親子の息遣いを感じる

親御さんとお子さんが「同じ息遣いだ」って感じることがあります。
本人が落ち着きのない子だったら、親御さんも息遣いが早く、本人がおっとりの子だったら、親御さんもマイペースな方だったり、と。
親子ですので、性格が似るということもあるかとは思いますが、どちらかと言うと、お子さんに合わせて親御さんの息遣いが変わった、というのが、事実のような気がします。
顔かたちが似ていないのに、お子さんを見たら「あの方が親御さんじゃないかな」、親御さんを見たら「あの子が息子さんじゃないかな」と直感で分かることがありますね。

先日の発達援助イベントで話されていたのですが、「親御さんが固いと、子どもも固い」「親御さんに余裕がないと、子どもも余裕がない」というような気が私もします。
お子さんに指導しようとしても、なかなか受け入れず、頑なな場合、親御さんの思考や身体も固いということがあります。
親御さんとお話をしていても、緊張が強いことが手に取るように分かり、そういった方に限って、なかなか新しいことにチャレンジしてみようという気が起きにくいように感じます。

反対に、親御さんに余裕があり、「失敗するかもしれないけど、やってみましょう」というような感じでしたら、結構、お子さんも新しいことに挑戦しようとし、変わっていく場合が多くあります。
お子さんが柔軟で、何でも挑戦してみようとする場合は、親御さん自体も柔軟な考え方、前向きな姿勢が見られます。

「親御さんをどう支援していくのか」
もっと具体的に言えば
「どうすれば余裕が生まれるのか」
「どうすれば身体の緊張が取れるのか」
が今後の支援の方向性として重要で必要なことではないか、と先日の発達援助イベントで教えていただきました。

実はいろいろな依頼を受ける中で、本人の支援というよりは、親御さんの支援の方が重要ではないか、親御さんが落ちつけたら、本人も落ち着くんじゃないか、というケースは少なくありません。
実際、このような雰囲気を感じたときは、親御さんの悩みや課題の解決を優先的に行い、結果としてお子さんが落ちついた、元気になったというケースもあります。
ですから、本人や家族の息遣いを感じることが支援の入り口になる場合もあるのです。

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