季節の変わり目が苦手
「季節の変わり目が苦手」という自閉症の人は少なくないと思います。 変化が苦手な人は、衣類や使用する物が変わることに不快感を持つ人もいます。 また感覚の違いを持っている人の中には、定型発達の人が気がつかないような光や湿度、においなどの気候の微妙な変化に気づき、不快感を持つ人もいます。 てらっこ塾を利用してくれる人の中にも、先月あたりから心身の不調を訴える人がみられるようになりました。 過去に関わっていた人の中にも、季節の変わり目が苦手で不調に陥る人もいました。 関わりのある自閉症の人を数年単位で見ていくと、同じような時期に、同じような不調を訴える傾向があるように感じました。 「年度の変わり目や行事の前後など、イベントの前後に不調になるな」 「やっぱり夏から秋に変わる時期に調子が悪くなる」 など、感覚的に気が付いている本人や周りの人もいます。 年間のバイオリズムを記録することは、有効な工夫の一つだと思います。 年間の心身の状態を把握することができれば、不調になる前に対策、準備をとることができます。 勉強や仕事のペースを緩めたり、引っ越しなどの予定を別の時期にずらすことができます。 また支援者としても、心身の不調になったからといって慌てて対応する必要はなく、どのくらいに調子が戻るかが予測でき、落ち着いて支援に臨むことができます。 支援方法自体に問題があれば、すぐに変える必要がありますが、もし年間のバイオリズムから見て不調になる時期でしたら、問題のなかった支援方法を変えることで、さらに不調にさせてしまう危険性があります。 そのときの心身の状態を把握することは大切ですが、年間を通した心身の変化を把握しておくことも同じように大事だと思います。