発達障害が生じる3段階
私は、相談者と初めてお会いするとき、まず遺伝の部分を確認します。
子どもさんに見られる特徴の中に、ご両親、または親戚に似たいような特徴を持った方がいらっしゃらないか。
当然、親子なのだから、遺伝する部分があるはずです。
親御さんが子どもだったとき、今の我が子と似た様子があれば、それは受け継いだものであり、大きくは変わらない部分でしょう。
その場合、それ自体を変える、治すというよりは、活かす方向へと導きます。
同時に、親御さんは、その特徴と折り合いを付け、また生活に支障がないくらいに、ときには長所として活かすくらいになっているわけです。
ということは、親子で重なる部分があれば、親御さんの歴史の中にその特徴を育み、活かすアイディアがあるはずです。
遺伝の部分は、親御さんに勝る援助者は存在しないわけです。
だからこそ、まず遺伝の部分を確認する。
そして同時に、明確になった部分以外は、「育てられる」と希望、可能性を見出すことができます。
治せる部分、治せない部分をはっきりさせるのは、発達援助の一歩だと考えています。
発達障害が生じる段階は、3つあるといえます。
胎児期、出生時、出生後。
低出生体重児、早産児と発達障害の関連性は、調査、研究によって明らかにされています。
身体が小さければ、胎内にいる時間が短ければ、それだけ胎内での動きが制限され、結果として発達に影響が出ると考えられます。
また背景には、母体からの栄養、または胎児の吸収の課題があるはずです。
母体の受けたストレスが、胎児の動きを制限することもあるでしょう。
しかし、胎児期の運動、刺激の問題で生じた発達の遅れは、やり直すことによって育むことができます。
現在の日本では、無事に生まれてくるのが普通のような感覚がありますが、出生時はいろんな危険がはらんでいます。
出生時の脳の神経細胞の数と大人の神経細胞の数は変わらず、同じ数ですので、もし出生時に発達障害が生じたのなら、神経細胞自体へのダメージが考えられます。
しかし、この場合も、8歳までの脳は特に柔軟性に富んでいますので、環境と刺激を整えることで、どんどん神経細胞同士の繋がりを生むことはできますし、たとえ大きなダメージを受けたとしても、そこを迂回して新たなバイパスを通すことができます。
出生後に生じる発達障害は、神経細胞同士の繋がりの問題だといえますので、その場合は、まずは、とにかく阻害する要因を取り除き、より良く繋がっていけるような栄養、環境、刺激づくりをしていけば、発達のヌケも、遅れも取り戻すことができます。
本当は、個別の要因があり、もっと複雑に絡み合っていますが、発達障害が生じる段階を考えれば、胎児期、出生時、出生後だといえます。
いずれも、栄養、環境、刺激との相互作用の中で生じた発達障害だといえますので、あとからでも育てることはできると思います。
一方で、遺伝に関しては、ある意味、ゼロの段階、受精した瞬間といえるので、ここは受け継いだものを磨き、活かしていく。
もちろん、遺伝的な要素を持っていたとしても、環境や刺激によって発現しないことがありますが、それを目指すのは現実的に難しいと考えます。
こうして考えてみると、現実とのギャップを感じます。
あたかも、一度、発達障害という診断を受けたら、ずっと変わらない、それで自立や普通の生活、人生は望めない、みたいな空気感が漂っています。
でも、発達障害が生じる可能性は、どの子にもありますし、どの子にもあるくらいの可能性だったら、それ程、恐れることもなく、何よりも変化する可能性が大いにあるといえます。
ヒトの発達、成長を決めるのは、遺伝子だけではないのは誰もが認めること。
遺伝と環境の相互作用によって、発達、成長は変わっていきます。
発達障害は遺伝100%の障害ではないのです。
それに私がお会いするご家族の皆さんは、親御さんはナチュラルな方ばかりですし、特性を持っている方も治っているし、治している。
どう考えても、胎児期、出生時、出生後の“たまたま”、“偶然”が発達のヌケや遅れに繋がっていると思われます。
誰がいいとか、悪いとかではなく、本当にたまたま。
だからこそ、あとからでもやり直せるし、育て直せる。
平成、特に2000年代以降を振り返ると、発達障害を実態以上に大きく化けさせたのが問題だったように感じます。
冷蔵庫マザーからの脱却が命題だったレジェンド世代の支援者たち。
発達障害、特に高機能ブームに乗った愛着障害の支援者たち。
その支援者たちが、当事者を、親を接待し、問題は個人ではなく、「その障害である」と、個人と障害を別個ものとして切り離す。
そして、発達障害だけが独り歩きし、そのイメージを膨らませ続けてしまったのでしょう。
発達障害は、神経発達の遅れ。
それ以上でも、それ以下でもない。
発達障害という独立した何かがあるわけではありません。
これからも、等身大の子どもと向き合い、子育てを前向きに行っていけるような後押しと情報を、頑張りたい親御さんに向けて発信していきたいと思います。
子どもさんに見られる特徴の中に、ご両親、または親戚に似たいような特徴を持った方がいらっしゃらないか。
当然、親子なのだから、遺伝する部分があるはずです。
親御さんが子どもだったとき、今の我が子と似た様子があれば、それは受け継いだものであり、大きくは変わらない部分でしょう。
その場合、それ自体を変える、治すというよりは、活かす方向へと導きます。
同時に、親御さんは、その特徴と折り合いを付け、また生活に支障がないくらいに、ときには長所として活かすくらいになっているわけです。
ということは、親子で重なる部分があれば、親御さんの歴史の中にその特徴を育み、活かすアイディアがあるはずです。
遺伝の部分は、親御さんに勝る援助者は存在しないわけです。
だからこそ、まず遺伝の部分を確認する。
そして同時に、明確になった部分以外は、「育てられる」と希望、可能性を見出すことができます。
治せる部分、治せない部分をはっきりさせるのは、発達援助の一歩だと考えています。
発達障害が生じる段階は、3つあるといえます。
胎児期、出生時、出生後。
低出生体重児、早産児と発達障害の関連性は、調査、研究によって明らかにされています。
身体が小さければ、胎内にいる時間が短ければ、それだけ胎内での動きが制限され、結果として発達に影響が出ると考えられます。
また背景には、母体からの栄養、または胎児の吸収の課題があるはずです。
母体の受けたストレスが、胎児の動きを制限することもあるでしょう。
しかし、胎児期の運動、刺激の問題で生じた発達の遅れは、やり直すことによって育むことができます。
現在の日本では、無事に生まれてくるのが普通のような感覚がありますが、出生時はいろんな危険がはらんでいます。
出生時の脳の神経細胞の数と大人の神経細胞の数は変わらず、同じ数ですので、もし出生時に発達障害が生じたのなら、神経細胞自体へのダメージが考えられます。
しかし、この場合も、8歳までの脳は特に柔軟性に富んでいますので、環境と刺激を整えることで、どんどん神経細胞同士の繋がりを生むことはできますし、たとえ大きなダメージを受けたとしても、そこを迂回して新たなバイパスを通すことができます。
出生後に生じる発達障害は、神経細胞同士の繋がりの問題だといえますので、その場合は、まずは、とにかく阻害する要因を取り除き、より良く繋がっていけるような栄養、環境、刺激づくりをしていけば、発達のヌケも、遅れも取り戻すことができます。
本当は、個別の要因があり、もっと複雑に絡み合っていますが、発達障害が生じる段階を考えれば、胎児期、出生時、出生後だといえます。
いずれも、栄養、環境、刺激との相互作用の中で生じた発達障害だといえますので、あとからでも育てることはできると思います。
一方で、遺伝に関しては、ある意味、ゼロの段階、受精した瞬間といえるので、ここは受け継いだものを磨き、活かしていく。
もちろん、遺伝的な要素を持っていたとしても、環境や刺激によって発現しないことがありますが、それを目指すのは現実的に難しいと考えます。
こうして考えてみると、現実とのギャップを感じます。
あたかも、一度、発達障害という診断を受けたら、ずっと変わらない、それで自立や普通の生活、人生は望めない、みたいな空気感が漂っています。
でも、発達障害が生じる可能性は、どの子にもありますし、どの子にもあるくらいの可能性だったら、それ程、恐れることもなく、何よりも変化する可能性が大いにあるといえます。
ヒトの発達、成長を決めるのは、遺伝子だけではないのは誰もが認めること。
遺伝と環境の相互作用によって、発達、成長は変わっていきます。
発達障害は遺伝100%の障害ではないのです。
それに私がお会いするご家族の皆さんは、親御さんはナチュラルな方ばかりですし、特性を持っている方も治っているし、治している。
どう考えても、胎児期、出生時、出生後の“たまたま”、“偶然”が発達のヌケや遅れに繋がっていると思われます。
誰がいいとか、悪いとかではなく、本当にたまたま。
だからこそ、あとからでもやり直せるし、育て直せる。
平成、特に2000年代以降を振り返ると、発達障害を実態以上に大きく化けさせたのが問題だったように感じます。
冷蔵庫マザーからの脱却が命題だったレジェンド世代の支援者たち。
発達障害、特に高機能ブームに乗った愛着障害の支援者たち。
その支援者たちが、当事者を、親を接待し、問題は個人ではなく、「その障害である」と、個人と障害を別個ものとして切り離す。
そして、発達障害だけが独り歩きし、そのイメージを膨らませ続けてしまったのでしょう。
発達障害は、神経発達の遅れ。
それ以上でも、それ以下でもない。
発達障害という独立した何かがあるわけではありません。
これからも、等身大の子どもと向き合い、子育てを前向きに行っていけるような後押しと情報を、頑張りたい親御さんに向けて発信していきたいと思います。
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