【No.1331】過剰な感染対策が子ども達の発達を阻害した

世の中は「"黙食"の記述が消えた!」と喜んでいますが、昨日の文科省の通知【「新型コロナウィルス感染症対策の基本的対処方針」の変更等について】の一番目は「オミクロン対応ワクチンを打ちましょう!」です。
児童生徒、保護者への周知・広報を実施するようですよ、奥様。
「黙食を解いてやるかわりに接種しろよ」かな。
どうしても打たせたい、何かがあるのでしょう。


私はキャラ的に闘う系の人間ですが、そうじゃなくても子ども達を守るには大人が学び、情報を更新していく力が必要だろうな、と思いますね。
私達の子ども時代のように、ただ学校に行き、習い事に行き、塾に行き、では子どもは育っていけない。
「普通に育つ」がとても難しい時代になったんだと感じています。


この春、就学した子ども達で半年が経った今、「学校から発達障害を指摘された」という相談が続いています。
椅子に座れなかったり、先生からの指摘で感情を爆発させたり、友だちと一緒に活動できなかったり、けんかや争いが絶えなかったり。
学校の先生からお話を伺えば、「クラスの中で気になる子が一人、二人じゃない」「授業以前の問題で、幼児さんのような言動の子が多い」とのことでした。
小学校高学年から中高生の相談では無気力、感情の起伏の大きさ、衝動的な言動の話が多く、就学前の子ども達の相談では落ち着きのなさ、給食を立ち歩きながら食べる、手足の不器用さ、身体の動きのぎこちなさ、友達と遊べない、人の絵が描けない、ぽかん口、よだれなどが目立っています。
相変わらず、「おっぱいを飲みたがらない赤ちゃん」の話を聞く。
ある小児科の先生の話では、「こんなにも、健診がまともにできない状態の子が多いのは初めてだ」とおっしゃっていましたね。


この3年間、子ども達がおかれていた状況は、発達・成長にデメリットのほうが大きかったわけで、つまり、そのまま状況に流されていたのでは3年分のダメージが生じているといえます。
酸素の低下はIQの低下を招きますので、マスクをつけなかった子とつけ続けていた子では、認知的な発達に差ができて当然ですね。
去年ですが、「幼稚園でマスク着用が義務なんですが、これって発達に影響が出ますか?」と相談がありました。
そこで私はリスクをお話しし、発達に遅れがある子はより問題が起きやすいとお伝えしたところ、マスクフリーの幼稚園に転園され、その後、家庭で行った発達援助と合わせて大きな成長が見られ、同級生と変わらないくらいまでになったということもありました。
親御さんが動いたからこそ、子どもの発達を守れたともいえますね。


コロナ騒動でわかったのは、国も、学校も、子どもに関わる専門家も、みんな、子どもの発達を守ろうとしなかったということです。
マスクをはじめとする過剰な対策が子ども達の心身の発達に悪影響を及ぼすことなんて、専門家というのならすぐにわかるはずです。
その危険性に警鐘を鳴らせなかったとしたら、まず発達障害など治すことはできないでしょう。
だからこそ、親御さんが学ばなければなりません。
しっかり学び、子ども達がよりよく育っていけるような環境を整えていくことが親の務めです。
今はどの子も発達障害になる可能性がある世の中ですので、積極的に情報を取りに行き、親御さん自身が「ヒトの発達」について学ぶ必要がありますね。


「知っている親と知らない親の差は、子どもの人生の差となって現れる」
以前から後天的な発達障害の子の多さに気がついていましたが、2020年、21年、22年と発達相談でも、他の現場の人からの話でも、どんどん多くなってきましたので、こう思わずにはいられないのです。
子どもの発達を守れるのは親御さんしかいないので、どうか知ってください、学んでください。
明日とは言わず、さあ、今日から、今から。
私は「発達の遅れがあったけれども、親御さんが学んだうちの子」と「発達の遅れはなかったけれども、親御さんが学ばなかったうちの子」では、前者のケースのほうが結果的によりよく発達、成長して大人になるのでは、と思っているくらいなので。




☆『ポストコロナの発達援助論』のご紹介☆

巻頭漫画
まえがき
第1章 コロナ禍は子ども達の発達に、どういうヌケをもたらしたか?
〇五感を活用しなくなった日本人
〇専門家への丸投げの危険性
〇コロナ禍による子ども達の身体の変化
〇子どもの時間、大人の時間
〇マスク生活の影響
〇手の発達の重要性と感覚刺激とのソーシャルディスタンス
〇戸外での遊びの大切さ
〇手の発達と学ぶ力の発達
〇自粛生活と目・脳の疲労
〇表情が作れないから読みとれない
〇嗅覚の制限 危険が察知できない
〇口の課題
〇やっぱり愛着の問題
〇子ども達が大人になった世界を想像する
〇子どもが生まれてこられない時代
〇子育てという伝統

第二章 コロナ禍後の育て直し
〇発達刺激が奪われたコロナ禍
〇胎児への影響
〇食べ物に注意し内臓を整えていく
〇内臓を育てることもできる
〇三・一一の子どもたちから見る胎児期の愛着障害
〇胎児期の愛着障害を治す

第三章 ヒトとしての育て直し
〇噛む力はうつ伏せで育てよう
〇感覚系は目を閉じて育てよう
〇身体が遊び道具という時期を
〇もう一度、食事について考えてみませんか?
〇食べると食事の違い
〇自己の確立には
〇右脳と左脳の繋がりが自己を統合していく
〇動物としての学習方法
〇神経ネットワーク
〇発達刺激という視点

第四章 マスクを自ら外せる主体性を持とう
〇なぜマスクを自ら外せることが大事なのか
〇快を知る
〇恐怖を、快という感情で小さくしていく

第五章 子どもの「快」を育てる
〇「快」がわかりにくいと、生きづらい
〇快と不快の関係性
〇子どもの快を見抜くポイント
〇自然な表情

第六章 子ども達の「首」に注目しよう
〇自分という軸、つまり背骨(中枢神経)を育てる
〇首が育っていない子に共通する課題
〇なぜ、首が育たない?
〇首が育たない環境要因
〇首が育つとは
〇背骨の過敏さを緩めていく
〇首を育てるには

第七章 親御さんは腹を決め、五感を大切にしましょう
〇子育て中の親御さん達へのメッセージ
〇部屋を片付ける
〇子どもと遊ぶのが苦手だと思う親御さんへ
〇ネットを見ても発達は起きません
〇発達刺激という考え方
〇五感で子どもを見る
〇特に幼児期は一つに絞って後押ししていく

第八章 自由に生きるための発達
〇発達の主体を妨げない存在でありたい
〇大人が育てたいところと子どもが育てたいところは、ほとんど一致しない

あとがき
こういう本を読んできました
巻末漫画

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