先入観、固定観念は捨て、柔軟な頭を持つ

昨日に続き、"柔軟"についての話。
今日は、支援者にとっての柔軟性。

自閉症の人たちを支援する人にとって柔軟性は重要な資質になると思います。
同じ自閉症の人だからといって、同じ支援方法が合っているとはいえません。
自閉症が個人にどのように影響を及ぼすのかは、人それぞれで違います。
また、自閉症の人たちの注目や興味、関心は極端に狭いことが多いです。
ですから、支援者が「もしもこうしたら・・・」という視点で、支援方法を変えたり、環境を変えたり、伝え方を変えたりして、自閉症の人たちの注目や興味、関心の幅を広げてあげることが大切です。

「一人の自閉症を知っているということは、一人しか自閉症の人を知らないということだ」
テンプル・グランディン氏の有名な言葉です。
自閉症だからといって、みんなが同じ道順でなくてはならないわけでなく、ミニカーを一列に並べるわけではありません。

「自閉症はこういうものだ」という固定観念を持つことは危険なことです。
そもそも「自閉症はこういうものだ」と具体的に説明することは難しい。
一人の持つ自閉症の特性がすべての自閉症に当てはまるわけではないためです。

一人ひとりの自閉症の人に向き合い、その人に合った支援を行うには、固定観念が邪魔で、柔軟な頭が必要です。
自閉症支援においても、人生においても、先入観は捨て、固定観念を持たず、柔軟な視点で物事を捉えることが大切だと思います。
"自閉症"という言葉の持つステレオタイプのイメージを変えることも、私の仕事の持つ重要な役割だと考えています。

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