障害の程度を左右するものは・・・

「障害を重くするのも、軽くするのも支援者次第だな」
これがアメリカに行って率直に感じたことでした。

日本だと、「卒業後は作業所だね」と言われるような重度の知的障害を持つ人でも、民間の企業で働いていました。
日本だと、町から離れた施設で生活することが多い行動障害を持つ人でも、町の中にある住居で生活し、地域のお店や施設を利用し余暇を過ごしていました。

いずれの人たちも、日本でもアメリカでも診断や知能検査などでは同じ結果が出ると思います。
しかし、生活の質を見ると大きく異なっているように感じました。


その違いはどこからくるのか?


それは『支援者の考え方の違い』だと考えられます。

重度の知的障害を持っているから、「就労が難しい」と判断するのではなく、
重度の知的障害を持っているが、「何かできることはないだろうか?」「どんなアイディアがあれば働くことができるか?」と考えます。

行動障害を持っているから、「町での生活は無理」と判断するのではなく、
行動障害を持っているが、「行動障害の背景は何だろうか?」「どういう支援があれば行動が落ち着くことができるだろうか?」と考えます。


このような「もしも、このような支援をしたら・・・」という考え方を持った支援者から見ると、同じ診断で同じ知能検査の結果を持った人でも別の姿として見えるのではないでしょうか。


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