【No.1166】「やることがない」といえない人達

「二週間後はインドになる」と言われていた、まさにその二週間後が福岡出張の予定日でした。
ですから、ずっと二週間、心配しながら福岡に飛び立ちましたが、福岡はインドになっていませんでした(笑)
ラーメン屋でカレーは出てきませんでしたし、博多駅はインド人で溢れかえっていませんでした。
大好物の『誉れの陣太鼓』の新商品は、カレー味じゃなくて、抹茶味で一安心。
デパート、飲食店、人が大勢。
金土日と博多駅に行ったのですが、結婚式帰りと思われる団体さんがいたり、部活帰りの高校生がいたり、旅行バックを抱えた家族がいたり…。
今回もマスク警察とやらにはお会いできず残念!
反対に道を尋ねられることがありました。
やはり顔が見えるのは、信頼の一歩だと思いますね。


既に梅雨入りをしている九州ですから、鼻マスク、顎マスク率が高くなっていました。
当然ですよね、これからの時期はコロナよりも、熱中症のほうが危険ですから。
というか、みんな、わかっているんです、このバカバカしさに。
だけれども、メディアや保身まみれの首長達が煽るもんだから、みんな外すに外せない状態なんだと思います。


博多駅にあった電子広告は緊急事態宣言と感染症対策を訴える案内が流れていました。
でも、当然、誰もそんなところに立ち止まらないし、見てもいない。
ただ電子広告がむなしく、「感染対策をお願いします」と言い続けているだけ。
まったくもって税金の無駄だし、そもそも人の注意を惹きつけるような科学的な要素は何もない。
そんな電子広告を見ていて、ふと思ったのですが、どうして政府や知事たちは一年間、無駄なことを続けているのだろうか、と思ったのです。


たぶん、私が考えるに、シンプルに言えば「やることがない」んだと思います。
私達が対峙しているのはウィルスです。
そのウィルス、つまり、自然界にあるものに対して、具体的に何かできるようなものではありません。
人流を止めようが、お酒を禁止しようが、飲食店を20時で閉めようが、緊急事態宣言を発令しようが、ウィルスはいなくなりません。
一時的に息をひそめたように見えるだけで、私達の周りには、もちろん、体内にも数え切れないほどのウィルスは存在しています。
結局、人間ができることは限られていますし、根本解決はないのですから、ある程度の人間が罹って抗体を作り、共生していくしかないんですね。
つまり、唯一の解決方法は「時間」だといえます。


私は同じことを発達障害の子ども達と関わることで感じています。
「子どもの発達に、何が一番必要ですか?」と尋ねられれば、真っ先に私は「時間」と答えるでしょう。
もちろん、酸素も重要ですが、やはりそれでも時間が解決することが多いと思うのです。
いま、発達障害と言われている子ども達の多くは、脳にダメージがあるわけでも、生まれつきで変わらない特徴を持っているのでもなく、単に未発達な状態の子ども達です。
未発達は障害でも、問題でもありません。
ただまだ育っていない状態なのです。
そういった子ども達に必要なのは、まだ育っていない部分を育てる時間になります。


定型発達にこだわり過ぎると、「同じ時間に同じことができる」が正しいように錯覚してしまいます。
従順な保健師や保育士、幼稚園の先生たちがどんどん幼児さん達をピックアップしていきます。
たぶん、この人達は真面目に、上から言われたことを守っているだけ。
根拠なく、会社や上司がそういうから、といってマスク通勤をしている人達と同じです。
別に何か考えやモットーがあって、やっているわけではなく、仕事として行っているのです。
だから、「もう少し時間があれば、ちゃんと育つよね」という普通の感覚を持ちづらくなります。
で、未発達の子ども達が特別支援の世界に入っていき、そこで診断がつけられ、気が付けば療育を受け、それが過去の事実となり、いつの間にか障害児となるのが今の日本の状態です。


では、なぜ、いち早くピックアップしようとするか、その方向へどんどん進んでいくかといえば、やることがないからです。
とっくの昔に早期療育の有効性は否定されました。
むしろ、そういったものを早期から利用しない子の方が自立している。
つまり、科学的な根拠も、子どもにとってはメリットもない。
じゃあ、なんでそんなことを税金使って行うのかといえば、それくらいしかできることがないからだと思います。
PCR検査と一緒です。
早く見つけて、それを本人に伝え、自己隔離をしてもらう。
でも、結局、ウィルスから回復するには、その人の自己免疫が働き、対処するしかないのです。


政府は本来、「コロナウィルスに対して、私達が直接できることはありません。国民一人ひとりで自己免疫を高めてください」としか言えないはずです。
だけれども、そんなことを言うと、批判を浴びるから、やってます風にしているだけ。
都知事なんかまさにその典型。
レインボーブリッジを赤くし、フリップ芸を行い、繁華街の電気を消し、見回り隊を結成し、公園の遊具をグルグル巻きにする。
国や自治体は予算をスッカラカンにして、無駄なことをやり続けている。
でも、直接、ウィルスには関係ないし、そんなんで治るわけでもない。
同じように、ギョーカイはずっと「治らない」「生涯変わらない」「生まれつき」「脳の機能障害」と言い続けているのだから、やれることはないと言っているのと一緒ではないでしょうか。


生涯変わることのない生まれつきで脳の機能障害だとしたら、特別支援、医師会のような利益団体のギョーカイなんていらないでしょ。
ギョーカイは治らないと言ってるし、治す意志も能力もないのですから。
だから、レインボーブリッジではなく、東京タワーを青くするのです。
直接、子ども達の生きづらさや課題を解決することはできない。
だけれども、それじゃあ、「何もやっていないじゃないか!」と批判を浴びるから、理解だ、啓発だ、対処療法だ、と言っているだけです。
はっきりいって、これだけ発達障害が身近になった現代に、ギョーカイは必要ありません。
冷蔵庫マザーの時代で、既に役割は終えているのです。
棚ぼた、おこぼれで、高機能ブームに乗じて、息をつないでいるだけ。


冷静に、そして客観的に見て、療育を受けたから、支援を受けたから、良くなった、成長したというのは限りなく怪しいと私は思います。
緊急事態宣言が出る前に、GOTOを止める前に、ピークアウトしていたのと似ています。
つまり、療育を受けようが受けまいが、発達する子は発達する、成長する子は成長します。
特に未発達な状態の子ども達は、その未発達を育てる時間が他の子よりもかかるというだけです。
だから、昨年の4~6月の自粛期間中、全国どこでも、子ども達がググッと伸びた。
この期間、療育や支援、園や学校にも行っていなかったのですから、時間が彼らを育てたのだと思います。


個人がコロナを発症しないためにも、発症してから治癒するためにも、他人ができることはほとんどありません。
同じように、発達の主体は子どもさん本人ですから、他人ができることは限られているのです。
私達周囲の人間ができることは、彼らが発達のヌケ、未発達を育てようとするとき、そのやりきれる時間を保障してあげること、やりきれる環境を整えること。


「我慢の3連休」は、「問題行動は無視」
「新しい生活スタイル」は、「構造化された環境」
「気のゆるみが」は、「周囲の無理解が二次障害」


医師会も、ギョーカイも、専門家というわりには、エビデンスを重視せず、出てくるのは周囲の我慢と精神論のみ。
言うことがないなら出てこなければいいのに、と思うのですが、緊急事態宣言中の札幌から緊急事態宣言中の東京に理由は、彼女と美味しいお寿司を食べるため。
どっちかといえば、彼女に札幌すすきのに来てもらった方が、新鮮なネタが食べられると思うのですが。
やはり銀座が良いのでしょうね、シャンパーニュも飲めるし。


理解という割には、神経発達症という理解は無い。
「強度行動障害への支援」を講義しながら、実際目の前にすると、逃げて隠れてしまう。
一緒に生活したことがないのに、家庭の子育てにダメ出し。


今回も中川会長のおかげで、特別支援、ギョーカイをさらに理解することができました。
あざーす!
ちなみに私はお寿司ではなく、水炊きをいただきましたよ♪




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