【No.1082】発達障害が治るなら、発達障害は作られる
「発達障害が治る」と思っている人は、おのずと「発達障害は作られる」ということを認めているということになる。
生まれつきの障害で、遺伝によって規定されている脳のタイプだとしたら、誕生後にどんな子育てをし、どんな療育、教育をしても変わらないことに。
でも実際は、ヒトの発達はプログラミングされたものではなく、遺伝的な要素と環境の相互作用によって発現の仕方が変わっていく。
言語を見れば、環境が与える大きさを感じる。
アフリカの人たちの視力は6.0以上あるというのも、環境が見る力を強く引っ張っているような気がする。
コロナ前までの「発達障害が作られる」の典型は、メディアだった。
幼少期からテレビがつけっぱなし、タブレットを見て育つ。
強くて展開が早い刺激に対して脳が適応すれば、現実世界の自然な流れに脳が誤作動するのは当然のこと。
また幼少期は動くことで発達するのに、同じ場所で一点に集中して動かない時間が長くなれば、身体を育てる機会を失う。
あと、勉強ができるための土台、準備ができていない身体、脳で、むりやり早期教育などをさせてしまうのも、本来そのときに必要な機会を失わせることと、これまたパターン的な記憶と作業という脳を作ってしまう。
何でも口に入れ、触ることで感覚を育てるのを、「汚れものが増えて」「それは汚いから」と止めていたのも同様で、職場復帰の事情から母乳を切り上げ、どんどん離乳食を進めてしまった結果、噛む力、飲み込む力、そしてそれが脳の発達に影響を及ぼすこともある。
発達障害は作られるからこそ、マスクは子どもの発達に大きな影響を与えるとすぐにわかった。
だから今、コロナ禍を経て、また一段階、発達障害児は増加のペースを上げたのは当然の成り行きなのだろう。
大人の顔が見れなければ、当然、表情が読めなくなる。
子どもは大人、とくに親の顔を見て、それが良いことなのか、悪いことなのか、危険かどうかを判断し、この世界で生きるための基準を作っていく。
その基準となる顔が見えないのだから、本能のままに振る舞う子どもになっても仕方がない。
「集団生活ができない子」「友達と遊べない子」ではなく、表情から相手の気持ちが読めないし、そもそも他人と関わってこなかったし、その子に問題があるように言うけれども、そんな子どもに育てたのが大人達。
「表情がないんです」「目が合わないんです」「言葉に遅れがあるんです」
そのような相談が増えています。
2000年以降、発達障害の専門家、親たちを中心に、発達障害の概念は広がり続け、診断のハードルを下げる方向で準備、進んできた日本。
そんな20年間を経て、今回のコロナ騒動。
はじめは病原性の強さがわからなかったから、子ども達を守る必要があったけれども、すぐにリスクがあるのは高齢者というのがわかった。
というか、子ども達に制限を掛けているのは、「子どもが高齢者にうつすから」ということで、当初から子ども達の健康を守るための対策ではなかった。
オミクロンになって喉風邪に変わり、子どもも罹りやすくなった。
「だから子どもの対策も強化」と言っていたけれども私から見れば…
子どもが罹って大人が仕事を休まないといけないのが嫌だったからでしょ
学校や園で陽性者が出るとめんどくさいことになるからでしょ
保護者や地域から文句言われるのが嫌だっただけでしょ
陽性者が増えると支持率が下がるからしょ
「対策してます」って見せたかっただけでしょ
子どもの接種率を上げたかっただけでしょ
ワクチンを売りたかったからでしょ
その挙句の果てが、子ども達の発達障害。
子どもが風邪ひいて休むのと、発達障害になるの、どっちが重大なこと?
一度、発達障害の診断が付けば、なかなか外してくれないよ。
だって、生まれつきの障害で、一生支援が必要ということで、この国の特別支援を形作ってきたから、20年以上かけて。
「発達障害は治る」ということを知っている親御さん達はどのくらいいるのでしょうか。
そもそもそれくらい常識を疑い、自分の頭で考え、情報を集めて行動できる人は、今回のコロナ騒動の茶番劇に気づけたはずです。
ということは、この日本のバカ騒ぎを続けている状況を見れば、子どもの発達で指摘を受けた、だから専門機関に行く、発達障害児の出来上がりがほとんどでしょ。
幼稚園や保育園など、いろんな現場の人達からも、「かなり増えたよ」と情報が入って聞きます。
高齢者の残りの数年のために、未来を担っていく子ども達を発達障害にしてどうするの?
一生懸命我が子を育て治っていくために頑張っている親御さん達がいる。
そして元発達障害児たちが、学校や社会、職場に飛びだしていき、自分らしい生活を送っている。
その一方で、無知な大人たち、「今だけ、金だけ、自分だけ」の大人たちによって、その何倍も、何十倍も、何百倍も多く発達障害児が作られていく。
ただでも少子化になっていくのに。
大東亜戦争の敗戦、アメリカの教育を中心とした愚民化計画が、これから始まる次の敗戦へと繋がっていたかと思うと、彼らのしたたかさと冷徹な恐ろしさを感じます。
私達が子ども時代は、遅れている子がいても、「そんな子もいるよね」って、みんな一緒に生活していました。
しかし、「早期診断、早期療育」という彼らのプロモーションとプロパガンダによって、少しでも発達の遅れがあって、それを見つけることが善であるかのように進んでしまいました。
以前ならパニくる親に、おばあちゃんたちが「心配することないよ。子どもはそれぞれのペースで育っていくから」と教えてくれたのに、今では戦後の教育を受けたもろに受けてしまった世代がジジババ世代で、むしろ「早く専門機関に行け」「薬を貰って来い」という有様。
何も疑問に思わず、ただNHKが言っているから、テレビが言っているから、という世代は本当にタチが悪い。
今回のコロナ騒動を長引かせたのは、朝からテレビをつけて、真に受けている人達でしょ。
近頃では、というかコロナ騒動が長引くにつれて、もう一度、日本は焼け野原になった方が良いと思うようになりました。
そこから再び立ち上がり、今よりも良い社会を築いていったほうが良いと。
そのためには子ども達をよりよく育てていくことが今まで以上に重要なことになります。
自分の頭で考え、行動できる子。
今までのような画一的で、言われたことにただ従っているような人間は必要なくなるでしょう。
そう考えると、満遍なくできること、集団で同じ行動ができることは、そこまで価値がなくなるように思えます。
当然、生きていくために必要な発達の土台、そこのヌケは育て直すことが必要ですが、それ以降は多少凸凹していても、むしろ何かこれといったものに集中し、突き抜けられる力、その覚悟、極めていく人間のほうが求められるのではないでしょうか。
半分くらいが外国人になる日本で、どこの高校出た、どこの大学出た、なんてどうでも良い話になるでしょう。
私達親世代も、頭の中を、今までの価値観をガラッと変えていく必要があると思います。
元発達障害児、特別支援学校出身も、問われない社会。
というか、外国人から見れば、みんな同じ日本人。
その中で何ができるか、自分の頭で考え行動できるか。
焼け野原になった日本をもう一度、復興させることのできる人に育てる。
発達障害を治さない、治そうとしない人とかまっている時間は残されていません。
発達障害児は増え続け、定型発達の子ども達の学校教育などにも影響が出てくるでしょう。
ですから、ますます家庭が、親御さんが重要になってきますね、親御さんの生き方が問われることでしょう。
学校は発達障害児とその親の対応で、教育がままならなくなるはずですから。
☆『ポストコロナの発達援助論』のご紹介☆
巻頭漫画
まえがき
第1章 コロナ禍は子ども達の発達に、どういうヌケをもたらしたか?
〇五感を活用しなくなった日本人
〇専門家への丸投げの危険性
〇コロナ禍による子ども達の身体の変化
〇子どもの時間、大人の時間
〇マスク生活の影響
〇手の発達の重要性と感覚刺激とのソーシャルディスタンス
〇戸外での遊びの大切さ
〇手の発達と学ぶ力の発達
〇自粛生活と目・脳の疲労
〇表情が作れないから読みとれない
〇嗅覚の制限 危険が察知できない
〇口の課題
〇やっぱり愛着の問題
〇子ども達が大人になった世界を想像する
〇子どもが生まれてこられない時代
〇子育てという伝統
第二章 コロナ禍後の育て直し
〇発達刺激が奪われたコロナ禍
〇胎児への影響
〇食べ物に注意し内臓を整えていく
〇内臓を育てることもできる
〇三・一一の子どもたちから見る胎児期の愛着障害
〇胎児期の愛着障害を治す
第三章 ヒトとしての育て直し
〇噛む力はうつ伏せで育てよう
〇感覚系は目を閉じて育てよう
〇身体が遊び道具という時期を
〇もう一度、食事について考えてみませんか?
〇食べると食事の違い
〇自己の確立には
〇右脳と左脳の繋がりが自己を統合していく
〇動物としての学習方法
〇神経ネットワーク
〇発達刺激という視点
第四章 マスクを自ら外せる主体性を持とう
〇なぜマスクを自ら外せることが大事なのか
〇快を知る
〇恐怖を、快という感情で小さくしていく
第五章 子どもの「快」を育てる
〇「快」がわかりにくいと、生きづらい
〇快と不快の関係性
〇子どもの快を見抜くポイント
〇自然な表情
第六章 子ども達の「首」に注目しよう
〇自分という軸、つまり背骨(中枢神経)を育てる
〇首が育っていない子に共通する課題
〇なぜ、首が育たない?
〇首が育たない環境要因
〇首が育つとは
〇背骨の過敏さを緩めていく
〇首を育てるには
第七章 親御さんは腹を決め、五感を大切にしましょう
〇子育て中の親御さん達へのメッセージ
〇部屋を片付ける
〇子どもと遊ぶのが苦手だと思う親御さんへ
〇ネットを見ても発達は起きません
〇発達刺激という考え方
〇五感で子どもを見る
〇特に幼児期は一つに絞って後押ししていく
第八章 自由に生きるための発達
〇発達の主体を妨げない存在でありたい
〇大人が育てたいところと子どもが育てたいところは、ほとんど一致しない
あとがき
こういう本を読んできました
巻末漫画
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