2015年10月26日月曜日

構造化で頑張らない

「この構造化、どうですか?」と、意見を求められることがある。
一生懸命勉強され、工夫し、何度も作り直している感じが伝わってくるものばかり。
家のこと、家族のこと、自分のことなど、いろいろあるはずなのに、時間を削って作った支援グッズ。
その頑張りに頭が下がる思い・・・でも、嘘をつくわけにはいかない。
もし私が「Good!」と言ったら、本人に合っていなくても使い続けるかもしれない。
また、親御さんをさらに頑張らせてしまうかもしれない。
もちろん、親御さんが頑張ることは大事だが、支援グッズを作ること重視になるのがあまりよろしくない。

親御さんの頑張りと、構造化の良し悪しは分ける必要がある。
私がよく感じるのは、「脳みそに負担のかかる構造化」ということ。
一生懸命な親御さん、または支援者ほど、脳を使う構造化、支援グッズを作る傾向がある。

自閉症支援における構造化のポイントは、学習能力を引き出すこと。
どうやって引き出すかと言ったら、分かりやすくすること。
分かりやすくすることで、脳みその負担を減らし、その分学習や活動に脳みそを使えるようにする。
何かを学ぼう、活動をしようとしても、伝えられていることが分からなかったら、それが何か読み解くだけで脳みそをたくさん使ってしまう。
そうすると、本来の学習、活動までに脳みそ疲労&余裕がなくなってしまう。

常々申し上げているが、構造化は頑張ることではない。
それは本人も、親御さんも。
本人にとっては、それがあることで、ないよりも脳みそを使う必要がなくなることが大事。
つまり、その構造化があることで、脳みそに余裕ができるのが良い構造化のポイント。

親御さんにとって自分で支援グッズを作るということは、「私は頑張ってる」というのが分かりやすいが、その頑張りがより高度な支援グッズが使えることに向かいやすくなってしまうのも事実。
ときに、お子さんを支援グッズで頑張らせてしまうことがある。
お子さんが支援グッズで頑張ってしまうと、学習や活動まで行きつかない、または本来の力が発揮できなくなってしまう。
ですから、親御さんも構造化で頑張りすぎないことが大事。

親御さんが支援グッズ作りに没頭してしまう気持ちもわかります。
毎日、子どもの成長を感じられるわけではありませんし、できたり、できなかったりを繰り返すことは良くあることですから。
だから、目に見える形で親御さんにとっても「頑張ってる」が分かるものが欲しくなるのは自然なこと。

だいたい私に支援グッズの良し悪しを尋ねられる方たちは、ダメだしされることがわかっている人たちばかり。
「褒めて欲しいな~」と思っているときは、別の人のところに行きますから(笑)
私はきちんとダメ出ししますし、その方が親御さんにとってもレベルアップにつながると思います。
また、1日の時間は限られていますし、お子さんのことだけに労力は避けません。
ですから、効率よく、正しい方向性で頑張れるように、とお話しさせていただいています。

本人の心身を安定させる手立て、より良く成長できる手立ては、支援グッズだけではありません。
脳の表面ばかりではなく、もっと脳の深部に注目することが大切だと考えています。

0 件のコメント:

コメントを投稿