生きやすさにつながっていくかどうか

「敢えて診断を受ける利点が見つからない」
自分が発達障害ではないか、と思われている方が私に話してくれたこと。
私は「確かにそうだな」と心の中で思った。

診断を受ければ、サービスや金銭的な補助を手に入れられる。
でも、発達障害の当事者の方たちは、サービスやお金だけを求めているわけではない。
本当に求めているものは、"生きやすさ"ではないだろうか、と疑問が投げかけられた。

生きづらさは、障害自体からくるものと、社会からくるものがある。
障害自体は、診断を受けてもなくなるものではない。
社会も、診断を受けてもかわるものではない。

障害自体は、消えてなくならないもの。
本人が障害と上手に付き合っていくしかない。
だったら、そんな本人たちを温かく応援する環境、社会が本当に求められていることではないか。

専門家は診断を勧める。
でも、診断も、サービスも、お金も、本人の生きづらさを解決していく1つの方法に過ぎない。
大切なのは、本人にとってその選択が"生きやすさ"につながっていくかどうかだ。

コメント

このブログの人気の投稿

【No.1358】体軸が育つ前の子と、育った後の子

【No.1364】『療育整体』を読んで

【No.1370】それを対症療法にするか、根本療法にするかは、受け手側の問題