【No.1127】ラジオチャンネル開局のお知らせ
発達って目に見えないものですよね。 その見えないものを商売にしている私は、とても危ない橋を渡っているといえるのです。 実際に商品が合って、それを売り買いする商売でしたら、モノが残り、またその価値を感じることができます。 しかし、私の行う発達相談、援助はサービス業であり、お客さんが満足するかどうか、そのニーズに応えるかどうか、それが唯一の価値になります。 標準療法は、エビデンス、科学的根拠を重視します。 何故なら、みんなの税で成り立っている商売だからですね。 サービスを利用しない多数の人がいて、少数の人がサービスを利用している。 そのとき、エビデンスが必要になるわけです。 よく勘違いされている人がいますが、少数の利用している人のためにエビデンスがあるわけではありません。 利用していない大多数の人のために、「皆さんから集めた税金は、ちゃんと科学的根拠のあるものに使用していますから」というある意味、建前のためにエビデンスが使われているのです。 親御さんによっては「エビデンスのある療法しか信じない」という人もいますが、たぶん、その人は基になる論文を読んでいないのでしょう。 論文には、こう書かれています。 「被験者〇名のうち、〇%の人に効果があった」と。 つまり、どの論文も100%の人に効果があるとは言っていませんし、そんなことは不可能です。 被験者という括りは同じですが、もっている資質、生活している環境、影響を受けた刺激、その人が歩んできた歴史が違うのですから。 よって、エビデンスがあるから、我が子にも効果があるとはいえないわけです。 エビデンスの根底に流れているのは、「効果があるかないか、やってみなきゃわからない」 70%の人に効果があるけれども、必ずしもその70%に自分の子が入る保証はありません。 効果のない30%に入る可能性だってあるのです。 しかも、その70%も同じように再現できる可能性は少ないから、実際は35%というようなこともある。 さらに論文に書くような実験は、先に挙げたような個別の違いを極力排除というか、見ないようにします。 そこを見たら、研究などできないからです。 それこそ、冒頭でお話ししたように発達とは目に見えないものですし、ある発達課題1つをとってみても、そこに関わる要因は、環境、遺伝とはず、複数あり、それも複雑に絡み合っているのです。 Aというエビデ...