自閉症支援は面倒くさい!?

最近、立て続けに「自閉症支援って面倒くさいですね」と言われました(笑)
確かに、自閉症支援をきちんとやろうとしたら、とても多くの労力がかかります。

例えば、手を洗うことを教える場合、手を洗うということはどういう意味があるのか、どんなときに
行えばよいのか、どんな手順があるのか、手洗いの概念を具体的に示し、かつ手洗いの順番を教えていく必要があります。
人によっては、石鹸について、ばい菌についてなども学んでいく必要があります。

定型発達の子どもでしたら、「手洗いしなさい!」で済む話ですが、自閉症の人の場合は、他人の手洗いを見て模倣することが苦手だったり、石鹸やばい菌の概念を直感的に学習することが苦手だったりするため、上記のような過程が必要になります。
自閉症の人たちは、意味が理解できないことには注意が向きづらい特徴があります。

自閉症支援が上辺だけで、本質的な部分まで伝わっていかないこと。
支援者が育っていかないこと。
これらの理由には、自閉症支援の持つ深さが関係していると考えています。

ちょっとやそっと勉強したからといって、自閉症支援はできません。
また、ちょっとやそっとの労力で自閉症支援はできません。
自閉症支援は、本人を育てるのも、支援者を育てるのも、インスタントではなく、1つ1つ丹精込めた手作りが必要なのです。

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