2019年4月5日金曜日

「生まれつき」と言うけれども、うちの子が生まれたとき、あなたはそこにいたのか?

近頃、ずっと年齢の低いお子さんの相談が続いていましたが、相変わらず、「生まれつきの障害です」と言われるようですね。
そして、これまた相変わらず、2歳とか、3歳とかの子を前にして、「治らない」「この子は生涯支援が必要」と言われるのです。


“今”、発達に遅れがあるということが、どうして、これから長い人生の間ずっと発達が起きず、遅れ続け、生涯支援を受けて生きていく、と言い切れるのでしょうか。
この診断では、脳の画像を撮って、その根本的なダメージを確認したのでしょうか。
血液や遺伝子などを調べ、生物として、これ以上、発達は難しいという何かを発見したというのでしょうか。


訊けば、行動観察と家庭での状況、成育歴から告げられたとのこと。
それでは、今の状態は分かるけれども、何故、発達に遅れが出ているか、はわかりません。
だったら、なおのこと、今後の子ども達の歩み、成長、発達について分かるはずはないし、客観的な根拠のないまま、ただ親御さんを苦しめている、親御さんの子育ての力を奪っているとしか思えません。


「生まれつきの障害」というのなら、おぎゃと生まれた瞬間には、発達障害である確認が取れていないといけないことになります。
生まれつき、生まれつき、というけれども、実際、出産時に発達障害が確認された子はいないのです。
それなのになぜ、「あなたの子は、生まれつきの障害です」と言い切ることができるのでしょうか。
反対に、「先生は、うちの子が生まれたとき、発達障害があると確認したのですか?」と尋ねたらよいのです。


生まれたときに確認した人がいない、確認ができていないのなら、その子の発達の遅れは、生まれたときにあったのか、それ以降の発達過程の中で起きたのか、わかりません。
第一、これだけ同じ『発達障害』と言われる人の中でも、その状態像はバラエティに富んでいますので、発達障害の始まりが胎児期の子もいれば、出生時、出生後の子もいると考えるのが自然です。
まさに、発達期に起きるのが発達障害。
その子が、どの時点で発達障害が起きたかは、現時点で誰も確認も、証明もできないのです。


「生まれつき」と言っておきながら、10代以降に診断を受ける子ども達も少なくありません。
実際、そういった子ども達からの相談もあります。
親御さんに、成育歴を尋ねますと、乳幼児健診でひっかかったことがない、就学時健診でも「問題なし、普通級」だった、でも、不登校や学業不振、他人とのトラブルなどをきっかけに診断を受けたら、「自閉症でした」「発達障害でした」という経緯です。


もし「生まれつき」だったら、もっと早い段階で発達の遅れが生じ、生活の中で支障が出ていたはずです。
それが見られなかったということは、子育ての中で治せる部分を治していたか、生まれつきではない段階で発達障害が生じたか。
はたまた「支援を受けさせたい」「責任を別のところに持っていきたい」というような周囲の思惑の結果なのか。


決まって言われる「この子は、生まれつきの障害を持っていたけれども、なんとか本人や周囲が頑張ってきたから問題が表れてこなかっただけ」という説明は、ちょっと無理があり過ぎるのではないか、と個人的に思います。
頑張ってうまくいくのなら、そのまま、頑張る方向で行けばいいのでは。
そんなことを言っちゃうと、今までの特別支援が全否定されてしまいます。
「頑張らせてはなりません」「本人が頑張るより、周囲の支援」と言っていたのに。
個人、家庭の頑張りが予後を変える、発達&成長を変える、という真実に触れないようにしていたギョーカイの姿勢を。


まだ幼い子の親御さんに向けて、生まれつきかどうか確認していなのに、今、発達の遅れが出ているその原因が明らかにされていないのに、「生まれつきだ」「生涯支援だ」と言い放つ専門家の存在。
その子と家族と真摯に向き合う専門家なら、客観的な事実、わかっていること、わからないことを伝えるべきだと思うのです。
そして何よりも、子どもも、親御さんも、より良く生きていける方向へと導くのが、その道のプロの仕事、役割ではないでしょうか。


発達障害については、まだまだ行動観察と問診、成育歴でしか診断名をつけられませんし、何よりも、その子個人で見たときに、何がどうしてどうなったが全然わからない状態なのです。
だったら、目の前の子と真剣に向き合い、その子に合った育み方をしていけば、良いのだと思います。
同じ発達に遅れがあると言われた子のご家庭でも、子育てを通して、その遅れを取り戻したり、苦しんでいた症状がまったく出ないまでにしたり、ちゃんと自立して生きていけたりするところまで育て上げられた先輩たちが多くいらっしゃいます。


結局のところ、発達に遅れがあるのだから、その遅れを取り戻せばよい話です。
つまり、これは子育ての範疇。
だから、診察室で切り取った接し方しかしていない人よりも、家族が大事で、治した先輩たちの子育てのアイディアが貴重な意見であり、学びになると思います。
根拠のない専門家より、実際に治した親御さんの言葉です!

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