【No.1398】コピペ医師、コピペ教師、コピペ支援者

一応、これでも開業して10年なんですよ。
でも、函館市には存在しないことになっている(笑)
開業当初は市内の学校の先生とか、支援者とか、支援機関とか、行政とか、それなりに交流はあったんですね。
だけど、一切交流はなくなった。
まあ、私も紹介しないし、あっちも紹介しない(笑)
「”治す”なんて奇を衒った商売に走っている」なんて批判もあったけど、それもなくなった。
たった30万人くらいの地域で、発達障害というニッチな商売をやっているんだから、どこかで接点ができそうなものも、笑っちゃうくらいなんにもない。


だから、この地域で発達相談を依頼してくださるご家族は、「全国のどこかに的確な助言をくれる専門家がいるはずと探していたら、まさか同じ函館にいるとは思いもよらなかった」と口をそろえて言いますね。
一回、全国に飛んで、函館に戻ってくる感じ。
なんで、医師は、支援機関は「大久保さんを紹介してくれなかったのでしょう」と投げかけてくれる親御さん達も、発達相談が終わるころには自らで答えを出しています。
「ああ、大久保さんを紹介したら、1回で終わっちゃうから。支援機関に通わなくなっちゃうから、か」


10年前は「猫も杓子も発達障害」というくらいに、ちょっとでも悩みがあれば、発達障害にされていました。
そして「少量処方」という名で、就学前の子ども達にも向精神薬が処方されていました。
もちろん、発達障害の人には化学物質が強く出ることが多いから、基本的に「少量処方で進めていく」というのはわからなくない。
だけど、「少量ですから心配ないですよ、お母さん」という意味で、バンバン処方しているのがおかしいってこと。
そもそもその子に向精神薬が必要ですか?
向精神薬がないと生活がままならないくらいのお子さんですか?
いやいや、その子、本当に発達障害と言えるようなお子さんなのですか?
向精神薬で発達のヌケや遅れは育ちますか?
服用によって子どもの身体へのネガティブな影響はありませんか?
私はこの疑問を投げかけ続けたけど、10年経っても同じことがされている。


この頃、そんな幼少期から向精神薬を飲み続けているお子さんからの相談が続いていました。
また相変わらず、視覚支援やってる(笑)
スケジュール見せて、衝立立てて、向精神薬を飲んで、それ以上でもそれ以下でもない。
これってただのコピペでしょ。
医療も、支援機関も、学校も、療育も、どこに行ってもコピペ。
いやいや、もう10年が経つのですよ。
どんな仕事も、たとえ歌舞伎や伝統工芸を作る人でも、変化はあるものです。


まあ、これは函館に限らず、全国各地、同じような状況のようですね。
「新しい療育法」なんて言うけれど、相変わらず欧米のコピペで、日本独自のものは出てこない。
「あそこは評判のいい支援機関」といっても、やっていることはどこかの誰かが言っていたもののコピペ。
欧米のコピペをギョーカイがやり、ギョーカイのコピペを現場の支援者が行う。
そしてしたり顔で、コピペした知識を親御さんに教える。
今じゃ、コピペしすぎて、もともと何をコピペしたのか、わからないでやっている支援者ばかりになってしまってませんかね。


コピペ医師、コピペ教師、コピペ支援者、あなた方は親御さんよりも知識があり賢いふりをしているけれども、中身がないんじゃないですかね。
なんでその支援、アプローチをやっているんです?
なんでその子には、その支援、アプローチが必要なんです?
というか、あなたがその支援、アプローチをする意味はあるのでしょうか?
それってあなたがしなくてもいいよねっていう支援、アプローチが多くありませんか?


発達の問題は、抑えることでは何も解決しない。
発達の問題は、育てることでしか解決できないでしょ。
いつまで子ども達の発達の問題を、医療や福祉で囲い続けようとするのでしょうか。
いい加減、子ども達の発達の問題を子育てに戻しましょうよ。
人間は人の間で育つ。
育つのは療育じゃなければ、学校教育でもないですね。
もちろん、なんとかアプローチでもない。
大事なのは、どんな人が関わるか。


親としてよりよく変わっていくからこそ、子どもも変わっていく。
支援者だって、常によりよく変わろうとしているからこそ、それが子ども達の発達を後押しする刺激になることができる。
誰がやっても変わらないようなコピペのアプローチをしても、発達刺激にはならないでしょ。
「これってあなたがしなくても」というようなアプローチは、税金や私財を投じて利用する必要はないのです。
そんなのだったら、親御さんが覚えて、やればよいのです。
そして親御さんにしかできない関わりをすればいい。


書店の特別支援コーナーに行って、新刊を手にしても、もう10年前からお腹いっぱいの情報ばかり。
よくもまあ、コピペだけでギョーカイは続くものだな、と感心しますね。
だけど、この問題の根っこはギョーカイじゃないですよ。
コピペの支援を有難がってきた親御さん達の問題でもあるんです。
「うちの子は自閉症という名前じゃなくて、〇〇という名前なんです」と言わなかった親御さんの問題。
自閉症やADHDのアプローチをコピペしてもダメでしょ。
必要なのは、世界に一人しかいない我が子の子育てをクリエイトしていくこと。
そこには試行錯誤という実体験が必要なんです。
生身の人間が一生懸命、発達を後押しするから子がよりよく育っていく。
我が子が世界に一人だけのように、親御さんだって世界に一人。
コピペじゃなくて、世界に一つだけの子育てを。


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あと1家族、よろしくお願いします!


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