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【No.1131】2020年も大変お世話になりました!

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まずは業務連絡からです。 12月26・27日にお会いした皆さま、昨日の午前中、報告書を郵送いたしました。 早ければ本日、遅くてもお正月明けにはお手元に届くと思います。 2021年の更なる成長を願い、ご本人、ご家族を後押しする気持ちを込めました。 報告書を読んでわからないことや新たなご質問等が出てきましたら、メールくださいませ。 お返事いたします。 ということで、昨日は本局に封筒を出し、その後、神社にお礼参りを。 午後からは経理の仕事を行い、2020年の帳簿を完成させました。 今朝はジム納めをして、駐車場の雪かき、注文していたオードブルとお正月料理を受け取りに行き、お昼に年越しそばを食べ、メール相談の返信をし、今、豆を挽き、珈琲を入れ、飲みながらブログを綴っております。 大人になると、一年が早く感じていましたが、今年に限って言えば、長い一年でした。 途中、動きたくても動けない時期がありましたが、緊急事態宣言が明けたその日から関東出張。 結局、出張も本州だけで11回、北海道内もあちこち行っていましたので、今年の目標であった毎月1回以上の出張を達成することができました。 私に発達相談の機会を与えてくださった皆様、どうもありがとうございました。 一応、個人事業とはいえ、経営者ですので、「どうして依頼が増えたのか?」を分析する必要があります。 一番の理由は、花風社の浅見さんをはじめ、著書の方々、花風社さんの本を愛読する方達が私という存在をお引き立ていただき、広めてくださったからだと考えています。 個人事業主として生き残るかどうかは、腕の良しあしではなく、その前に何よりも「知ってもらう」ことだと思います。 私のように何かモノを売るのではない個人事業主のほとんどは、サービスの質で勝負する前に「知らない」ということで消えていく存在です。 ですから、私一人では難しかった「知ってもらう」ということを後押ししてくださった皆様、どうもありがとうございました。 この一年、発達相談でお会いした皆さまの顔を思い浮かべると、コロナ騒動があろうがなかろうが、たぶん、依頼してくださったと思います。 どういうことかと申しますと、みなさん、自分の頭で考えられる方達だと感じるからです。 いま、全国どこでも公的な支援サービスを受けることができます。 しかも、ほとんど自己負担がなく。 何も疑問を持つことなく、多

【No.1130】『発達障害・脱支援道』(花風社)を読んで

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福祉、特に障害者福祉の世界は不思議である。 施設職員による暴力や人権侵害など後を絶たないが、いつもそれは"内部"告発によって世の中に出る。 自ら訴えることが難しい当事者にとって、本来、一番の代弁者は親であるはずなのに、親からの告発はめったにない。 あったとしても、それは我が子と親の闘いに終わることばかりで、同じ施設を利用している他の親たちに波及することがなく、ネットニュースの一つとして埋もれ、消え去っていく。 そうして、いつまで経っても、福祉の闇は闇のままである。 今回、皆様にご紹介、お勧めする本は、自閉症・発達障害を持つお子さんを育てられた親御さんであり、また自ら様々な福祉の現場で働かれた経験を持つ廣木道心さんが執筆されたものです。 廣木さんほどの経歴・職歴を持っている親御さんは少ないと思いますが、親から支援者の立場になられた人は少なくないでしょう。 しかし、そういった親御さんと廣木さんの違いは、我が子のパニックを治し、働く大人として社会に送りだした点です。 そこがまず大きな違いです。 大部分の支援者に転身した親御さんというのは、我が子に叶わなかった願い、子育てを他人の子を使って気をそらしているだけ。 これまた障害者福祉の不思議なところで、我が子をより良く育て、社会に送りだした親御さんほど、福祉の世界に入ろうとはしないのです。 反対に、「まず我が子をどうにかしろよ」という親御さんほど、ひと様の子の支援や相談、挙句の果てに講演会の講師まで引き受ける始末。 療育手帳では重度という判定を受けながらも、同年齢の子ども達と同じ学校、教育を選択し、社会人になった今では子ども時代から磨いてきた資質を使い、社会の中で一人の大人として生きている息子さんを育てられた先輩として語られる言葉に耳を傾け、学ぶことは大きな意義のあることだと思います。 また冒頭で記した通り、福祉の問題は内部告発でしか表に出ない中、この本で語られている現実は、外から福祉を覗く者にとって貴重な証言になるはずです。 特に、まだ幼いお子さんを育てている親御さんたちにとって。 もちろん、小学校、中学校というように、特別支援の世界が長くなれば、福祉の闇は見聞きするものですし、何となく皆さん、気がついています。 でも、人というのは見たくない現実を頭の中で変換する能力を持っています。 「私が見た児童デイの

1月23日(土)『医者が教えてくれない子どものステキなところ』zoom講座のご案内

出張から帰ってきてバタバタしていたら、ちょうど1ヶ月後になりました。 皆さまへのご案内が遅くなってしまい、申し訳ございません。 既に今回も企画・主催して頂く花風社さんのほうで募集が始まっております。 講座の詳細、お申し込みは こちら です! 前回、9月の講座『医者が教えてくれない育ちのアセスメント』では、皆さまご存じの 『からだ指導室 あんじん』主宰である栗本啓司さんと対談させていただきました。 このときの対談の中心は、医療とは異なる視点で行っているアセスメントについてでした。 今回は花風社の浅見淳子さんから『子どものステキなところ』というテーマを頂戴しましたので、私が行っているてらっこ塾での実践の中から、どのような言動・姿から子どもさん達の「育てたい」「育ちたい」というメッセージを受け取っているのか、をできる限り具体的にお話しさせて頂こうと考えています。 自分で言うのも何なんですが、たぶん、全国探しても私のようにあちこちのご家庭に訪問し、その子とそのご家族だけのためのアセスメントとより良い子育てに向けた話し合いをしている人間はいないはずですので、一般的な支援者とは異なる視点でお話しできると思います。 対談のお相手は、花風社の浅見淳子さんです。 浅見さんは、特別支援の支援者ではなく、編集者さんです。 長年、出版やお仕事を通して、自閉っ子の皆さん、ご家族の皆さんと関わり、また外から特別支援を見てきた方です。 一方で私も20代はどっぷり特別支援の中にいた人間ではありますが、今はこうしてどこの組織にも属さず、家庭支援という仕事を中心に外から特別支援を見ている状態です。 当然、社会人として、起業者としてのキャリアは比べるのもおこがましいぐらい違いはありますが、浅見さんと私は外から特別支援を見ている、そして当事者ではなく、外から見ているからこそ、気づけたこと、見えてきたことがあると思います。 対談の中ではそういった部分も、浅見さんとお話しさせていただき、私個人としても浅見さんの視点をお聞きしたいと考えています。 講座の形式はzoomを使用したものになっておりますので、パソコンやスマホ、タブレットから視聴することができます。 当日、リアルタイムで視聴できない方、何度も観返したい方には、後日録画視聴ができるプランもあります。 【ご視聴金額】 当日のみ:3,000円 当日+後日動画

【No.1129】コピペで体裁が整えられた世界

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今年は年末に帰省をしない若者たちがいるそうで、そういえば、大学4年の年末は帰省しない同期たちが多かったのを思い出します。 みんな、1月提出の卒論を必死に執筆していました。 私はというと、いつも通り帰省。 卒論は5月くらいに書き上げ、卒論指導はできた論文から小出しに提出し、「今、執筆頑張っています」風にして、あとはボランティアとか、地域活動とか、自分のやりたいことをしていました(笑) 今もかもしれませんが、ある時期、学生のレポートや卒論にネットから引っ張ってきたコピペが使用されていることが問題になっていましたね。 そのコピペを見抜く教授陣も大変で、そういったコピペを検索してくれるソフトまで開発されたとか。 学生が何でコピペをするかといえば、ラクをするためでしょう。 よさそうな文章を見つけコピペすれば、その分、体裁は整います。 でも、そのとき、学生の頭の中では考える機会が失われているのです。 「自己肯定感を大切にしよう」というのは、私が学生だった20年前から言われていました。 他にも「失敗経験はさせてはならない」「できることをスモールステップで」 そして「できたことは、どんな小さなことでも褒めるように」と。 あれから20年が経ち、自己肯定感という見えないものを崇め、失敗経験をすることなく、小刻みなステップを踏みながら褒めたたえられ育った子ども達は、見事に特別支援教育の世界から福祉の世界へスムーズな移行ができたのでした。 上記の言葉たちもそうですが、学生時代に教わった言葉が今もなお、そのままの形で残り続けていることに私は違和感と特別支援の限界を感じるのです。 そりゃあ、今親になり、子育てをされている方たちにとっては、専門家から聞く真新しい言葉たちなのかもしれませんが、少なくとも支援する側、教育する側に携わってきた人間なら、その言葉たちがコピペ以外の何ものでもないことがわかると思うのです。 「障害児教育の世界は、とにかく人材がいない」 「まずは人を増やさなければならない」 そんな風にも、よく言われていました。 確かに当時、支援らしい支援なんてなく、その地域にある1つか、2つの機関で専門的な"何か"を受けられることが貴重で、親御さんにとってはステータスにもなっていたように感じます。 今のように「どれを選んだらよいか分からない」なんていうのは、ぜいたくな悩み

【No.1128】因果関係のその先へ

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私の気持ちが「ラジオ」へ向かっている中でも、「ブログを見ました」と相談や依頼をくださる方達がいらっしゃいました。 こちらの文字のブログはほとんど開くことなく過ごしていたのですが、以前と変わらず、見てくださる方が大勢いたのがわかり、「そういえば、いきなりラジオのほうにはこないよな」と思ったのでした。 ラジオを始めて1ヶ月ほど経ちましたが、ラジオへ完全移行というよりも、内容を分けて文字のブログも並行して続けていきます。 お便りやご相談など、ライブ感を大切にする内容はラジオへ。 じっくり考え、まとめ上げていくような内容はこちらのブログへ。 入り口としてのブログ、ツウのためのラジオ(笑)というようにしたいと思います。 久しぶりに文章に書きたいなと思ったのは、因果関係についてです。 「Go to トラベルを実施したから、感染が広がった」 まさに因(Go to トラベル)があっての結果(感染拡大)の図式になっています。 この図式を見て、私達は気持ちよく感じるものです。 ヒトは複雑なものをシンプルにすることで、理解や納得"感"を得るからです。 しかし、世の中、こんなに単純明快なことはありません。 因があって結果というのは、実験室の世界の話であり、レベルは小学生の理科であります。 いろんな条件は排除し、ただ日光を虫眼鏡で集めると、黒い紙に火が付く、みたいな。 でも、小学生はこれで良いのです。 分からないことが分からない、何が分からないかも分からないときを生きる子ども達にとって、因果という窓は「分かった!」という充実感を味わわせてくれるから。 今となっては誰が言い出しっぺか分からないマスクも、かたくなに外そうとしないのが多くの日本人です。 なので、これまた誰が言い出しっぺか分からない「自閉症(発達障害)は治らない」という言葉も、かたくなに信じようとする人たちが大勢いるのです。 自閉症、発達障害は、まさに複雑系です。 同じ自閉症という診断でも、一人ひとりがまったく違います。 ある意味、よくもまあ、共通点を見つけたな、というくらいです。 「自閉症」という診断名は、なにも実態を表してはいないのです。 ただ確実に言えるのは、本人が「困っている」という現状のみ。 本人が「困っている」のは分かるけれども、なにが困っているのか、どう困っているのか、その困っている状態はどうすれば