自分たちで作業所を作れば…
他害がある思春期真っ只中の男の子。
その子の親御さんが「将来、自分で作業所を作るから良いんです」と言って、学校と距離をとったという話を聞きました。
親御さんには、問題行動が良くならないことに対する苛立ちと、それによる余裕のなさがあるのだと思います。
学校側の至らないところもあったのでしょう。
でも、学校と距離をとることは、本当に本人のためになるのでしょうか。
そして、働く場を親御さんが作り、そこで働くことは本人にとって幸せか、また一生働くことができるのでしょうか。
学校って、問題行動をなくす場所ではありません。
将来の自立に向けた学びの場所です。
児童デイや療育機関に通っているから、それで良いやってことにはなりません。
学校という環境だからできる学びがあるはずです。
そこをすっぽり抜かすということは、それに代わるだけの学びを用意する必要があります。
ホームティーチングという方法もありますが、それは一定以上の学ぶ力を持っている子どもの話だと思います。
発達障害、特に知的障害がある子ども達は、知識を身に付けるような学習だけではなく、脳の根本的な部分から発達を促していく必要があります。
それを家庭の力だけで行おうとしたら、相当難しいと言えます。
就労支援に対する補助金は減っていく流れになっています。
その次は、児童デイへの補助金カット。
国の人口構成から考えても、障害者福祉の予算が減っていくのは明らかです。
こういった流れの中、大きな法人以外の、しかも個人が作業所を作ることは相当なリスクがあることです。
お金に余裕があるご家庭なら大丈夫なのかもしれませんが、人を雇うにはある程度のお金がいります。
補助金の中だけでやろうとしたら、パートでしか雇えないでしょう。
また給料が安いところに、即戦力、専門性を持った人はこないはず。
障害者支援、自閉症支援が進んでいると思われている欧米でも、支援者として働いている人の多くは、パートタイムの人ばかりです。
主婦が空いている時間に仕事しています、というのが一般的なのです。
(私が研修で見た事業所は、利用者の人たちが働いている隣で携帯電話をいじっている支援者さんでしたよ)
当然、日本もそのような状況になってくるでしょう。
そういった状況で我が子だけでなく、他の利用者の方たちにも、長い期間、それなりの支援を提供し続けるのは、金銭的にも、人材&環境的にも相当難しくなるはずです。
あと、これは個人的な感想なのかもしれませんが、家でも親と一緒、職場も親と一緒って、その子にとって本当に幸せなのかな、とも思います。
親御さんとしては、大事な我が子ですし、自分でみた方が安心というのもあるかもしれませんが、子どもからしたら、24時間365日ずっと見られているわけです。
言葉には出さないかもしれませんが、息苦しさという心理的なプレッシャーと、発展性がない環境というネガティブな側面があるのだと思います。
そして何より、親は子より先に死にます。
そういった親の目の届く世界でしか生きてこなかった子どもが、あるとき、急に親が側からいなくなるのです。
子どもの年齢も高くなっている頃でしょうから、そのときからガラッと生活が変わるというのに耐えられるでしょうか。
障害が重い人ほど、誰かに頼って生きていかなければなりません。
その頼ってきた人が、親御さんしかいなかったら・・・。
そう考えると、親御さんが元気なうちに頼れる人、場所を増やしておくことの方が、お子さんのためになると思います。
大事なのは、完ぺきな支援よりも、幅広い支援を見つけていく作業ですね。
その子の親御さんが「将来、自分で作業所を作るから良いんです」と言って、学校と距離をとったという話を聞きました。
親御さんには、問題行動が良くならないことに対する苛立ちと、それによる余裕のなさがあるのだと思います。
学校側の至らないところもあったのでしょう。
でも、学校と距離をとることは、本当に本人のためになるのでしょうか。
そして、働く場を親御さんが作り、そこで働くことは本人にとって幸せか、また一生働くことができるのでしょうか。
学校って、問題行動をなくす場所ではありません。
将来の自立に向けた学びの場所です。
児童デイや療育機関に通っているから、それで良いやってことにはなりません。
学校という環境だからできる学びがあるはずです。
そこをすっぽり抜かすということは、それに代わるだけの学びを用意する必要があります。
ホームティーチングという方法もありますが、それは一定以上の学ぶ力を持っている子どもの話だと思います。
発達障害、特に知的障害がある子ども達は、知識を身に付けるような学習だけではなく、脳の根本的な部分から発達を促していく必要があります。
それを家庭の力だけで行おうとしたら、相当難しいと言えます。
就労支援に対する補助金は減っていく流れになっています。
その次は、児童デイへの補助金カット。
国の人口構成から考えても、障害者福祉の予算が減っていくのは明らかです。
こういった流れの中、大きな法人以外の、しかも個人が作業所を作ることは相当なリスクがあることです。
お金に余裕があるご家庭なら大丈夫なのかもしれませんが、人を雇うにはある程度のお金がいります。
補助金の中だけでやろうとしたら、パートでしか雇えないでしょう。
また給料が安いところに、即戦力、専門性を持った人はこないはず。
障害者支援、自閉症支援が進んでいると思われている欧米でも、支援者として働いている人の多くは、パートタイムの人ばかりです。
主婦が空いている時間に仕事しています、というのが一般的なのです。
(私が研修で見た事業所は、利用者の人たちが働いている隣で携帯電話をいじっている支援者さんでしたよ)
当然、日本もそのような状況になってくるでしょう。
そういった状況で我が子だけでなく、他の利用者の方たちにも、長い期間、それなりの支援を提供し続けるのは、金銭的にも、人材&環境的にも相当難しくなるはずです。
あと、これは個人的な感想なのかもしれませんが、家でも親と一緒、職場も親と一緒って、その子にとって本当に幸せなのかな、とも思います。
親御さんとしては、大事な我が子ですし、自分でみた方が安心というのもあるかもしれませんが、子どもからしたら、24時間365日ずっと見られているわけです。
言葉には出さないかもしれませんが、息苦しさという心理的なプレッシャーと、発展性がない環境というネガティブな側面があるのだと思います。
そして何より、親は子より先に死にます。
そういった親の目の届く世界でしか生きてこなかった子どもが、あるとき、急に親が側からいなくなるのです。
子どもの年齢も高くなっている頃でしょうから、そのときからガラッと生活が変わるというのに耐えられるでしょうか。
障害が重い人ほど、誰かに頼って生きていかなければなりません。
その頼ってきた人が、親御さんしかいなかったら・・・。
そう考えると、親御さんが元気なうちに頼れる人、場所を増やしておくことの方が、お子さんのためになると思います。
大事なのは、完ぺきな支援よりも、幅広い支援を見つけていく作業ですね。
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