療育を受ける体勢を整える

てらっこ塾は、本人のスキルアップや成長をサービスの中心にしています。
そのため、そのような依頼をいただくのですが、本人と実際にお会いしてみると、とてもスキルアップや成長を目指す状況ではないな、と思うことがあります。
つまり本人の状態が新しい取り組みを始める、または指導を受ける体勢が整っていないということです。

気持ちが安定していなかったり、過去の失敗経験や辛い出来事が尾を引いていたりすることがあります。
そういった場合、続けて取り組みが行えず中途半端になってしまったり、「また失敗したらどうしよう」という気持ちから、前向きに取り組めないことがあります。
中には、自分が「自閉症である」ということを受け止められていないでいる方もいますし、そうなると、私が行うこと自体に協力的になれないこともあります。

ですから、本人の状態を整えることも大事な支援、サービスだと考えています。
ある方は、もう1年くらいの付き合いになるのですが、その間、心身の安定と捉え方の調整を行ってきました(もちろん、保護者の方のご理解とご協力があります)。
しかし、昨年末くらいから準備が整い、療育に切り替わりました。
そうしたところ、1回、1回のセッションで大きな成長がみられています。
もうそろそろ、私のお役目は終わりになりそうです。
自分で成長できる方法と、「成長したい」という気持ちが整いましたから。
もしかしたら、本人が元々持っていた成長する力を発揮できるようにすることが、支援の中核なのかもしれませんね。

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