【No.1477】無意識のアセスメント
子どもの「おはよう」という声を聴くだけで今日の体調がわかる。
玄関で靴を脱ぐ様子を見るだけで学校でなにがあったかわかる。
みなさんも子ども時代、「母に見透かされている…」と感じたことはなかったでしょうか。
とくに女性は小さな変化に気が付きやすいという特徴をもっています。
無意識のアセスメントです。
たまにですが、支援者に対する助言や指導、育成のようなこともやっています。
そこでもやっぱり筋が良いのは女性です。
男性は見たもの、聞いたものをそのまま受け取り、過去の経験や学んだ原則などを用いて論理的に解釈しようとします。
ですから、刻一刻と移り変わる生の子どもとの間にタイムラグが生まれ、すぐに置いていかれます。
そして迷子になって、「もういいや」と匙を投げたり、「俺には別の道がある」と論理の世界である資格獲得へと向かったりするのです。
女性が持つ不満の一つである男性の「共感不足」は、そもそも掴んでいる情報量に大きな格差があることも影響しているかもしれません。
良い支援者、女性のような豊かなアセスメントは表面的な情報に引っ張られません。
難しい人は「言葉や行動は真実ではないこともある」と自分に言い聞かせる必要があるでしょう。
ときに言葉(や行動)は真実を隠すための道具になる。
子どもがなにか言葉を発したとき、それを言葉として聞いているようではダメです。
まず言葉ではなく、動物のさえずり、鳴き声という側面に注目します。
そうすると、その言葉からその子の体調や気分を読み取ることができます。
またやりとりで生じた反応時間を観察することで、その子の脳の状態、脳機能を確認することができます。
どのくらいでレスポンスがあるか。
耳から音が入ってすぐに返事、リアクションがあるか。
ちょっとした間があるか。
その間はどのくらいあるか。
そういったことを感じ取ることで、脳の神経伝達の状態を確認するのです。
また言葉以外のリアクションを観ることで、神経同士の繋がりの状態を確認できます。
言葉、口や喉以外に、身体のどういった部分が動員されているのか。
表情が変わらず、手足のジェスチャーが見られない子と、目や頬が動き、手であれこれ指し示す子では違いがあります。
さらに感情が乗った言葉か、一つひとつの音の羅列か。
発する言葉の種類や使い方によって、どのくらい概念理解があるか、抽象的な理解があるかなども把握することができます。
これらは対人スキルの状態、今後の育ちの可能性を探るのに役立ちます。
このようにノンバーバルな情報をどのくらい瞬時に掴むことができるかが重要なのです。
良い支援者は「知的障害が重い子、人の支援が上手」と言われるのも、そういった理由があるからです。
発語がないけれど、母子間に豊かなコミュニケーションが流れている。
そんな姿をよく見かけます。
赤ちゃんが泣いただけで、おむつなのか、おっぱいなのか、眠たいのか、がすぐにわかる。
これが「子どもを観察する・理解する」の原点であり、理想です。
AIによる科学的な計測・分析と、この無意識のアセスメントが合わさると、より豊かな子育てのアイディア、発達援助を創造していけると思います。
私達が目指しているテーラーメイドの子育て、発達援助になるでしょう。
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