【No.1283】新しい言葉が生まれるとき

コロナ騒動が始まってすぐに「無症状感染」という言葉が生まれました。
今から考えれば、まさにこの言葉、設定が非常に良く練られたものだったとわかります。
普通は症状があるからマスクをつける。
だけれども、無症状感染という設定が生まれると、自分は自覚していないだけで感染しているかもしれない、ウィルスを他人に移すかもしれないという思考が作られてしまう。
振り返れば、2020年なんかはやたらと「無症状感染」と言っていましたよね。
あれはメディアと御用学者を使った洗脳で、繰り返し、繰り返し情報に触れさせることで、新しい概念を植え付けようとしていたのでしょう。
もし無症状感染という設定がなければ、もしみんなが無症状感染の根拠となった論文の無茶苦茶さを知っていれば、これほどまでにマスクをつけるようにはならなかったはずです。
他人を気にする国民性をうまく使った見事な戦略、洗脳でした。


新しい言葉は疑え、ルールの変更は警戒しろ。
これはグローバル化された世界で、日本以外の人達と関わり、生き抜いていくためには必要な考えだと思います。
発達障害の世界だって、もともとは外国から入ってきた輸入の概念だということは忘れてはなりません。
2000年以前は、明らかに知的な遅れがある人達が知的障害や自閉症など、障害を持った人という認識でした。


しかし2000年に入ると、まず知的障害のない発達障害(自閉症、LD、ADHDなど)という概念が作られました。
あと「広汎性発達障害」「自閉傾向」「軽度発達障害」「アスペルガー」「HSP」なんてのも。
学校にいるちょっと変わった子が発達障害児になり、いろんな背景があるはずの問題児も発達障害児となりました。
それから概念の広がりは留まることを知らず、「大人の発達障害」なんていうのもできました。
生まれつきの障害で、発達期に発症するという設定だったのに、いつの間にか大人が診断されるようになり、それも「子ども時代にこういうことがあったなぁ」くらいの記憶と証言でよくなったのです。
そして今回、ハッタツの機会と刺激を制限されたことによる過剰なコロナ対策による発達の遅れも、みんな「発達障害」に。
これまたASD、つまり、自閉"スペクトラム"症という連続体、境目がはっきりしないという設定も、見事だったわけです。


こういった20年の歴史を見れば、今の発達障害のおかしさに気がつくことができます。
そもそも考えてみてください。
どうして乳幼児の発達の遅れと、子どもの発達の遅れと、大人の発達の遅れが、同じ「発達障害」になるのでしょうか。
乳幼児と大人の発達の遅れは、その意味も、対応も、まったく異なるはずです。
それなのに年齢を問わず、発達障害という概念、診断名は一緒。
で、行うことも、投薬か、支援。
だから、成人が飲んでいるから大丈夫だろう、減量すればOKなどと、就学前の子ども達が精神科薬を服用しているのです。
「遺伝子ワクチンも、量を3分の1にすれば大丈夫」と一緒でしょ。
高齢者と子どもでは罹ることの意味が違うし、その副作用の意味、その人の生活、人生に与える影響、リスクも違う。


しかし「敵を知り己を知れば百戦危うからず」で、こういったことを知っていれば、今後のグローバル化されていく世界で搾取されることなく生き抜くことができると思います。
また個人的にもハッタツの世界で彼らが今までいいようにしてきたので、逆手にとって新しい言葉と概念で逆洗脳していきたいと考えています(笑)
「発達障害は治る」「元発達障害児」「発達援助」「発達のヌケ」「栄養療法」「身体アプローチ」「育て直し」「やりきる・回数券を使い切る」などなど。
花風社さんを中心にたくさん新しい言葉が生まれてきました。
そして今の親御さん達は、こういった新しい言葉、概念、従来のハッタツの世界の外にあったものを自然と使っています。
親御さん達が使う言葉が変われば、きっとハッタツの世界もより良い方向へと変わっていけるのだと思っています。


0歳、1歳、2歳、3歳くらいで発達相談のあった子ども達が、発達のヌケの育て直しができただけではなく、むしろ同級生よりも素晴らしい発達、成長がみられているという報告をたくさんいただきます。
もちろん、神経発達が盛んな時期で、早い段階で取り組みを始められたのもあるのでしょうが、何よりもまっさらな状態の、さあ、今から親としての年数を重ねていこうという段階で親御さんに発達のこと、神経のこと、子育てのことをお話しし、知ってもらえたことのほうが大きかったと思っています。
発達相談を機に、きょうだい児の発達成長もより良いものに変わっていった、というお話もよく伺います。
発達に遅れがある子に有効な発達援助、子育てのアイディアは、遅れがない子のより良い発達にもつながるのは当然ですね。


コロナ騒動の2年間を経て、ほぼみんな、どの子も発達障害の範囲に片足が入ってしまった状態だといえます。
いち早く気がついたご家庭、そもそもできるだけ自然に近い状態で過ごしてきたご家庭以外は、その片足がどんどん地面の中に引きずり込まれていくでしょう。
異常な世界で脳や神経が発達、適応していったら、異常になるのは当たり前です。
みんな発達障害のリスクを抱えてしまった社会では、発達援助のアイディア、考えがどの親御さん、ご家庭、子どもと関わる機関では必要になってくると思います。
みんな、発達のヌケを育て直さないといけませんし、親御さん達も自然な人間らしい、ヒトとしての子育てを学び、身につけ、取り戻していかなければなりません。


大人たちは、子ども達の大事な発達を保障することができませんでした。
そもそもが社会が壊れ、ヒトとしてよりよく育つ環境がこの日本にはなくなっていたところのコロナ騒動です。
発達に遅れがあるから発達援助では、もう遅い。
どの家庭も、どの子ども達も、よりよく育つために、大人達が子育てを見直し、学んでいく時代です。
大人たちが真剣に子ども達の発達、成長を考え、行動できる世の中にするために、発達援助のアイディア、言葉、概念を多くの人達に伝えていきたいと私は思っています。




☆『医者が教えてくれない発達障害の治り方』のご紹介☆

まえがき(浅見淳子)

第一章 診断されると本当にいいことあるの?
〇医者は誤ることはあるけど謝ることはない
〇早期診断→特別支援教育のオススメルートは基本片道切符
〇八歳までは障害名(仮)でよいはず
〇その遅れは八歳以降も続きますか?
〇未発達とは、何が育っていないのか?
〇就学先は五歳~六歳の発達状況で決められてしまうという現実
〇現行の状況の中で、発達障害と診断されることのメリット
〇現行の状況の中で、発達障害と診断されることのデメリット
〇療育や支援とつながるほど、子育ての時間は減る

第二章 親心活用のススメ
〇親子遊びはたしかに、発達に結びつく
〇変わりゆく発達凸凹のお子さんを持つ家庭の姿
〇学校は頼りにならないと知っておこう
〇安定した土台は生活の中でしか作れない
〇支援者が行うアセスメントには、実はあまり意味がない
〇親が求めているのは「よりよくなるための手がかり」のはず
〇人間は主観の中で生きていく
〇専門家との関係性より親子の関係性の方が大事
〇支援者の粗探しから子どもを守ろう
〇圧倒的な情報量を持っているのは支援者ではなく親

第三章 親心活用アセスメントこそ効果的
〇子育ての世界へ戻ろう
〇その子のペースで遊ぶことの大切さ
〇「発達のヌケ」を見抜けるのは誰か?
〇いわゆる代替療法に手を出してはいけないのか
〇家庭でのアセスメントの利点
1.発達段階が正確にわかる
2.親の観察眼を養える
3.本人のニーズがわかる
4.利点まとめ
〇家庭で子どもの何をみればいいのか
1.発達段階
2.キャラクター
3.流れ
4.親子のニーズの不一致に気を付けよう

第四章 「我が子の強み」をどう発見し、活かすか
〇支援と発達援助、どちらを望んでいますか?
〇子ども自身が自分を育てる方法を知っている
〇親に余裕がないと「トレーニング」になってしまう
〇それぞれの家庭らしさをどう見つけるか
〇親から受け継いだものを大切に、自分に自信を持とう

あとがき(大久保悠)


『医者が教えてくれない発達障害の治り方①親心に自信を持とう!』をどうぞよろしくお願い致します(花風社さんのHPからご購入いただけます)。全国の書店でも購入できます!ご購入して頂いた皆さまのおかげで二刷になりましたm(__)m


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