【No.1352】発達障害も「重症化予防」だった

「1日のコロナ死者数が最多を更新(503名)」と言っていたのが昨日。
(ちなみに年間死亡者数は約130万人で、365日で割れば、1日3,500人亡くなっている)
で全国の重症者数を見ると、693名で前日からマイナス2名。
ECMOを使用しているのが17名。
そこで思い出すのが、「ワクチンは重症化予防」という話。
これが本当だとしたら恐ろしい。
重症にはならないけれども、死んじゃうんだから。
たしかに重症化は防いでいると言えなくもないな、なんて思ってる(笑)


発達障害を治すわけじゃないんだから、どうして病院に行くのだろう、という疑問。
医療のガイドラインでは「生まれつきの障害」であり、「治らない障害」になっている。
「治りませんよ」と言っている医師のところに行って、「どうして治さないんだ」と怒るのは患者側の間違いですね。
とにかく「治さない場所に何を求めていくのか?」という疑問は残ったまま。


そしてワクチンの「重症化予防」という奇妙な説から、ふと連想したことがある。
そうか、お医者さんの言い分としては発達障害も「重症化予防」だったりして、ということです。
治らないけれども、治さないけれども、病院には通ってもらう。
それは「二次障害(仮)」にならないために。
それは問題が大きくなる前に介入できるように。


そう考えると、救急医療や外科的治療以外の慢性疾患はぜんぶ「重症化予防」なのかもしれない。
うつ病だって神経伝達物質の調整は行うけれども、どうしてうつ病を発症したのか、どうすれば発症しないのか、そこのところには入っていかない。
職場のパワハラでうつ病発症したのなら、最初にやらないといけないのはパワハラをやめさせること。
会社が潰れて多額の借金を背負ってうつになったのなら、病院に行く前に弁護士事務所や公的な相談所に行き、借金をどうにかするかのほうがずっと症状を改善させる。
いくら薬を飲んでも、カウンセリングを受けても、パワハラや借金はなくならない。
服薬して社会復帰は治っていないのと一緒でしょ。


「悪化する手前で(それを)教えてくれる」
それを求めて、定期的に病院に通うことは良いのかもしれません。
だけれども、多くの人たちは病院に行くのは治るためと考えている。
だったら、本当に必要なのは、治るための医療。
医療がその目的を果たせないのなら、自分自身で治していくしかありません。


発達障害を治すには、まずはその根本原因を明らかにすることでしょう。
じゃあ、どうやってその根本原因を明らかにするか?
結論から言えば、絶対に根本原因はわからない。
だってヒトは複雑系で、刺激も多様なら、それに対する身体の反応も無限にあるから。
なので、仮説を立てて、「こうじゃないかな」と考えて、そこにアプローチしていく。
結果としてよりよく変われば関連性ありで、変化がなかったり、悪化するようならそれじゃない。
そうやってコツコツ仮説を立て、アプローチし、試行錯誤しながら目の前にいる子がよりよく育つ方法と環境を整えていけばいいですね。


今まで発達障害のおける医療の説明をする際、自分でも「もう一歩かな」と思っていました。
でも今日得た連想で、もうちょっとわかりやすく皆さんに説明できるかなと。
医療は重症化の手前で教えてくれる存在であり、薬を中心に介入してくれる。
やっているのは重症化予防で、重い症状の人を治してくれるわけでも、発達障害にならないための予防の方法を教えてくれるわけでもない。
医療の限界がよくわかったのがコロナ騒動の3年間。
「発達障害を医療から、もう一度、子育ての世界に」という目標でてらっこ塾を始めたので、その実現に一歩、いや一歩どころではなく前進ですね。




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