「子どもの未来を支援する道南ネットワークの集い」のご報告

本日、『登校拒否と教育を考える函館アカシヤ会』主催のイベントに参加してきました。
そこで私は次のような発表をしました。


昨年の4月2日より函館市で、この事業を起ち上げました。
この1年間で、とても多くの方から「ありがとう」という感謝の言葉や「こんなサービスを待っていました」「とても嬉しい」というような有難い言葉を頂戴しました。
しかし、私はどちらかというと、自分のためにこの事業を起ち上げたというような気持ちです。
私は自閉症の人たちと関わることが単純に好きであり、部分的な関わりではなく、24時間トータルでの関わり方をしたかった。
でも、このような仕事はありません。
ですから、自分でやりたい仕事を作った、というのが現実に近いと思います。


事業開始当初は、以前知的障害を持つ自閉症の方たちの施設で働いていたことと、学生時代に養護学校の子ども達の支援を行っていたことから、知的障害を持った自閉症の方の利用だけでした。
しかし、現在では知的障害を持っていない普通の学校などに通われている、または通っていた自閉症の方が主な利用者になっています。
この事実を分析すると、世の中にある一般的なサービスは利用しにくいけれど、福祉サービスの対象にはならないエアーポケットにいる人たちともいえるのではないか、と思っています。
一般的なサービスと福祉サービスの狭間にいて、適当なサービスが今までなかった人たちが利用につながっていると考えられます。


2040年には、函館市の総人口が現在より約10万人減ると予想されています。
このままでは函館市で商売をやっている人たちは成り立たなくなることは目に見えています。
また若い働き手がいない地域になってしまいます。
そうなったとき、私は自閉症の人たちの力が必要になってくると思います。
自閉症の人たちの一点集中型の特徴や正確性、真面目さなど大いに活躍できると思いますし、現在そのような力を活かしきれていないことがもったいないと思います。


ある職場で支援させて頂いたとき、「自閉症の人のための支援は、私たちにとってもわかりやすい」と感想を述べられた方がいました。
「自閉症の人が働きやすい職場にしたら、他の人たちも働きやすくなった」というようなことを言った方もいます。
これからは「自活」の時代だと思います。
自閉症の人たちの能力を活かす時代。
きっと自閉症の人たちの素晴らしい能力に注目される時代がくると思います。
自閉症の人たちが住みやすい街は、きっと定型発達の人たちにとっても住みやすい街になると思います。
私はそのような未来を楽しみに、できることを1つずつ行っていきたいと考えています。


というような内容でした。
参加者は60名ほどでしたが、みなさん一生懸命に耳を傾けて頂きました。
またこのような機会がありましたら、この他にもお話しさせて頂きたいと思っています。

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