2016年10月16日日曜日

「医師を通さないと、支援が進んでいかないシステムだから、病院に行くだけ」

「自閉症は治りません」と医師は言います。
じゃあ、どういう気持ちで精神科薬を処方するんだろう?
治らないし、治す気もないけれど、薬を出す。
その目的は、症状の緩和や改善のために。
だったら、そこらへんの支援者とやってることは一緒じゃんって思います、民間療法、医師以外の支援者を下に見るけれど。


薬は症状を緩和したり、抑えたりしますが、薬自体にその人を成長させる力も、発達させる力もありません。
「これを飲んだら、勉強ができるようになります」「これを飲んだら、脳機能が、運動機能が発達します」と言うならば、それこそ怪しい。
ですから、良い薬を見つけるよりも、良い支援者を見つける方が、その人の人生にとっては大きな意義を持つのではないでしょうか。


医師しか認められていないことは、薬を処方することと、もう一つ“診断する”こと。
今の診断技術では、表に出た症状だけで診断するしかありません。
つまり、どう頑張っても、その症状を観た人間の主観と力量が影響してしまいます。
医師によって診断が変わったり、診断基準が変わったりすると、同じ人なのに別の障害名が付くのはその典型でしょう。
仰々しく「診断」なんて言ってますけれど、実状はざっくりカテゴライズしているだけ。
「あなたは自閉症ね」っていう診断からは、その人の成長と発達に繋がるアイディアは生まれません。


数年前、今でも超メジャーな支援者が私にこんな話をしてくれました。
「日本の医師会は、“診断”の権利を手放したり、開放したりしないでしょう。あいつらにとっては、特権の一つだから」と。
また併せて必ず入り口が医療となっている弊害や、支援&療育のない服薬の弊害、ざっくりした診断が意味を持たないことなどもおっしゃっていました。
「医師を通さないと、支援が進んでいかないシステムだから、病院に行くだけ」
本人たちから、親御さん達から、「病院に行っても、何も変わらない」「ただ話をしに行くだけ」「話すことすらない」という言葉を聞くたびに頭に浮かぶ言葉です。
端的に言えば、その一言に尽きると思いますし、私もそのように説明します。


医師は治そうと思っていない。
医師は薬による症状の緩和と改善を目指している。
症状の緩和と改善だったら薬以外にも方法はあるし、成長と発達なら医療よりも優れた機関、人がいる。
つまり、特別支援の世界は医療を通るように道が設計されているだけで、医療を通ったから幸せな道に出るのではない。
幸せに向かう道は、人それぞれであり、その人の選択にかかっている。
そして今は診断の道を通らなくても、幸せになることができる時代である。


それにしても、大部分の医師とは異なり、始めから治すことを目的としないのは、どんな気持ちがするのだろう?
医師を志したときは、患者を治そう、救おうと思っていたはずなのに。
だから、極端に求めず、極端に優しく振る舞うのだろうか。
だから、周りができることをやりましょうなのだろうか。
だから、眼差しを患者の未来ではなく、自分の未来へと向けているのだろうか。

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