「治ってますか?発達障害」(花風社)を読んで

「ありのままでいいんだよ」と言われて違和感を覚えたことはありませんか?
「そんなに頑張ったら、二次障害になっちゃうよ」と言われて、無理しない道を勧められたり、挑戦することにストップがかけられたことはありませんか?
「生きづらさの原因は社会が理解してくれないから」というメッセージが、何だか喉を通っていかない、という人はいませんか?

このようなモヤモヤがある人にこそ、是非、今回紹介させて頂く新刊を読んでほしいと思います。

数ページ読んだだけで、文字から伝わってくる体温を感じました。
1つ1つの言葉に、熱意を感じるのです。
それは過去に出版された本を読み、著者の南雲明彦さんの人生の歩みを情報として知っていたからかもしれません。
でも、それ以上に「これからの子ども達に"自分のような思いをさせたくない"」という強い思いから、言葉が生まれてきているからだと私は受け取りました。

「発達障害者は発達し、学習障害者は学習する」
まさに南雲さんが歩んできた道が、このメッセージを証明してくれているのだと思います。
その道の険しさは、他人が想像できるようなものではないでしょう。
でも、社会の中で生きていくために、自分自身が成長していくのをやめなかった。
表に見える努力だけではなく、その陰で地に足をつけた努力を重ねられてきたのだと思います。

学び続ける大切さと、どのように学び、成長していったのかを伝えることは、これからの子ども達(もちろん、大人達も)にとって道標になると思います(勇気ももらえます)。
それは南雲さんご自身のことだけではなく、南雲さんが全国を飛び回って見てきた成長し、治っていく人たちのことを伝える活動でも!

この新刊を読んで、努力し、成長を続け、社会の中でその人の持つ資質を開花させられる人たちを応援していきたいと私も改めて思いました。
こういった人たちが増えることが、最高の啓発だと思います。
身近にいる努力し、成長を遂げていった人たちのことをたくさん発信していけるように、私自身も努力を続けていきたいです。
「発達障害の人達の未来のために、やれることをやってみよう」という空気作り!

冒頭に挙げたモヤモヤしている人だけではなく、ギョーカイに染まっていない若い世代の親御さんにも、社会の中で生きていきたい、生きていって欲しいと願う人たちにも、読んでいただきたい本です。
本の内容だけではなく、本のカバーの下や中に出てくる似顔絵の違いなど、楽しめる点が他にもあります!
最後になりましたが、第3章に登場するゲスト出演の栗本啓司氏が、さらっと言う心と身体のつながりに関する金言も見逃せませんよ。
夏休み期間中、熱いメッセージの詰まった新刊を読み、気持ちの良い汗をかきましょう!

「障害があるからこそ、新たな思考が生まれ、どう乗り越えるかに個性が出てくる」
この他にも、たくさんの熱くて、力強くて、ハッとさせられるメッセージが詰まっています♪
*立って読んだら熱くて熱中症になる危険性があるので、家に帰って、ゆっくり水分補給をしながら読まれることをお勧めします(笑)

http://www.amazon.co.jp/%E6%B2%BB%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%BE%E3%81%99%E3%81%8B%EF%BC%9F-%E7%99%BA%E9%81%94%E9%9A%9C%E5%AE%B3-%E5%8D%97%E9%9B%B2%E6%98%8E%E5%BD%A6/dp/4907725949
治ってますか?発達障害
南雲明彦、浅見淳子 著 花風社

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