『発達障害者支援法は誰を救ったか?【電子版】』(花風社)を読んで
今朝、花風社さんから電子版の新刊が発売されたことを知り、早速ダウンロードして、今、読み終えたところです。
それこそ、発達障害者支援法が施行された13年前では考えられないくらい便利で早く、そして求めている知見や情報を得られるようになったと感じます。
今日、世に出た知見や情報を、今日、全国にいる皆さんと共に享受することができる。
13年前は、当時のリーダー達が言っていた言葉をそのまま信じていました。
主に夏に行われていた全国の都市部開催の講習会へ出かけて行き、そこで必死にメモを取り、各地域に持ち帰る。
そして有名な支援者たちが書いた本で勉強する。
今のように、様々な種類の本は出ていませんでした。
いわゆる専門書と呼ばれるもので、専門家が専門用語を使い、読者よりも専門家の方を向いた本だったように思います。
そんな専門書から伝わってくるのは、「脳の機能障害」と「生来的な障害」であるということ。
「治らない障害に対して、私達は何ができるのか?」
それが支援者の頭の中にはあり、そして私も含め多くの支援者が「環境を整え、一人でできることを増やし、より自立“的”な人生を歩めるように支援する」という方向へと進んでいきました。
あの当時、みんなが同じ方向を突き進んだのは、その支援を否定する声がなかったから。
いや、あったのかもしれないが、多くの人の耳には届いてこなかった。
そして一番の理由は、治った人を見たことも、いることも知らなかったからだといえます。
ちょうど昨晩、SNS上で、2014年に発売された『自閉っ子の心身をラクにしよう!』を読み、実践してからどれくらいで、どのような変化があったかが話題になっていました。
住む場所も、年代も、違う人達が、「我が子には」「私自身には」と情報のやりとりがされている。
そんな様子を拝見させていただき、4年前に出版された本、また著者の栗本さんの知見が多くの方達の成長と生活を支え、後押ししたことがわかりました。
それと同時に、13年前では考えられなかった睡眠障害や感覚過敏等で苦しんでいた人達が、それに悩まされないくらいまで変わったこと、普通学級や一般就労は無理と言われていた人達が、元気に学び、働く毎日が過ごせていることが、全国どこにいても瞬時に知ることができるようになった、そのように変わったんだと思いました。
今振り返ると、先進地域の人達は、有名支援者を地元に呼ぶことができ、他の地域よりも新しい知識を得ることができている、ということ自体に満足し、盲目的に、疑問を持つことなく、突き進んだのだと思います。
また、そうではない地域は、「自分たちは遅れている」などと思いながら、時々、先進地域に出かけていって得られた僅かな情報を基に支援を展開していったのでしょう。
いま、「自分たちは遅れてるもんね」という地域の人達の方が治ってきているのは、より良い情報が外にある、と思っているからだと感じます。
「この地域になければ、他のところにあるかもしれない」という考えは、こういった歩みと得たい情報をすぐに得ることができるという今の時代と有利にマッチしたのだといえるでしょう。
今回の新刊『発達障害者支援法は誰を救ったか?』は、その名の通り、2005年に施行された発達障害者支援法を軸に、13年前の当時の空気感、そしてその13年間で、本人たち、親御さん達、支援者たちがどのように捉え、行動していきたのかがわかる本になっています。
私の感覚では、特別支援が始まったのが、ついこないだという感じでいますので、もう13年の月日が流れたのか、と思ってしまいます。
13年前の小学1年生がもう成人したのですね。
そう考えると、今、幼い子ども達を育てられている親御さん達は、当然、当時の空気感や推移がわからなくても仕方がないのだと思います。
本を読み進めている中で、私自身も13年間を振り返りながら、「こんなはずじゃなかったよな」と改めて思うのでした。
今、子育て真っ只中の親御さん達は、どうして「治るが勝ち」なのか、本を読まれることでより深くわかることがあると思いました。
まだ出版されたばかりですし、内容に関わることは避けますが、「発達援助の非医療化」には大いに賛同しますし、自分自身、その道を推し進める一つになりたいと思いました。
そして、「勝ち逃げ世代の支援者」という表現からは、私達、中堅、若手の世代の支援者たちに向けた熱い叱咤激励のメッセージと想いを受け取りました。
13年前のリーダーたちは、当時からおじいさん、おばあさんばかりでした。
前世代の人達が果たした役割は、あの当時、大きかったと思います。
今から振り返れば、おかしいなと思うことでも、それは今、知見が集まり、進化していった結果から見れば、なのだと思います。
しかし時代は大きく変わっています。
それに今よりも少しでも本人と家族がラクに、より良い子育て、より良い人生と自立した生活のために前進しようという想いと行動がなければならないのだと思います。
そういった積み重ねが、次の10年を変えていくはずです。
10年後、今を振り返ると、治る、治らないで言い合っているのが笑えてくると思います。
すでに結果は出ているでしょうし、国の考えや方針、これから進んでいく未来の状況からも、治りやすい人から治っていく、本当の意味での自立していく人が今よりもずっと増えて、自然な状態になっているはずです。
治りたい人、自立したい人を応援し、後押しする時代にどんどんなっていくと考えています。
いくら治ってほしくない人が「治りません」と言い続けても、「治ったよ」「自立したよ」「働いているよ」という情報は、瞬時に広がっていきます。
より良い情報や知見、求めているものを持っている人がいれば、直接つながっていける時代です。
13年前を振り返り、当時の空気感を思い出しながら、10年後の素晴らしい未来を想像する。
これが今朝から今に至る私の時間でした。
当時を知る人も、当時を知らない人も、是非、読まれると良いと思います。
特別支援に対する考え方と、自分が何を求めているのか、が明確になってくるはずです。
それこそ、発達障害者支援法が施行された13年前では考えられないくらい便利で早く、そして求めている知見や情報を得られるようになったと感じます。
今日、世に出た知見や情報を、今日、全国にいる皆さんと共に享受することができる。
13年前は、当時のリーダー達が言っていた言葉をそのまま信じていました。
主に夏に行われていた全国の都市部開催の講習会へ出かけて行き、そこで必死にメモを取り、各地域に持ち帰る。
そして有名な支援者たちが書いた本で勉強する。
今のように、様々な種類の本は出ていませんでした。
いわゆる専門書と呼ばれるもので、専門家が専門用語を使い、読者よりも専門家の方を向いた本だったように思います。
そんな専門書から伝わってくるのは、「脳の機能障害」と「生来的な障害」であるということ。
「治らない障害に対して、私達は何ができるのか?」
それが支援者の頭の中にはあり、そして私も含め多くの支援者が「環境を整え、一人でできることを増やし、より自立“的”な人生を歩めるように支援する」という方向へと進んでいきました。
あの当時、みんなが同じ方向を突き進んだのは、その支援を否定する声がなかったから。
いや、あったのかもしれないが、多くの人の耳には届いてこなかった。
そして一番の理由は、治った人を見たことも、いることも知らなかったからだといえます。
ちょうど昨晩、SNS上で、2014年に発売された『自閉っ子の心身をラクにしよう!』を読み、実践してからどれくらいで、どのような変化があったかが話題になっていました。
住む場所も、年代も、違う人達が、「我が子には」「私自身には」と情報のやりとりがされている。
そんな様子を拝見させていただき、4年前に出版された本、また著者の栗本さんの知見が多くの方達の成長と生活を支え、後押ししたことがわかりました。
それと同時に、13年前では考えられなかった睡眠障害や感覚過敏等で苦しんでいた人達が、それに悩まされないくらいまで変わったこと、普通学級や一般就労は無理と言われていた人達が、元気に学び、働く毎日が過ごせていることが、全国どこにいても瞬時に知ることができるようになった、そのように変わったんだと思いました。
今振り返ると、先進地域の人達は、有名支援者を地元に呼ぶことができ、他の地域よりも新しい知識を得ることができている、ということ自体に満足し、盲目的に、疑問を持つことなく、突き進んだのだと思います。
また、そうではない地域は、「自分たちは遅れている」などと思いながら、時々、先進地域に出かけていって得られた僅かな情報を基に支援を展開していったのでしょう。
いま、「自分たちは遅れてるもんね」という地域の人達の方が治ってきているのは、より良い情報が外にある、と思っているからだと感じます。
「この地域になければ、他のところにあるかもしれない」という考えは、こういった歩みと得たい情報をすぐに得ることができるという今の時代と有利にマッチしたのだといえるでしょう。
今回の新刊『発達障害者支援法は誰を救ったか?』は、その名の通り、2005年に施行された発達障害者支援法を軸に、13年前の当時の空気感、そしてその13年間で、本人たち、親御さん達、支援者たちがどのように捉え、行動していきたのかがわかる本になっています。
私の感覚では、特別支援が始まったのが、ついこないだという感じでいますので、もう13年の月日が流れたのか、と思ってしまいます。
13年前の小学1年生がもう成人したのですね。
そう考えると、今、幼い子ども達を育てられている親御さん達は、当然、当時の空気感や推移がわからなくても仕方がないのだと思います。
本を読み進めている中で、私自身も13年間を振り返りながら、「こんなはずじゃなかったよな」と改めて思うのでした。
今、子育て真っ只中の親御さん達は、どうして「治るが勝ち」なのか、本を読まれることでより深くわかることがあると思いました。
まだ出版されたばかりですし、内容に関わることは避けますが、「発達援助の非医療化」には大いに賛同しますし、自分自身、その道を推し進める一つになりたいと思いました。
そして、「勝ち逃げ世代の支援者」という表現からは、私達、中堅、若手の世代の支援者たちに向けた熱い叱咤激励のメッセージと想いを受け取りました。
13年前のリーダーたちは、当時からおじいさん、おばあさんばかりでした。
前世代の人達が果たした役割は、あの当時、大きかったと思います。
今から振り返れば、おかしいなと思うことでも、それは今、知見が集まり、進化していった結果から見れば、なのだと思います。
しかし時代は大きく変わっています。
それに今よりも少しでも本人と家族がラクに、より良い子育て、より良い人生と自立した生活のために前進しようという想いと行動がなければならないのだと思います。
そういった積み重ねが、次の10年を変えていくはずです。
10年後、今を振り返ると、治る、治らないで言い合っているのが笑えてくると思います。
すでに結果は出ているでしょうし、国の考えや方針、これから進んでいく未来の状況からも、治りやすい人から治っていく、本当の意味での自立していく人が今よりもずっと増えて、自然な状態になっているはずです。
治りたい人、自立したい人を応援し、後押しする時代にどんどんなっていくと考えています。
いくら治ってほしくない人が「治りません」と言い続けても、「治ったよ」「自立したよ」「働いているよ」という情報は、瞬時に広がっていきます。
より良い情報や知見、求めているものを持っている人がいれば、直接つながっていける時代です。
13年前を振り返り、当時の空気感を思い出しながら、10年後の素晴らしい未来を想像する。
これが今朝から今に至る私の時間でした。
当時を知る人も、当時を知らない人も、是非、読まれると良いと思います。
特別支援に対する考え方と、自分が何を求めているのか、が明確になってくるはずです。
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