【No.1424】生きているから発達する

「神経発達に必要なのは『酸素』『栄養』『刺激』です」
というのは、一時期、発達相談後の報告に必ずと言っていいほど、書いていた文言です。
もちろん、今でも必要なご家族には発達援助のキモなので伝えるようにしていますよ。
やっぱりなにか指針となるものが必要ですよね。


いま、目の前にある支援、アプローチが、我が子の神経発達を援助するものなのか、一時的な課題への対処なのか。
もっと簡単に言っちゃえば、発達&成長を目指すのか、一時避難を目指すのか。
視覚支援というのは、それによってわかりやすくなることで脳に刺激として伝わるという意味があるかもしれませんが、呼吸の課題や食事の課題、内臓の消化吸収の課題があれば、神経発達にはつながらないでしょう。


一方で身体アプローチはおのずと上記の三つが満たされることがある。
たとえば、運動発達のヌケ、ハイハイを飛ばしちゃった子がもう一度、やりなおし、そのヌケを育てなおす。
そうすると、今までできなかった動きができるようになり、活動範囲、体験&学習の幅が広がっていく。
活動が活発になると、刺激のバリエーションが豊かになるし、子どもならお腹が空く。
同時に”活発”というのは見えている動きだけではなくて、内臓の動きにも変化を起こしてくれる。
もちろん、動くと酸素が欲しくなる。
嬉しくて興奮する、わくわく鼓動が高まると、心肺機能が活発になる。


動物であるヒトは、その名の通り動く生き物であり、動くことで発達を遂げていく存在。
じゃあ、発達に遅れがあるのなら、脳機能の低下、過剰反応があるのなら、動くことで育て、調整していくのではないでしょうか。
生きているから発達するし、生きているから変化が起きる。
じゃあ、我々ヒトの生きるってなんだと問われれば、酸素のある地球という環境の中で、無限にある刺激を受け、それに心身を適応させながらメシを喰っていくこと。


『酸素』『栄養』『刺激』という原理原則から離れなければ、発達援助は大丈夫!




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