていただきます。 *ひと家族でも多くの発達相談を行いたいので、移動時間が短いスケジュールを優先させていただくことがあります。 詳細を確認したい方は【出張相談問い合わせ】と件名に書き、お問い合わせいただければ、ご説明いたします。 我が子のどこ

【No.1296】怒りの正体

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子育てをしていれば、落ち込むことがあるし、悲しいこともある。 だけれども、「怒り」という感情はなかなか出てこない。 テストの点数が悪ければ、その準備が足りなかったことに対して小言をいうことはあるかもしれないが、テストの点数が悪いといって怒りはしない、普通。 同じように、発達のヌケや遅れがなかなか埋まっていかないことに対して、焦りや不安の感情が出たとしても、「どうしてできないんだ」「育っていかないんだ」という怒りの感情は湧いてこない。 でも、そういったご家庭は少なくないのです。 怒りの感情というのは、自分自身が理不尽な扱いをされたとき、またはその場面に遭遇したとき、湧いてくるのだと思います。 親御さんだったら、大切な我が子に対して、そのようなことをされても、怒りの感情は湧くでしょう。 私達も動物ですので、主に子ども達という弱い存在を守るためにも、怒りという感情のスイッチが入ることもあります。 ではなぜ、我が子や家族、パートナーに怒りの感情が湧くのでしょうか。 相手からひどいことをされれば、怒るのは当然です。 しかし、そうではない場面で、さらに自分ではコントロールできないくらいに、反射的な怒りの感情が湧く。 それは、その子だったり、その人だったりに怒りが湧いているのではなく、本当の怒りの対象は他にいるということです。 私は家庭支援を行っていますので、親子の関係、パートナーとの関係に投影された怒りの対象の存在を感じます。 我が子の発達がうまく進んでいかないことに怒りの感情が湧く。 でも本当は、我が子に怒っているのではなく、自分の親に怒っている。 自分が子どもの頃、自分の親から親が思い通りに動くことを強要されてきた経験がある。 それが嫌で嫌で仕方がなかった、意識レベル、無意識レベルを問わず。 だから、発達のヌケが埋まっていかないことに怒っているのではなく、自分の親に怒っているのであり、自分は親の思い通りに生きてきたのに、我が子は"思い通りにいかない”で生活できていることに怒っているのです。 特に発達の「順序・順番」が発達援助の基本知識になっていますので、そこから外れることは、親の想いから"外れることができなかった自分"を連想させるため、反射的に怒りが湧いてしまう。 同じようにパートナーとの関係性を悩む親御さんも少なくありません。 それは子育ての

【No.1295】『発達障害、治った自慢大会!』を読んで

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明日から出張なので、帰ってきてから読もうと思ったんですよ。 でも、ちょっとだけ、ちらっと、ぱらぱらっと見るだけと思ったのですが、夕食を挟んで一気に読んじゃいました。 それくらい面白い本で、魅力的な本でした。 やっぱり私は、人が好きなんだと思います。 それぞれの家庭の物語のお話を聞かせていただき、人が育つ素晴らしさと家族の大切さを改めて感じることができました。 今回の新刊に登場するご家族は、みなさん、年代が違います。 私は支援者としては、味噌ぴさん、いぬこさんが歩まれてきた時代が、そのままハッタツの世界との関わりと重なり、一人の親としては今まさに子育て中のたにしさん、智くんのおうちと重なり合います。 「そういえば、こんな雰囲気だったな、ハッタツの世界は」というような10年、20年前を思い出し、一方で今の時代によりよく子どもを育てていくには、親である自分自身も腹を据えて子育てしていかなければならないと、同じ子育て世代の親としての想いに共感します。 発達障害が治らないと言われていた時代の子育て。 発達障害が治ると言われるようになった時代の子育て。 今は猫も杓子も発達障害とされてしまう時代ですので、発達援助と子育ての境目が無くなった気がしています。 ましてや、コロナ騒動の過剰な対策によって、子ども達の自然な発達は抜けっぱなし。 どの子もみんな、発達のヌケの育て直しが必要で、どの子もみんな、もう一度、愛着形成のやり直しが必要。 だから、どの子も必要なのは、ヒトとしての自然な発達を辿り直す発達援助の視点なんだと思うのです。 4名の治っていった子ども達、若者たちの話を本にしようと考える出版社は、花風社さん以外いないし、そもそも思いつきもしないでしょう。 20年以上、ずっと本人たちの目線に立ち「ラクになってほしい」「治ってほしい」とまっすぐ突き進んできた集大成といえるような書籍だと感じました。 たぶん、花風社の浅見さんが願っていた未来が、4家族の「治った!」と喜ばれている姿に表れていたと思います。 そしてこの書籍を手にとり、読まれていくみなさんは4家族の物語から希望の種を受け取ることでしょう。 花風社さんが「治る」なんていう言葉も、考えもなかった時期から蒔いていった種が芽を出し、花を咲かせ、次世代へと繋がる新たな種をたくさん作ってくれました。 支援者として、親として、大人として、受