自分のニーズは、自分で訴え、自分で掴みとる
自分のニーズを表現できることは、とても大事なスキルだと思います。 で、もっと言うと、そこから発展して"交渉できる"くらいまでになったらベストですね。 そうなれば、自分自身で生きやすさをゲットできることにつながりますし、受け身ではなく、自発的に人生を歩んでいけます。 そして、チャンスの幅を自ら広げることができるようになるでしょう。 どうしても、支援を受けることに対して自身が受け身であると、支援を待たなければなりません。 また、その支援が得られるかは、自分の手ではなく、支援者という他者の手の中にあります。 支援を受け取る側、支援を待つ側に立ち続けると、どうしても受け身になりがちです。 受け身な人は、社会の影響をもろに受けてしまいますし、それだけチャンスが失われる結果になると思います。 自分の人生の質を高める手段が、他者に委ねられているというのはいかがでしょうか。 支援を与える側、支援を受ける側が固定されることは、不平等な関係性を生むのだと考えています。 支援を与える側は与え続けなければなりませんし、支援を受ける側は受け取り続けないといけません。 双方の間に、選択肢は2つだけ。 「与えるか、与えられるか」「与えないか、与えられないか」というYES or No の世界です。 自閉症の人と定型発達の人は、脳が違えど、対等な権利を持つべきだと思います。 対等な権利、関係性になるには、お互いが主張し合い、妥協点を見つける作業が必要です。 例えば、職場で周りの音が気になって仕事に集中できないとします。 そうした場合、仕事中、耳栓をしても良いか。 また、何かあったときは、メモ書きにしてほしいというような要望は、支援者ではなく、自分で職場の人と交渉してほしいと思います。 その中で、耳栓は良いけど、メモ書きは手間だからできないとか、お客さんから見えるから、耳栓ではなく、ほかの手段を考えられないか、などと妥協点を探る話し合いができ、対等な関係性を築くことへとつながります。 私も支援している自閉症の人たちには、自分のニーズを表現できること、そして相手に訴え、交渉できることを目指してもらっています(人によっては、親御さんに行ってもらうことも)。 そうすることで、自ら問題を解決し、生きやすく、また成長するチャンスを自らの手で掴む