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12月, 2022の投稿を表示しています

【No.1345】2022年もありがとうございました!

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今年は「本、読みました」と言ってくださる方が多くて、そのうえで発達相談のご依頼、恐縮です、という感じでした。 そういった方たちのニーズを伺うと、本を読んで「うちの子のアセスメントをしてほしいと思った」という方と、「発達援助という視点、育てなおすという視点、治っていくという視点を初めて知って興味が出た」という方の2パターンでしたね。 もちろん、そういったニーズに応えるのは当然ですが、個人的には「本に書いた以上のものを」という想いが常に頭の中にあった一年間でした。 実は私、ずっと苦手意識を持っていたんです。 アセスメントに関してはある程度、経験があるので自信があった。 でも、「じゃあ、具体的な方法は?」と言われると、だいたいがどこかで学んだことの焼き増しばっかり。 オリジナルの発達援助法みたいなのは、ぜんぜんなかったので、そこが課題だなと思っていて、今年は自分でも創り出そうとしてみました。 そして「こんなのどうかな」「よさそうだな」というのが、ちょっとずつ出てきて、少しずつお伝えしてきました。 具体的には、右脳と左脳の連携を促すアイディアとか、模倣が苦手な子の前段階を育てる遊びとか、覚醒レベルが低い子&体性感覚が乏しい子がエクササイズするときの一工夫とか。 まだまだ自信をもってご紹介できるほどの結果が出ていないので、発達相談を受けてくださった方にお話ししている段階です。 あと3か月で、てらっこ塾を開業して丸十年です。 親御さん達も年々変わってきて、治った家庭が出ていき、新しい家庭が入ってくる。 親御さん達の入れ替わりも激しく、同時にアプローチや考えも新しいものがどんどん出てきています。 そんな中で次の10年、てらっこ塾は続けられるのか。 大久保の賞味期限は切れないのか(笑) まだ同世代の親御さんからの相談が中心ですが、私より年下の世代の親御さんも増えてきて、次の10年間で確実に私はオジになり、親御さん達は年下ばかりになる。 事業形態も変化させていかなければならないでしょう。 まあ、とにかく私のような見えないものを売る商売は、技術と結果がすべて。 2冊目の出版ができた2022年がピークにならないように来年も精進していきます。 そして来年の年末には、皆さんに紹介できるような発達援助法が1つでも、2つでもできているようにしたいと思っています。 本年もこのブログにお付き合いいた

【No.1344】発達の遅れのサイン(赤ちゃん編)

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今年は赤ちゃんの相談が増えましたね。 例年なら1年間で数件だったのに、今年は初めて10件を超えました。 9月に書いた【 「おっぱいを飲まないんです」 】という記事でも紹介したように、赤ちゃんに何らかの異変が生じているのは確かでしょう。 2013年開業以来、多くの人たちの発達相談を行ってきて、その分、様々な人の成育歴を聞いたことになります。 そこで今日は、赤ちゃんのとき、どんな特徴があったのかについてお話していきたいと思います。 チェックリストのように捉えられると困るのですが、それでも今、赤ちゃんを育てているお母さんが発達の遅れの前兆を掴み、軌道修正ができれば本格的な発達障害になる前に治ったり、予防に繋がったりすると思うんです。 実際、赤ちゃんを育てているお母さんからの相談でもこの辺りの質問が多く、中には短期間で心配事がなくなったケースもあります。 ぜひ、子育てのアイディアの一つ、考えるきっかけにしてくださいね。 【おっぱいがうまく飲めない】 最初から上手に飲める子もいれば、うまく飲めずにいる子もいます。 でも、うまく飲めない子も徐々には上手に飲めるようになるものですが、あとから発達障害と分かった子は、「結局、最後まで上手に飲めなかった」という場合が多いです。 私の見立てでは、首や脳幹になんらかの課題があるように感じます。 あとは吸啜反射がうまくいかず、乳首に吸い付くことが難しい子もいます。 おっぱいを飲むことは問題なくできる子でも、その飲み方がポイントで、定型発達の子はリズムよく飲む一方で、飲み方に特徴があることもあります。 またこれは言いづらい面もあるのですが、研究結果でも明らかになっているので母乳と人工乳ではIQに違いが出ることもわかっています。 ですから昔の日本人は当たり前にやっていた「妊娠する一年前からしっかり栄養を摂る」ということが大事だと思います。 【終始機嫌が悪い。まとまって寝ることができない】 赤ちゃんは泣くのが仕事ですが、空腹やおむつの不快感といったことがないのにもかかわらず、一日ずっと泣いている子がいます。 それに関連して、とにかく寝れない、抱っこから降ろすとすぐに泣きだす、というお話もよく伺います。 私が施設で働いていたときも、「赤ちゃんのとき、とにかく泣いていた」「とにかく寝なかった」という話をたくさん聞きました。 背景には胎児期から出産時に

【No.1343】「人による」からこそ

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遺伝子ワクチンを打ったからと言って、全員が死ぬわけではない。 マスクをしたからと言って、どの子も自閉症になるわけではない。 フェリチンの値が低いからと言って、生まれた子がみんな、発達障害になるわけではない。 ヒトは複雑系であって、まさに「人による」というのが事実だと思っています。 だから、親御さんには「〇〇だったから、発達障害になったんだ」みたいな感じでは考えてほしくないのです。 あまりにも、「これが原因だ」と思ってしまうと、そこにこだわっちゃうでしょ。 いくら発達障害が増えたといっても、マイノリティには変わりがない。 ということは、どうしてもその本人の個人的な要因と環境の影響が複雑に絡み合った結果だといえます。 原因がはっきりしないとなると、特定のアプローチの効果を測ることが難しくなっちゃう。 本当にそのアプローチに効果があるのか、はたまたマイナスの効果があるのか、それともプラスにも、マイナスにもならないのか。 近視眼的な「効果があった」も、中長期的に見ればネガティブな反応につながることもあるし、その逆もあって本当に困っちゃいます。 なので、みなさんのご興味は「どれくらい続けたらよいでしょうか?」となります。 発達相談においては、私はその子とご家族の雰囲気で「来年の春ごろには」と言ってみたり、「半年ぐらい」と言ってみたり、「誕生日を迎えるころに」と言ってみたりしています。 まあ、根拠はありませんよね(笑) まさに私の直感で、どちらかといえば、親御さんがどのくらい頑張れそうか、前向きな気持ちになれるか、そっちのほうを重視しているのだと思います。 「ああ、あと半年くらいなら、私たちは頑張って続けられそう」 「この子が6歳を迎えるころには、内耳の未発達の育てなおしが完了しているのなら希望が持てる」 そのような想いを持ってもらえることも、大事な発達援助だと考えています。 そうはいっても、全員が全員、私の発達相談を受けるわけではありませんし、実際のお子さんを見るわけではありません。 相変わらずメール相談が多いので、やっぱりある程度、具体的な数字というものが必要です。 そんなときは、「3か月」という期間を一つの基準としてお伝えしています。 これは神経発達の話と私の経験から出た期間になりますが、とりあえず3か月は続けてみましょう、というのは大事だと感じています。 乳幼児期、小学

【No.1342】「普通」が将来のリスクになる子ども達

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マスクを外す行為が許せないのではなく、「マスクをつける」という大多数から外れているから許せない。 まさにこれが日本人の性質なのでしょう。 鼻が出ていても、布マスクでも、なんなら顎マスクでも、手に持っているのでも構わない。 とにかくみんな一緒が安心で、とにかくみんな一緒じゃない行動をする人に対して不安や嫌悪感を持つのが日本人。 街はきれいになり、地方は縮小し続けていますが、ムラ社会というのは変わらないのでしょう。 自閉症の人の悩みで「普通になれない」というものをよく聞きます。 また親御さんの中でも「普通の子育てができない」「うちの子、普通ができない」とおっしゃる方がいます。 じゃあ、この「普通」って何なんでしょうか? 発達の仕方も、個性も、資質も、環境も、一人ひとり異なりますので、そもそもが「普通」などという基準がないのに、どうして「普通」に捉われる人が多いのでしょうか。 自閉症に人たちが言う「普通になれない」というのは、「多数派の行動ができない」ということなんだと思います。 学校でも、一人だけ違う行動をしている。 話をしていても、一人だけ話題がずれてしまう。 多くの人が当たり前に行う常識的な行動がわからず、一人だけ場にそぐわない行動をしてしまう。 つまり、これは発達に遅れがあったり、自閉症の特性があったりするから、「普通になれない」のではなく、多数派と同じ行動ができないから「普通になれない」と思っているのでしょう。 相談で話を聞いていると、障害があること=普通になれない、だから努力しても無駄なんだ、社会や周囲が理解してもらわないといけないんだ、という論理展開がなされている人が多いのです。 こういった人たちに対する助言、アプローチとしては2つの方向があると思っています。 まず根本は、周囲が得ている情報を取り損ねていることなので、感覚系の未発達がある人はそこの育てなおしを行う。 脳の情報処理の部分で容量が小さかったり、シングルの経路でしか処理できない状態なら、前頭葉を育てる=運動発達のヌケの育てなおし、右脳と左脳の連携の問題なら動きの発達から育てなおしを行う。 もう一つのアプローチはとっても簡単で、普通になることをやめる、変人らしく堂々と変人枠で生きる、になります。 そもそも周囲と違う行動をして、それで笑われた、からかわれた、指摘されて傷ついた、というネガティブな反応が

関東出張のご案内(2023年2月)

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気温が上がった日こそ、積み上げられた雪山を崩し、雪を溶かして次の雪に備える。 すっかり雪国の男になった函館生活22年目の大久保です。 先日の大阪出張に続きまして関東出張のご案内をします。 【日程】 2月4日(土)AM「移動」/「千葉」「神奈川」 2月5日(日)AM「埼玉」/PM「移動」 にしようかなと思っています。 そこでこの機会に発達相談を希望されるご家族を募集します。 発達相談の内容は こちら をご覧ください。 お問い合わせ、お申し込みは こちら 。 2023年、新たな一年のスタートにいかがでしょうか。 どうぞよろしくお願いいたします。

【No.1341】親になるのに免許はいらない

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パイロットの仕事は、乗客を安全に目的地まで運ぶことです(@岩倉学生) いくら運ぶことができたからといって、乗客を危険な目に合わせたり、怪我を負わせるようなことはいけません。 当然、羽田に着く便を伊丹に向かうのも問題です。 同じように消防士は火を消すという職務を果たす必要がありますし、料理人なら注文を受けたメニューを提供しなければなりません。 しかし、こんな当たり前のことを果たさなくても許される職業があるのです。 そうです、医師ですね。 医師の職責は患者さんを治すことです。 でも実際はどうでしょうか? 医師はちゃんと患者さんの病気を治していますか? 救急医療や外科手術に関しては、その医師しかできない技術であり、「治す」という範囲に入るかもしれません。 しかし慢性疾患はどうでしょう。 腰痛って治せますか? 糖尿病って治しているといえますか。 ましてや、精神疾患、発達障害においては、ハナから自分たちで「治るものではない」と言っている。 患者さんを治さない医療は、何をしているのでしょうか。 なんのために存在しているのでしょうか。 慢性疾患における医療は、診断と薬の処方という対症療法に限られています。 でも、これは治しているわけではありませんよね。 昔の日本は東洋医学が中心で、医術者と言われるような人たちが困っている患者さんのすべてを診て、漢方を調合したり、施術をしたりしていました。 ですから、この時代の医療はなんでも診ていたし、その医術者が「治せる者かどうか」という評価基準があったわけです。 古い文献などには、流しの医術者がいたり、わざわざ遠い地から名医と言われる医術者を呼び、治療にあたらせたという記述もあります。 しかし西洋医学が日本に入ってきてから、そういった医術者は時代遅れで野蛮な存在にされてしまいました。 特に20世紀に入ってからというもの、徹底的な排除の方向で進んできたのです。 じゃあ、なんでそうなったかといえば、西洋諸国、とくにアメリカで起きていたことを知ればわかります。 アメリカでも本人の自己治癒力を引き出す医療が行われていました(ホメオパシー医学)。 でも、「そういったものは野蛮な医療だ」「効果がない」というプロパガンダを行い、徹底的に排除する流れが起きた。 それは豊富な石油が手に入るようになったあと。 石油から精製し薬を作り出すことに成功した製薬会社と、お

【No.1340】支援からの自立

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「ワクチンを打ってたから、軽症で済みました」というのは、「ワクチンを打ったから、感染しました」という事象を否定する必要がある。 だから、同じ人間をクローンで用意して、片方にはワクチンを打ち、片方にはワクチンを打たないで、同じような生活をしてもらう。 そしてワクチンを打ったほうが軽症になり、打たなかったほうが軽症以上の症状が出た場合に限り「ああ、やっぱり軽症で済んだんだね」と初めて言うことができる。 まあ、意見を言うのは自由だけれども、それをあたかも事実のように受け取るのが問題ですね。 やっぱりどんな事象も、自分の身体に入力して一度頭で考えることが必要です。 発達障害においても、「〇〇をやったから改善した」「よくなった」という情報があふれています。 実際、私もその情報の一つで、「大久保さんの発達相談を受けたあと、子どもが大きく変わった」と言われます。 だけれども、大久保の発達相談を受けたから、そこで提案したアイディアをやったから、改善したのか、たまたま改善するタイミングで大久保の発達相談があったのかわかりません。 もっと言っちゃえば、そもそもが「問題」「発達の遅れ」と思っていたものが、そうじゃなくて個性だったり、発達のパターンだったり、ただ遅れているように見えているだけ、ということもあるのです。 これは開業してからずっと思っていることですが、「一歩間違えば、とても危険な仕事をしているな」と。 今回のコロナ騒動ででてきた専門家たちのように、ひとは不安な感情のとき、権威にすがり、自分の頭で考えることなく、飛びついてしまう傾向があります。 ですから、発達相談を受ける親御さんに対して、さらに不安を煽るような言動を行い、「私の助言に従わなければ、もっと症状が悪くなる」「改善しないで、ずっと支援を受け続けることになる」と言っちゃえば、中にはコロッと信じてしまう人もいるでしょう。 実際、ウン十万を積まれたこともありますし、「30万円までなら出せるんですけど」とおっしゃった方もいます。 それくらい危険な商売なんですね。 「じゃあ、“改善”以外で、どこを評価すべきか」という疑問が生じます。 私の中では、「家庭の中で完結できるようになること」だと思っています。 私はこの3年間、ほぼ休まず働きましたし、全国どこにでも出張で行っていました。 もちろん、ワクチンも打っていませんし、全国旅行割も

【No.1339】福祉⇔日本⇔個人

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なにをいまさら騒いでいるのだろう、というのが正直なところ。 だって今まで興味なかったでしょ、障害を持った人たちの生活に。 自閉症の人たちは「見えないものは、ない」だが、私たちは「見たくないものは、見ない」。 ここの福祉法人は、「障害を持った人たちも結婚できる」と謳っていた。 実際、結婚して暮らしている人たちもいる。 本人たちの「結婚したい」という意思を尊重し、サポートした形になる。 じゃあ、ほかの福祉法人で障害を持った人たちの結婚は尊重しているところはどれくらいあるのでしょうか。 そもそも交際を禁止していませんか。 そもそも男女が交わらないように建物の壁で、開かない扉で隔ててはいませんか。 もっといっちゃえば、支援学校で男女交際すら禁止しているところがあるでしょ。 みんな口にはしないが、障害者に結婚は無理、子育ては無理だと思っている。 ましてや、動物としての本能である性行為はすべて“問題行動“とされている。 ある児相の職員は「高学歴、高収入の夫婦は子どもをもとうとしない。一方で反対の人たちはどんどん子供を作り、虐待や非行の問題を生み続ける」と言っていた。 どの人の心の中にも障害者に対する差別の心を持ち、優生思想の断片を持っている。 優生保護法だって、つい最近までの話で、本人たちの同意なしに手術が行われていたけれども、社会全体の問題にはならなかった。 今回も、「叩けるやつを叩く」という一時的な消費として食い捨てられていくと思います。 結局、この福祉法人の個別的な問題とされ、話題は別のところに移っていくでしょう。 そして全国で今もなお行われている第三者による「結婚」「交際」「関わり」という権利、個人の自由の制限が続いていく。 世界の精神病棟の25%が日本にある。 施設ばかりではなく、グループホームの形態も増えてきたけれども、根っこは変わっていないのが障害者福祉の世界。 それは福祉の制度、それに携わる人たちが悪いの? そうじゃないでしょ、どの人も家の隣には障害者を持った人に住んでほしいとは思っていない。 中には家族すらそう思っている人もいるのですから。 障害を持った人の結婚までは許す。 だけれども、子どもができたらどうするの。 その人たちに子育てはできないでしょう。 生まれた子どもの人生、生活はどうなるんだ。 そう思っている人たちがこの日本の大多数だということは忘れてはな

【関西出張のご案内】2023年1月27日(金)28日(土)29日(日)

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なんと気が付けば、2週間後は2023年のお正月ですね。 皆様、ラストスパートに入った頃ではないでしょうか。 ずっと調子の悪かったパソコンを買い替え、「この機会に」ということでやっと重い腰があがり(笑)、てらっこ塾のHPをリニューアル。 そして1月から3月の妻の勤務表ができましたので、待機してくださっていた大阪のご家族のもとへ伺う予定を立てているところです。 まず1月に関西に出張します。 【日程】 1月27日(金)15:10伊丹空港着/「〇」 1月28日(土)AM「大阪」/PM「大阪」「〇」 1月29日(日)AM「兵庫」→函館へ そこでこの機会に発達相談を受けてみたいご家族を募集します。 もしご希望が多くなったり、関西圏(京都や奈良など)にお住まいの方からのご希望があったりした場合は、帰りの便を遅くしようと思います。 だいたいどのご家庭も、発達相談は2時間程度で完了しています。 発達相談の内容は こちら をご覧ください。 お問い合わせ、お申し込みは こちら 。 2023年、新たな一年のスタートにいかがでしょうか。 どうぞよろしくお願いいたします。

【No.1338】絵を描かない、でも文字は読める

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人は文字を書き始めると、絵が上達しなくなります。 だから、ヒトの発達を理解している幼稚園、保育園では、就学まで文字の学習をしないのです。 幼児さんの絵は、形を描くというよりも、感覚活動に近い。 自分が目にしたことを、触ったことを、体感したことを、そのまま紙面にぶつける。 一方で文字を覚えたあとの子ども達は、徐々に感覚ではなく、形として、構造としてのものを描くようになるのです。 発達相談において、「うちの子、絵を描かないんです」という話はよく伺います。 そしてそのほとんどの子ども達が企業のロゴがわかったり、数字や文字を読めたりする。 これは完全に脳の発達のバランスが崩れた状態です。 「うちの子、もう文字が読めてすごい!」と思っているところ、申し訳ないのですが、私は水を差すようなお話をしています。 0~2歳までは右脳を中心に発達する。 3~4歳までは左脳を中心に発達する。 そしてまた右脳の発達を中心に、という具合に交互に育っていき、ちょうど就学を迎えるころに文字が理解できる身体と脳の準備が整います。 ですから、「絵が描けない」も心配ですし、「文字を読めちゃう」も心配なのです。 「絵が描けない」背景は、クレヨンを持つ、持ったものを動かす、コントロールする、というような身体的な発達の遅れもあるでしょう。 感覚面の未発達や遅れから、五感を通して体感できないという課題もあるでしょう。 もちろん、背骨の発達に遅れがあれば、目と手の協応、指先のコントロールは難しくなります。 「そもそも絵に興味が持てない」という子ども達は、そもそも他人に興味や意識が持てていないかもしれませんし、その前提となる自分がよくわかっていないのかもしれません。 「文字を書く、読めちゃう」背景は、本来、感覚系である右脳を育てる時期に、十分な感覚刺激がなかったか、反対に左脳を刺激するようなデジタル、人工的な刺激に偏ってしまったか、だといえます。 典型的なのは、赤ちゃん時代(特に0~2歳の間が危険)からのタブレットなどの動画視聴です。 忙しいと、ついつい「静かだから」と与えてしまいがちですが、子どもからしたら楽しんで集中しているのではなく、その強い刺激に圧倒されているだけ。 発達障害といわれる幼児さん達の中で、1~2割はこの早期からの動画視聴で脳の発達が歪んでしまったケースだと感じています。 8歳までは動物として育

【No.1337】「ねえ、いま、どんなことを育てたいの?」

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発達相談を受けてくださった方の感想で、「子育てが楽しくなった」と言われるのがとても嬉しいですね。 せっかく縁があって親子になったのですから、しかも子ども時代はあっという間ですから、その限られた時間を愉しく思えることがお互いにとって幸せなこと。 逆に言えば、それまで「楽しめなかった」「その余裕がなかった」のでしょう。 子育てを楽しめないのが「余裕のなさ」だとしたら、それはどこからきているのでしょうか。 よく「私は要領が悪くって」「ちゃんと子育てができていなくって」「私には愛着障害ガー(涙)」とおっしゃる親御さんがいますが、私はそうは思いません。 全国各地、家庭訪問をして、たぶん、一般の人よりも親御さん、ご家族と関わっている私ですが、みなさん、大きな違いはないと思います。 親御さんのセンスとか、資質とかではなく、後天的なモノ。 子育ても、経験や情報をもとにどんどんうまくなっていくものだと思っています。 「発達の課題が治っていくから、親御さんに余裕が出るんだ、楽しみを感じられるんだ」と思われた方もいるかもしれません。 確かに発達の悩みが解決していけば、余裕が生まれるでしょう。 でも、順番は反対で、「余裕が生まれるから子育てを楽しめて、子育てを楽しめるから発達の課題がクリアされていく、どんどん伸びていく!」のです。 我が子に発達の課題や遅れが見つかると、親心としては「できることをなんでもやってあげたい」と思うでしょう。 しかし、発達は勉強とは違いますので、やったらやっただけ伸びるとはいえないのです。 むしろ、親御さんが先行してあれこれやってしまうと、却って本人が必要としている刺激や発達から遠ざかっていく可能性も出てきます。 発達相談を利用された親御さんのニーズとして、「なにをどうしたらよいかわからない」というのが多いですが、みなさん、情報過多&あれこれ手を出し過ぎて訳が分からなくなってしまっている状態ですね。 情報が氾濫していて、「どれが良いのかわからない」「どれが我が子に合っているのか、必要なのか分からない」というのが、今の親御さんの悩み。 だから発達相談の中で、改めてお子さんをアセスメントすることにより、どんな刺激や発達が必要なのかを確認していく作業が求められていると感じます。 情報過多は焦りを生み、焦りを生んであれこれやろうとするから、本当に子どもが必要な発達が見えな

【No.1336】血液脳関門が未発達な胎児、乳幼児

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「風邪薬も飲めないから、風邪もひけない」と言っていた若かりし頃(?)の妊娠中の奥さん。 通っていた産婦人科の先生も、薬に関してはかなり慎重でしたね。 その先生たちはどこに行ってしまわれたのでしょうか。 妊婦を守るためにといって打ち続けた遺伝子ワクチン。 今まで妊婦さんにこんなにも打ったワクチンってありましたっけ。 妊娠中の薬、化学物質に慎重になっていたのは、それが胎児期影響を及ぼすから。 胎児期から生後6か月までは脳を化学物質から守るための血液脳関門が未発達。 どんどん有害物質が入ってきてしまう状態だからこそ、妊婦さんも、医師も、みんなかなり慎重になっていたわけです。 そして小学生になるくらいまでは、機能が未熟な状態が続きますので、周囲の大人が気を付ける必要があります。 以前のような牧歌的な環境ではなく、有害な化学物質に囲まれた社会で子どもを育てているのですから。 脳に入ってきてしまった有害化学物質は、神経活動にダイレクトに作用し影響を及ぼします。 ちなみに侵入経路は胎盤、母乳、食事、口や皮膚からですね。 こういった研究はずっと前から行われていて結果として出されていますが、テレビや新聞では報道してくれません。 もちろん、テレビ医師など言うはずもなく、せめて産婦人科の先生たちくらい言ってほしいよなって思いますが、妊婦さんや子どもに接種勧奨するくらいですから…。 子どもの心身の健康と発達を守るのは、もう親しかいませんね。 運よくこの知識があったので、昨年、我が子達に送られてきた接種券は封を切ることなく、破いてごみ箱に捨てることができました。 昨日、私がツイートした記事には、ワクチン接種後(2019年公開のドキュメンタリー映画なので遺伝子ワクチンではない)の障害発症についての動画がリンクされていました。 いわゆる「折れ線型」と言われる発達障害の子ども達の姿も多くありました。 今のよく聞きますよね、言葉を発していたのに、順調に育っていたのに「急にしゃべらなくなった」「目が合わなくなった」「自閉症の人に見られる行動が出てきた」など。 全員が全員とは思いませんが、「折れ線型」と言われる子ども達の中にも、こういったワクチンの影響、きっかけで神経発達に問題が生じた子が結構いるのを。 すでに海外では医療メーカーに対して訴訟が行われ、影響が認定される判決まで出ていますし。 異常ですよ、

【No.1335】保育園と施設の虐待報道から

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保育園と障害者施設での虐待事件がニュースになっていて、決まり切ったように「なんて悪い人間なんだ」とコメントがつけられる。 本当にその人は入社当時から悪い人間だったのでしょうか。 だとしたら、それを見抜けなかった面接官の問題か、悪いと思いつつも雇わざるを得ない環境の問題か。 その虐待をした人物を悪者とするのは、無意識下にある「自分は悪い人間なんかじゃない」という想い、いや、そう思いたいという受け手側の深い闇の表れだったりします。 私なんかは施設で働いていたこともあるので、その人物の問題というよりも環境側の問題だと思いますね。 私は幾人もの姿を見てきました、人間が壊れていく過程を。 虐待には被害者がいるので擁護はできませんが、過酷な状況に追い込まれていくと、自分が情けなくなってきます。 そしてその情けなさからの反動で、さらなる情けない存在を置こうとする。 虐待をする時点で過剰なストレスが、長期間にわたり続いていて、すでに脳も、身体も制御不能な状態にもなります。 私も26時間勤務のときは、自分が自分じゃない感覚にとらわれていたのをよく覚えています。 真面目で熱心な人物こそ、想いをもって就職した人こそ、激しく壊れてくのです。 施設を去っていった先輩たちは、みんな、「これ以上、ここにいたら自分が壊れてしまうから」と言って退職していきました。 私はもともと期間を決めて修行のつもりで就職したので、壊れる前に退職できたのでしょう。 人物まで抹殺されてしまうような報道には疑問を持ちますし、過剰なコロナ対策がますます人々の心を蝕み、同じような事件を起こしていくんだろうな、と思っています。 「良い施設は?」という質問は多くいただきますが、まずは何と言ってもスタッフの心身の余裕具合じゃないでしょうか。 施設内の掃除が行き届いていないところは結構ありますが、玄関が汚れているのは末期症状。 外部との接点である玄関の掃除ができないくらいのところに、余裕はありませんね。

【No.1334】児発の役割って

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この間から児童デイのスタッフさんの相談に乗っています。 いま、児発っていうのがブームなんですかね、知らんけど(←使いたかっただけ)。 私が学生時代、施設職員時代も、そういったものは聞かなくって、就学前の幼児さん達は障害児を専門的に見てくれる療育機関に通っていました。 当然、そこから定員洩れする幼児さんもいて、親御さんはかなり焦ってしたね。 当時、「早期診断早期療育」が合言葉になっていましたから。 ここ2、3年ですが、私の相談でも「児発に通っています」というご家族が増えてきて、発達相談後にそこを辞めるというパターンがお決まりになっています(笑) 相談してきたスタッフさんは、私の考え、キャラを知っていて尋ねてこられているので良いのですが、小声になっちゃいますけど、大事なお子さん、そんな素人みたいな機関、スタッフに預けちゃっていいの?? だって、一番神経発達が盛んで、一番伸びる時期ですよ、幼児さん達って。 それこそ、発達の遅れやズレ幅もまだ小さいし、特別な技能、脳力というよりも、土台となる動物的な発達を一生懸命やっている時期です。 ガチガチの専門機関に行くのもどうかと思いますが、言っちゃ悪いけれども、午後は児童デイだから午前は児発で儲けよう、というようなところに行くのって、それはそれでマイナスな面もあるように感じますね。 勘違いしている親御さんも多いですが、一般的な幼稚園や保育園が一番刺激が豊かで、一番伸びます。 重度の知的障害と言われるような子であっても、一般的な園に通い続けた結果、言葉が出たり、友達同士の関わり合いができるようになったり、知的にも、認知的にも大きく伸びたという話は珍しくありません。 実際、専門的な療育機関をやめて幼稚園へ、児発から保育園へという転園によって、大きく伸びたご家庭をパッと思いつくだけでも20家族以上いますね。 そうはいっても、単に「療育や児発をやめて、普通の園に行ったから伸びた」というのではないと思います。 一般の園で得られる動物的な発達、子ども同士の関わり合いによる多彩な刺激だけではなく、親御さん自身も良い影響があるからだと思うんです。 一言でいえば、支援から子育てへの変化です。 どうしても療育機関では、その療育の場という環境で問題なく過ごせること、そこで求められている基本的な生活動作ができることがゴールになってしまいがちです。 考え方の

【No.1333】授業中、立ち歩く子が急増して

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「またですか」という感じで、授業中、立ち歩く子の相談が続いています。 今は少しでも問題があれば、発達障害にされてしまう時代なので、昔の落ち着きのない子はみんな、「発達相談へ」となってしまいます。 もちろん、この誰でも彼でも発達障害の傾向は何年も前から続いていましたが、最近の傾向ではクラスに一人というレベルじゃないんですね。 先生に話を聞けば、そのような子どもが何名もいる状態とのこと。 「健診がまともにできない」というお医者さんの声。 「ごはん中、立ち歩く子が極端に増えた」という保育士さんの話。 子ども達に明らかな変化が生じているのは確かだと思います。 以前の「立ち歩く子ども達」の相談では、こんなところを確認していました。 ①ちゃんと椅子に座れる身体が育っているかな? ②背中の感覚があるかな? ③足や背中に関係する原始反射が残っていないかな? ④内耳が育っているかな?(平衡感覚と聴覚) ⑤愛着形成でヌケがないかな? ⑥呼吸が育っているかな? ⑦口の発達は大丈夫かな?(ぽかん口、噛む力の弱さ、噛み合わせ、口呼吸など) ⑧日常的にタブレットやゲームなど強い刺激に触れていないかな? ⑨脳は左脳と右脳とバランスよく育っているかな? ⑩体軸の育ちは大丈夫かな? といった感じです。 だいたい合わせ技一本という感じで、複数の要因があるものですが、そういったもので異常性が確認できなければ、心因性や単純に「授業がつまんないんじゃないの?」というように身体→内因⇒環境側の要因へと広げていきます。 しかし最近の幼児さんから小学生に見られる「立ち歩き」の子ども達は、またこれとは違った感じがするんです。 とにかくみんな、幼い。 たぶん、過剰な対策により、子ども同士、人と人との繋がり、関わり合いが極端に減った結果、動物から人へ育つための発達の土台の部分がすっぽり抜け落ちた感じです。 ですから、シルエットが赤ちゃんだし、社会性の部分でも赤ちゃん。 「ここの発達がヌケているから、座り続けられないよな。歩いちゃうよな」ではなく、そもそもが幼くて、「歩きたいから歩いています」みたいなんです。 あとは覚醒状態が乏しい様子もあり、夢遊病みたいに無意識で歩いているような子も見かけます。 「心ここにあらず」と言った感じでしょうか。 この場合、何かエクササイズをしようと思っても、それ以前の話になってしまいます。

【No.1332】おうちが一番発達できる場に

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「こんなことを言ったら不謹慎で怒られるかもしれないんですが、うちの子に発達障害があって良かったと思うことがあるんです。 それまでの私は結婚したら普通に子どもができ、普通に子どもは育っていくと思っていたんです。 でも年齢もあったかもしれませんが、なかなか妊娠できず、そしてやっとのことで生まれた子に発達の遅れがありました。 そして改めて振り返ってみると、自分は食べたいものを食べ、遊びたいように遊び、働いていたときは乱れまくった生活をしていて自分中心で生きてきたと思うし、健康や自分の身体について考えることもありませんでした。 大久保さんが話してくださった栄養の話も、子どもの問題だと考えていましたが、私自身の問題だったのですね。 〇〇(お子さんの名前)の発達障害をきっかけに大久保さんを知ることができました。 そして自分の身体のこと、〇〇のこと、自分と親のこと、家族のことを初めて真剣に考えるようになりました。 大久保さんから送ってもらった報告書を何度も見返しながら、〇〇の発達の遅れが少しでも良くなるように夫婦で頑張っていきます。」 了承を得られましたので、個人が特定されないように部分的な修正をして、頂戴したメールを紹介しました。 嬉しいですね。 メールの文面からとても前向きなエネルギーが伝わってきますね。 私が今回、敢えてブログで紹介しようと思ったのは、冒頭で記されていた「うちの子に発達障害があって良かったと思うことがあるんです」という言葉。 もちろん、これは悲劇のヒロインになりたい親御さんがよくやっている「発達障害児は天使説」ではありませんね。 実際に発達相談でお話しした感じからも、我が子の発達や成長、将来のことを真剣に考えられるようになった喜びと、このまま何も知らないまま子育てをしていたら我が子はずっと苦しいままだっただろうという安堵の気持ちが合わさっているんだと感じるのです。 昨日のブログを書いたのも、このメールを頂戴したからで親御さんが学び、成長し変わっていくことが何よりも子どもの発達にプラスになると思っています。 だって、療育に行っても、一日数時間。 専門的な機関、先生のところに行ったとしても、せいぜい1時間程度で、数か月に1回でしょう。 でも、親御さん自身が学び、お子さんの成長に合わせた後押しができれば、24時間365日が発達・成長の機会になりますね。 私は入所施