障害者雇用の問題が、どういった現実を表しているのか
意図的か、計算間違いか、認識の誤りかは個別に違うのでしょうが、8月は障害者雇用に関する問題があからさまになりました。 最初は特定の自治体だけと思いきや、全国の自治体でも同様のことが起きており、障害者雇用を促進し、リードする立場の中央省庁でも…。 この問題を「水増し」と表現している媒体や人が多いことからも、ネガティブな出来事として見ている人が多数なのだと感じました。 もちろん、言い出しっぺの、先頭になってモデルを示さないといけないところが水増しに見られるような行為をしていたのはいけないと思います。 でも、私個人としては、特に驚くことはなく、「そりゃそうだよな」って思いました。 本音を言えば、雇うのなら、一緒に働くなら、「できれば障害のない人の方が良い」とみんな思うのが自然です。 私としては、「障害を持った人が入ってくれてよかった」と言っている人の方が信じられませんね。 田舎なんかでは、天下りは日常茶飯事であって、どこどこの元校長先生なんかが公的機関の中で働いていたりします。 そのOBが、自分の教え子なんかを引っ張ってきて、優先的に雇ってしまう。 で、障害者枠で入ってきた若者は、特にすることはなく、やってもやらなくても良いような仕事をして一日を過ごす。 民間の障害者雇用だって、ペナルティを受けたくないから、企業イメージアップのためにと、大なり小なり、障害を持った人を雇う理由になっていると感じます。 何故なら、障害者雇用で働いている人達のほとんどが、適切な仕事を与えられていないから。 ずっと仕事場の奥の部屋に入れられている人もいますし、周囲の掃き掃除だけが仕事という人もいます。 そんな状況に耐えられなくなり、「仕事をください」と言うと、「あなたにやらせる仕事はない」と突き返される人もいる。 つまり、雇用している企業であっても、こういった扱いしかできていないのですから、障害を持った人は雇いたくない、というのが本音であり現実です。 できれば雇いたくないからこそ、いろんな逃げ道、工作が行われる。 その一つの表れが、今回の障害者雇用の問題だといえます。 この問題に対して、ブーブー言うのは簡単です。 でも、現実としてこういった実態があるのですから、当事者の方、ご家族、また支援する立場の人間も、冷静に受け止め、対策を練る必要があ