身体先行型の人に「おやっ!?」という仕掛けを

時々、身体先行型の人を見かけます。
慣れている活動は、パターンで次々とこなしていく。
とにかく動きが多く、まるで刺激に対し反応を繰り返しているような感じ。
こういった方たちを見ると、「頭と身体のつながりがどうなのかな」と思ってしまいます。

衝動的に行動することもありますが、多くの人たちは考えて行動したり、考えながら行動したり、行動したあと、考えたりします。
しかし、身体先行型の人は、このような“考える”が抜けているようにも見えます。
“考える”のプロセスがないと、変化に対応できなかったり、他の場面に応用できなかったり、失敗を繰り返してしまったりすることにつながります。
ですから、“思考”と“行動”のつながりを良くすることが大事です。

私は「あまり考えて行動していないな」「パターンだけで動いているな」と感じたら、「おやっ!?」という場面を意識して作るようにしています。
いつもなら考えずにパターンでできちゃう活動の中に、仕掛けを入れます。
例えば、手洗いのときに使うタオルを無くしておいたり、いつも行う勉強の教科の順番を変えてみたり、「おはようございます」という挨拶に「さようなら」と言ってみたり。
本人が「おやっ!?」と立ち止まってくれたら成功です。
その瞬間だけかもしれませんが、頭と身体がくっつきます。
行動→行動→行動の中に“考える”が入れば、思考と行動の間に交流が生まれます。
そういった機会を増やしていくことで、思考と行動のつながりが良くなることを目指していきます。

もちろん、ルーティンで行うことがダメだと言っているのではありません。
脳みそを無駄遣いしないためにも、ルーティン化できるところはした方が良いです。
ここで挙げた「おやっ!?」の取り組みは、身体先行型で、日常生活の中であまり考えて行動していないと思われる方に対してのものです。
また、ここでは身体先行型の人についてを中心に書きましたが、頭先行型の人で頭と身体のつながりが良くないと思われる場合には身体を動かす機会を設ける取り組みを行います。
考える→考える→考えるの中に“行動”を入れることで、思考と行動の間に交流を起こしていきます。

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