帰省のお土産

新年早々、嬉しいことがありました。
「帰省したときのお土産です!」ってお菓子をいただいたんです。
学生さんだからお金がないはずなのに、しかも「親御さんに言われたから」ではなくて、自分で考えてお土産をわざわざ買ってきてくれました。
本当にうれしかったです。

自分で考えるって素晴らしいですよね。
詳しい経緯まではわかりませんが、どこかの時点で、一瞬だったとしても、「あっ、大久保にもお土産を買っていこう」と思って、お土産屋に行き、複数あるお土産の中から1つ選んだ。
もちろん、「目にしたものを」っていうように1つ選んだのかもしれませんが、それでも今まで一度もなかったことですから。
本人の中で、何かが変わったのは確かだと思います。

初めて会ったときは、自分、自分、自分の人だな、と感じましたね。
常に自分の意見、考えばかりで、「相手のこと、ちょっとでも考えているのかな」なんて思ってました。
当然というべきか、過去には対人面でのトラブルが多々あったと引き継ぎを受けましたね。
でも、そのときと比べて今の姿は成長を感じますし、自分以外の人のことも考えられるようになってきていると思います。
私が嬉しかったのは、本人の頭の中に"他人"の入るスペースができたことです。

お土産を受け取ったとき、私から「お土産を買ってきてもらえると思っていなかったから、びっくりしたよ」という言葉を聞いて、本人はちょっと"間"ができました。
その"間"に、本人はいろいろと考えたのだと思います。
こういった本人の行動が相手から反応を生み、そして、また学んでいく。
この繰り返しが、自らの成長へとつながっていくのだと思います。

「自閉症の人は他人の視点を想像することが難しい」なんて言われますが、学んでいくことはできますよね。
私たちのように瞬時に他人の視点を想像することはできないかもしれませんが、経験と学びが増えていくことによって、的確な想像ができたり、想像の時間が短くなったりします。
例え苦手なことだったとしても、過去の自分よりは前に進むことができる。
やるか、やらないか、の違いだと思いますね。

新年早々、成長を感じられたので、嬉しかったです。
今年も、「成長したい」と強く思う人たちと一緒に成長していきたいと思います。

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