【No.1002】関東出張を振り返り

関東は午前中、強い雨が降っていましたが、午後から急速に天気が回復し、綺麗な夕陽が沈もうとしています。
今回の関東出張も、すべてのご家庭への訪問が完了しました。
明日、函館に戻ります。


「訪問するまで、どのような方か分からない」というのは、私の仕事では常でございます。
ですから、昨年末のブログの内容が、「まさに、そのまま」となったのは、たまたまなのかもしれません。
今回、お会いした皆様は、とてもよく勉強されているし、実践されている方たちでした。
私が敢えて説明する必要はなく、「既にやっています」「ああ、それからやればいいんですね」という具合に、セッションが進んでいきました。
やはり知識という点のみでは、お金をもらっての仕事は、もう難しいのだと思います。


一方で、知識を得たり、実践をされたりしている親御さん達に共通した悩みとして、「あれもこれも課題があるけれども、どこからやったら良いのか」「どの方法が、今の我が子にピタッと合うのか」「今後、どのような発達過程を辿り、発展させていけばよいのか」というものがありました。
「良いのは分かっているし、子どもに必要なのもわかっている」の先ですね。
なので、私は具体的なアドバイスよりも、その方法が生まれた背景や、なぜ、今の我が子に必要なのか、そういった「掘り下げてお伝えする」「情報を整理する」という部分を重視しました。
というか、そのような流れにセッションがなりました。


ただ良いと言われるものをやっていては、そのとき、その発達課題は良いけれども、そのあとの発達やご自身でアレンジするところまで発展していきません。
もしかしたら、「治るのは分かった」「治す方法もわかった」「実際に治ってきた」の段階から、「我が子に合わせてアレンジした治し方&育み方」への、ある意味、親としての成長、発達の部分のお手伝いが、次のニーズとして中心になりつつあるような雰囲気を感じました。


「子どもをよく見る」というのは、どの実践家の方たちも、再三強調しておっしゃっていることです。
ですが、一生懸命治している親御さんの中にも、よく見ているようで、まだ足りない方がいるような気がします。
やはり「よく見る」というのは、その言葉以上に深い言葉だと思います。
私で言えば、子どもさんをよく見るためには、そのお子さんの発達の流れ、歴史を辿っていかなければできませんし、当然、ヒトとしてのあらゆる発達を押さえておかなければできません。
同時に、定型発達の子どもたちも、凸凹が大きい子どもたちも(当然、大人も)、たくさん関わり、そういった関わりの中で気付かされる生の発達も、常に感じている必要があります。


さらっと「子どもをよく見る」と言い、実際に見抜ける実践家の方たちとお会いするたびに、まだまだ研鑽が足りないと感じるばかりですし、この仕事を続けている限り、磨いていかなければならない部分だと思っています。
親御さん達のニーズが移り変わっているからこそ、子どもをよく見る、その目を深めていくためのお手伝いが重要になってくるはずです。
そのためには、発達に携わる者の一人として、自分自身の目も深めていかなければならないと考えています。


世の中のニーズの半歩、一歩先を歩くのが、民間企業の仕事であり、私のような個人事業主としては生き抜くための唯一の手段でもあります。
今回の出張で、私個人としての課題と、これから先の方向性が見えてきたような気がします。
2020年は、素晴らしい学びの機会を頂戴することができますので、自分自身をもう一段、高めていけるような機会にしたいと思っています。
と言いますか、しなければなりませんし、します!


本年も、多くの方たちとともに、「治って喜ぶ姿」と「社会に飛び立っていく後ろ姿」をたくさん見ていきたいと思います。
どうぞ、よろしくお願い致します。

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