2021年7月20日火曜日

【No.1179 】「雰囲気を読む」のアセスメント

マラソン世界記録保持者、ケニアのエリウド・キプチョゲ選手が出るということから、テレビをつけましたが、タモリさんの横に座っていた某ノーベル賞教授の顔の変貌ぶりに驚いてしました。
昨年、ジョギングも感染リスクがあると発信し、マスク着用を推奨していたのにも関わらず、いつの間にかその動画は削除され、何もなかったかのようにオリンピックの特集番組に登場している。
そういった単なる後ろめたさが顔に出ているのではなく、もっと深い何かが顔や表情、佇まいに表れていたと私は感じました。
医師の中には、「魂を売った」と言っている人たちがいますが、ヒトは道を外した行為をしたとき、それが周囲にバレていたなかったとしても、自分自身を騙し続けることはできないのだと思います。
そういえば、分科会会長も、ずっと悲しい顔をしていますね。
たぶん、自分が行っていることの中に、自分で気づいている嘘が混じっていることに悲しみを覚えているのでしょう。


乳幼児の子どもは、周囲にいる子どもが泣くと、自分の状況や感情に関わらず、泣き始めます。
保育園の小さな子のクラスに行くと、時折、涙の大合唱がみられます。
それはまだ自分という存在、自分という身体と他人との身体との違いが明確に理解できる発達段階ではないからです。
一人で歩けるようになり、一人で遊べるようになる。
でも、まだ自分と隣の子は繋がっているのです。
だから、隣の子が笑えば、自分も笑い、教室のあの子が泣けば、自分も泣いてしまいます。
この発達段階は、身体や感覚の未発達ゆえの共同体といった感じです。


一方で、0歳代の子ども達も、同じように近くにいた赤ちゃんが泣けば、つられるようにして泣き出しますが、1歳児以降、自分で自由に移動できるようになった子ども達と事情が異なります。
意味を解釈するのなら、生存本能としての反応です。
自分の耳に誰かの泣き声が聴こえてくる。
ということは、自分の周囲に危険が迫ってきているかもしれない。
だから、自分の親を呼ぶために泣き始めるのです。
それは笑い声が聴こえてきても笑わず、鳴き声のときだけ同調することで上記との違いがわかります。


で、さらに胎児期となりますと、同調に違いがあります。
それは母親だけに特定した同調になります。
母親の感情がそのまま胎児の感情。
へその緒でつながっていますし、胎児から見れば環境=母胎、母親ですから。
母親が感じたままに、それが胎児の感じたことになるため、母親と感情がシンクロするのです。


つまり、何を言いたいかと申しますと、子どもさんの感情の変化について、こういった発達段階を踏まえてアセスメントしていく必要があるということです。
単に感情が幼い、怖がりの性格、知的に遅れているから、発達障害だから、というのではなく、どのように感情が推移するかを確認する必要があります。
大事なのは、自分という子が確立し、状況に合った感情表出ができるようになることであり、ひとまず目指すべき姿です。


子どもさんによっては、終始泣いていたり、突然感情が爆発したり、脈絡もない感情の表出が一日中生じることがあります。
それは上記で挙げた「母子一体」「生存のための反応」「未発達ゆえの共同体」からも外れた段階に課題があるといえます。
周囲の雰囲気に気づく、同調する以前に、自分の内的な感覚、刺激に感情が振り回されている状態です。
ですから、ここは発達の段階というよりも、神経発達、もっといえば、神経同士の繋がり、ネットワークに課題があると考えられるのです。


発達相談において、お母さんが緊張していると子どもさんも緊張していて、お母さんがリラックスできていると、子どもさんも伸びやかに遊び始める姿をよく見かけます。
確かに、発達段階的に言えば、母子一体の段階ですので、胎児期の発達段階です。
でも、それが悪いわけではなく、じゃあ、そこから周囲の雰囲気に反応できる段階まで育てよう、という目標が生まれるきっかけになるのです。
同じように、園で他の子が泣けば一緒に泣いてしまう段階なら、次は自己の確立を目指し、未発達の感覚、身体を育てていこうという話になります。


これだけ全国的に猛暑で、「熱中症に気を付けて!」「昨年は子どもを含む、100名くらいが熱中症で亡くなっています」とアナウンスがあっても、かたくなにマスクを外そうとしない、また子どもに強要する人達がいるのは、マスクをすること自体が目的化してしまっているからです。
発達検査が半年待ち、就学先を決めるために検査を受けてきてください、というのは、まさにこのマスクと同じ。
「子どもさんをよく見る」ということは丁寧な確認作業を行っていくことであり、それはなぜ行うかといえば、よりよく子育て、発達援助を行うためです。
アセスメントというのは、必ず具体的な子育て、発達援助と繋がっていなければなりませんね。




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