2016年5月24日火曜日

猫がじゃれあう姿を見て

街を歩いていると、2匹の猫がじゃれあっているのを見かけました。
ああやって、猫も愛情を確かめ合い、愛着形成を行っているのかな。
子ども時代に、親子が遊びを通して心の結びつきを強めていくのは、猫も、人間も一緒なのでしょう。
人間の脳の下には、哺乳類の脳がありますからね。
親子での遊びは、哺乳類の脳を刺激します。

発達援助の大事な視点として“土台を作る”っていうのがあります。
人生を歩んでいくための土台ですね。
地にしっかり足を付けるための土台作り。
これは言葉の通り身体的な土台作りと、もう一つ内面の土台作りです。

自閉症の人達って、不器用な身体、疲れやすい身体、不具合のある身体を持っていることが多いですね。
これだと生活するのも、働くのもしんどい。
ですから、身体という土台をしっかりさせるためのアプローチは大事です。
でも、それだけでは不十分で、内面の土台作りもやらなくてはいけません。

ひきこもりや不登校、問題行動、精神疾患など、何かしらの課題を持っている人って内面の土台がしっかりしていない印象を受けます。
アセスメントしたり、お話をしたりしても、幹がしっかりしていないような、ブレブレのような感じです。
そして共通するのが、みなさん、気持ちが折れやすいし、自らの力でそこから復活しづらい。
依存体質だったり、ひきこもり体質だったりすることも多いような気がしますね。

自閉っ子ってうまく親子関係が築けない場合が多いと言われていますね。
本人の資質としての感覚や認知の違いから、親からの接触を拒んだり、愛情に気づけなかったり。
親自身も発達障害だったり、課題を持っている場合も少なくないので、それでうまく関係性を築けなかったり。
積極系の自閉っ子は叱責されることが多いですし、受け身系の自閉っ子は「手のかからない子」として一人で遊ぶことが多くなる傾向があります。
こういった要因が健全な親子関係を築くことから遠ざけてしまいます。
その結果として、内面の土台が育っていないまま大きくなってしまった人が出てくるのです。

自閉症だからとか、知的障害があるからとかは関係なく、どんな人でも、まずは親子という1対1関係を通して気持ちの結びつきを育む必要があります。
この気持ちの結びつきを育て、強めていくことが、内面の土台作りとなります。
自分が守られている感覚、愛情を受けている感覚、信頼されている感覚、信頼する感覚…こういったものは後から知識として学ぶものではなく、経験を通して積み重ねていくものですね。
やっぱりこういった経験が乏しいと、折れやすかったり、ブレやすかったり、崩れやすかったりし、自らの意思で歩んでいこうとする意欲が出にくくなります。
その結果が、様々な課題として表面に表れてくるのだと考えられます。

「この人の土台ってどうかな?」という視点で、本人と向き合うことの多くなった今日この頃です。
土台がしっかりしていないのに、そのうえに何かを積み重ねようとしても難しいですね。
「まずは土台作り」って支援を始める場合が増えました。
人間の脳への直接的なアプローチではなく、哺乳類の脳へのアプローチを通して土台から発達を促し、人間の脳を大きくしていくようなイメージです。
それだけ土台が安定していない人が多いってことですね、自閉症の人達の中には。
そんな風に私は思うのです。

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