2020年5月25日月曜日

【No.1068】凸凹がある子?全体的な遅れがある子?

親御さんにとっては、告げられた我が子の『診断名』が重くて、大きく感じられるのだと思いますが、私達支援者は、その診断名によって助言や援助の仕方が変わったり、変えたりするわけではないので、ほとんど気にしないものです。
診断名とは、行政用語みたいなものですから、子育て・教育と同様に、結局は一人ひとりを見て、オーダーメイドで作り上げていかなければなりません。
「自閉症だから、こう」「LDだから、これ」みたいな支援は、20年前のお話です。
 
 
「発達障害」という言葉には、大きく分けて2種類の意味があると思います。
発達が"凸凹"しているという意味と、発達が"遅れ"ているという意味です。
ここが支援を創造していく上で最初のポイントになります。
単に「発達障害」というだけでは、凸凹があるのか、全体的な遅れなのかがわかりません。
 
 
凸凹がある子の場合、凹んだ部分に注目されがちですが、凸の部分が重要です。
この凸の部分を確認することで、刺激・発達の極端な偏りなのか、または発達のヌケ、やり残しなのかがわかるからです。
具体的に言えば、凸が同年齢の子以上の発達段階とレベルにあれば、刺激の偏り、脳の使い方の偏り(右脳ばかり使っている、左脳ばかり使っている)だと推測できます。
そうではなく、凸が同年齢の子と同じような発達の範囲にあれば、胎児期から2歳前後の発達にやり残しがあるよねと考えられます。
 
 
一方で全体的な発達の遅れがある子の場合は、その子の資質的な理由から発達がゆっくりであるということと、何らかのストッパーがあるために発達していけないということが考えられます。
遺伝的な要因や出生前後のトラブルなど、どう頑張っても、発達がゆっくりであるという子がいるのも事実だといえます。
そのようなお子さんの場合には、長期的な視点をもって、「とにかく小学校4年生の学力を」「とにかく自立した生活を」という具合に、コツコツ積み上げていくイメージが良いと感じます。
大事なのは、ゆっくりなペースを速めるのではなく、ゆっくりでも歩き続けるような後押しだと思います。
 
 
ただ、発達障害と言われるお子さんは、何らかのストッパーによって、うまく発達が進んでいかない場合のほうが多いといえます。
凸が同年齢と同じくらいのお子さんと同様に、胎児期から2歳前後の発達のやり残しがあるのですが、そのやり残し、ヌケがより胎児期に近いのがこちらのお子さん達です。
ヌケがあるのは一緒でも、それが発達の初期、発達の土台にあるために、その後の発達全般に影響を及ぼしているようなイメージです。
さらにいえば、呼吸や消化、循環など、生きていく上で重要な部分の発達にヌケがある、脳幹の発達がやり残しの始まりといったときに、うまく発達が進んでいかない感じがします。
あとは、栄養や酸素などの摂り込みの問題、偏りのために、神経発達が生じづらいといった理由から、発達全般に遅れが出ている、同年齢と比べて遅れている、ということが考えられます。
 
 
まとめますと、その子の「発達障害」と言われる状態は、「凸凹なのか?全体的な遅れなのか?」が入り口。
 
 
凸凹なら、凸の部分に注目し、「同年齢以上?同年齢と同じくらい?」を確かめる。
同年齢以上→「刺激の偏り?脳の使い方の偏り?」
刺激の偏りなら、過剰な刺激を制限しつつ、異なる刺激が味わえるような環境づくりによって、凸凹から生じる生きづらさを解消していく。
 
 
同年齢と同じ→「胎児期から2歳前後にある発達のヌケ、やり残し」
出生後の運動発達にやり残しがある場合が多いので、そこを育て直す、回数券を使い切ることで、凹に引っ張られている部分を解消していく。
 
 
全体的な遅れなら、「その子の資質?ストッパーの影響?」を確かめる。
ゆっくり発達するのがその子の資質だとしたら、注目するのはスピードではなく、長期的な視点を持ち、歩み続けること。
ゆっくりなお子さんは、身につくのに時間がかかりますが、身についたあとは、それを離さない特徴があります。
一度身につけたものは生涯に渡って大事に使い続ける感じがありますので、大人になっても必要なスキルをコツコツと積み上げていくのが良いと思います。
 
 
ストッパーの影響なら、「発達の土台のヌケ?神経発達の問題?」を確認します。
赤ちゃんのときから違和感を持たれていた親御さんも少なくなく、その場合は呼吸や嚥下、睡眠など、生きる上での土台の部分に発達のヌケの始まりがあります。
運動発達のヌケと同様に、この生きる土台の部分の発達のヌケを育てなおすことで、ゆっくりだった発達を加速させることが可能です。
また、神経発達の問題は、栄養と酸素に注目し、ここを整えていくことが第一歩です。
 
 
細かい部分はさておき、うちの子は、担当しているお子さんは、発達に凸凹がある子か、全体的な遅れがある子かに注目することが大事だと思います。
結局、「自閉症」や「発達障害」からは何も見えてはきませんので、独自の視点を持ち、とにかくお子さん一人ひとりを見ていくことが必要だといえます。



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