②性の話題は明るくね☆

また、大人たちの心構えとして、性について取り上げるときに、子どもたちに"マイナスな印象を与えないようにする"ことが大切だと思います。

自閉症や発達障害の人たちは、相手の気持ちを察することが苦手と言われますが、このようないつもと違う大人の雰囲気はすぐに察してしまいます。
例え言っていることが分からなかったとしても、「何だかよくないことを話している」「あまり話してはいけないことなんだ」というようなマイナスの感情を抱くことがあります。
そうなると、自分の身体や気持ちに変化があったとき、性に関する興味や関心が出てきたときに、「自分は悪いことをしている」「いけない人間なんだ」というように考えてしまう危険性があります。
これが倫理上やってはいけないことを教わったなら問題はないでしょう。
しかし、性に関する気持ちの変化、身体の変化はみんな誰でも訪れることです。
何も悪いことをしているわけではありません。

本来なら、身体の変化や性に関する目覚めは、喜ばしい成長の1ページのはずです。
身長が大きくなる、声が変わる、できなかったことができるようになる・・・。
これらと何ら変わらない成長の一つであり、子どもから大人に変わっていく大切なイベントとも言えます。

まずは性について教えていく入口のところで、子どもたちにマイナスな感情を与えないようにする必要があります。
最初に、マイナスの感情を持ってしまったばっかりに、自然に訪れる心身の変化、性に関する興味を受け入れられず、罪悪感に苛まれてしまった子どももいます。
自閉症の子どもたちは、忘れることが苦手です。
また、自ら考えを修正していくことも苦手です。
自閉症療育の基本は、準備をしっかりして、最初を大切にすることです。

私たち大人が、性についてオープンな環境で育ってきませんでした。
ですから、まずは性についてはオープンで、明るく話ができるように意識し、努力していくことが求められるのです。

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