良いものをパクり、パクったものをお渡しする

「大久保さんから教わったこと、お友達のお母さんに教えちゃいました」と言われることがあります。
このようなことをおっしゃる親御さんは、なんだか申し訳ない感じがしているのかもしれませんが、全然気にしません。
むしろ、大歓迎です。
もちろん、「その知識や情報は、〇〇さんのお子さんに合わせたものなので、他の方に合うかどうかはわかりません」と伝えるようにしていますが。


私が書いたレポートやメールを、他の親御さんや先生、支援者たちに見せるのも、問題ありません。
なにかヒントや考えるきっかけになるのでしたら、嬉しい限りです。
事業を起ち上げたときの願いは、家庭で、子育て、親子の関わり合いの中で、より良く子ども達を発達、成長させてもらいたい、ということ。
ですから、間接的にでも、たとえお会いすることがなくても、同じ時代を生きる子ども達がより良く育ち、将来、社会の中で自分の資質を活かしながら生きていってもらえたら、それで良いのです。


「こんな話、情報、知識を教えてくれる人はいなかった」などと言われることもありますが、元を辿れば、私の知識、技術は、素晴らしい実践家や先輩ママ(パパ)達、そして本人たちから教えてもらったこと、気づかせてもらったことです。
一瞬、「自分のオリジナル」なんて錯覚することがありますが、それはただ自分が過去を忘れていただけだと思っています。
私にオリジナルの知識や技術などありません。
ほとんどが教えていただいたことであり、ほとんどがパクリです。


パクリはパクりなりに、一生懸命パクろうと思っています。
方向性は、治る、治す、社会の中で資質を活かす。
その方向性はブレずに、いろんな視点から発達援助と向き合っています。


パクる対象は、発達障害、特別支援に限りません。
むしろ、その外側にある様々な発達との向き合い方、その視点が、多くのことを教えてくれるように感じています。
もちろん、論文等も読みますが、それ以外の書物、ブログ、講演会でのお話、生の声などからも大いに学ばせてもらっています。


いろんな情報と向き合っていますが、誰が書いたか、どんな媒体、形式で書かれているか、は意識から無くすようにしています。
何故なら、そんな表面的なことでは、内容、そのものの価値は測れないからです。
時折、「論文しか読まね~」「専門家の意見しか聞かね~」という人がいますが、それは論文を書いている自分、またはそれを読んでいる自分をよく見て欲しいといったクダラナイ優越感に浸る行為です。
何故、論文を読み、学ぶか、誰のために知識をアップデートしているのか、を見失っている証拠。


これだけ日進月歩で科学が進歩している中、まだまだ人間、そのものは未知の部分が大半です。
私達が何故生まれ、どうして生きていくのか、わからないのです。
発達と向き合うということは、今まさに生きているヒトと向き合うこと。
「これが絶対に正しい」「今後、100年も、200年も、同じ価値のまま」ということはあり得ません。
だったら、自分が良いと思ったものを、そして実際に良い結果、自分が求めている結果として表れたものを真摯にかき集めることが、より良い未来への一歩だと考えています。


専門家が書いたものだろうが、一般の人が書いたものだろうが、良いものは良いのです。
専門家の最先端の研究よりも、今、まさに子育て真っ只中であるお母さんの一言の方が、多くの含蓄があり、心を揺さぶられることがあります。
私は、治らない、良くなることのない専門知識よりも、「発達した」「良くなった」「治った」という本人、家族の生の声の方が感動しますし、そこにこそ、大きなヒントがあると思っています。


世の中に溢れる情報、言動の中には、ある人にはためになり、ある人には耳の痛いことになるものもあると思います。
しかし、だからといって、発信しないというはよくないことだと考えています。
よい情報、知識を持っていて、それを必要としている人に届けないのは間違っています。
もしかしたら、その一言によって、誰かの生活、人生を変えることになるかもしれないからです。
私達は、社会の中で生きているのですから、相互に影響し合っている。
だったら、求めている人がいれば、私の持っている情報を届けたいと思うのです。


福岡在住のご家族から出張の依頼がありました。
そのことを発信したら、すぐに「ブログに載せましょうか?」と言ってくださった方達がいました。
本来、新規開拓、宣伝は、事業者である私の仕事。
しかし、「我が子じゃなくても、治る子が増えるのは嬉しい」という想い、志を共にする方達からのお声だったので、ありがたく甘えさせていただきました。
出張の際は、訪問させていただく家庭が増えれば、その分、費用が割れるので抑えることができます。
そして何よりも、私が持っている情報をいろんな方にお渡しすることができます。
私がパクってきた素晴らしい方達の知識、知見が、また誰かと誰かを繋げることになるかもしれません。
仕事自体、大きく儲かるような話ではありませんが、起業時の志を果たすことができるのは、私の喜びであり、事業が存在する価値だと思っています。


ありがたいことに、土曜日のアナウンスで、すでに数件、お問い合わせをいただいております。
ブログ等で、発信してくださった皆様、本当にありがとうございます。
発信してくださった方達は、多くの学びを頂いているブログを書かれております。
私もブックマークしていますし、読まれた方が良いなと思われる方達に紹介もしています。
私のツイッターで、リツイートさせてもらっている方達ですので、ぜひ、皆さまも訪問されると良いかと思います。
有料無料、専門誌ブログに関わらず、良いものは良い!
どこに目の前の子を幸せにする言葉が落ちているかはわかりませんので、広い視野を持って、良いものを求めていくことが大事だと思います。


*6月、または夏休みの福岡出張の件は、もう少しの期間、募集しようと思っています。

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