「成長したい!」という情熱

いつも「どうやって火をつけようか」と考えていますね。
もちろん、家じゃなくて、心の火。
もっと具体的に言えば、その人が持つ「成長したい!」という情熱のことです。

私は、どんな人でも、自分の中に「成長したい!」という情熱の火を持っていると思うんです。
消えかかっている人もいれば、「今のままでいい」「どうしようもないんだ」という人もいますが。
まったく成長したいという気持ちを持っていない人はいないでしょう。
みんな持っているんです、成長したいという情熱の火を。
でも、本人の状態や経験、環境によって消えかかっている。
また中には、見ようとしない、気づいていないだけの人もいるように感じますね。

私のところにくる依頼って、本人からだけではなく、親御さんや支援者からもくるんです。
本人から依頼がくる場合は、その人自身が「変わりたい」「成長したい」という気持ちを前面に出してくるんです。
でも、親御さんから、支援者からの依頼の中には、本人が乗る気ではない、考えられる状態ではない人が多いんですね。
依頼を頂いて、訪問すると、「なんで来たんだよ」「なにが目的だよ」っていう本人からのリアクションなんてしょっちゅうです。
こんな状態で、何かを始めようとしても、ほとんど効果はないですよね。

ですから、まずはその人の内にある「成長したい!」という情熱をどのように燃え上がらせるかを考えます。
一緒に楽しいことを考えたり、未来や夢を語り合ったりします。
ときには、「このままではいけない」と直球勝負をすることもあります。
叱ることだってありますよ。
家族が心配していることを伝えることもあります。
とにかくその人に合った心を揺さぶる方法で「成長したい!」という情熱の炎に風を送ります。
どんなに拒絶されても。
だって、どの人も「成長したい!」という情熱を持っているはずだから。

ズバッと言えば、本人が変わらなくても、誰も困らないんです。
親御さんや支援者がいくら心配してても。
本人の人生は、他の誰のものでもありませんから。
私だってその人のことを一生なんか支援できませんし、幸せになろうが、不幸になろうが関係ありません。
だからこそ、その人の持つ「成長したい!」という情熱を刺激し、自分自身で成長していってもらいたいと思うんです。
自分の未来を変えるのは自分自身。
いくつになっても、「成長したい!」という情熱を燃やし続けてもらいたいのです。

「成長したい!」という情熱を燃やすことは、主体性を持つことでもあります。
何らかの原因で、情熱の火が消えかかり、主体性を失っていた人が、主体性を持ち始めると、どんどん変わっていきます。
表情が変わっていきます。
積極性が生まれてきます。
等身大の自分と、ちゃんと向き合えるようになります。
日々の行動が変わっていきます。
こうなれば、私が伝えることも、スポンジのごとく吸収していきます。
良い方向へと歯車が回りだせば、私は潤滑油になれば良いのです。

その人の持つ「成長したい!」という情熱の火を信じること。
そして、情熱の火を燃やすサポートをすること。
こういったことも、支援の一つだと考えています。

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