2013年6月26日水曜日

それは"解釈"ですよ~

「あなたは今、楽しい気持ちでしょ」
「あなたが顔をそむけたのは怒っているからに違いないね」
他人から自分の気持ちや行動の理由を分かったように言われると、良い気持ちはしないですよね。
他人に自分の気持ちや行動の理由が完全に分かるとは思えないですし、それが当たったとしていても「違うよ」と言ってしまいたくなります。
でも、自分が知らず知らずのうちに他人の気持ちや行動の意味を決めつけてしまっていたら・・・。
支援者は気が付かないうちに自閉症の人に対し、このようなことを行っている場合があります。

支援者の中には、自分が関わっている自閉症の人を見て「このように思っている」「この行動にはこんな意味がある」などと本人が言っているように表現する人がいます。
自閉症の人は、なかなか自分の感情や行動の理由について語ってくれませんので、このような場面が多くなってしまうのは仕方がありません。
しかし、このような場面が日常的になると、特に本人と結びつきが強くなっている支援者は、あくまで本人の代弁であって、それも解釈して表現しているという意識が薄くなってしまいます。

自閉症の人たちは、見えない感情というものを理解したり、表現することが苦手です。
私たちと同じようにいろいろな感情を持っていますが、自閉症の人たちは自分の感情に気づきづらく、複雑な感情を整理することも苦手です。
ですから、自閉症の人本人もうまく表現できない感情や行動の理由を他者が表現するには"解釈"でしかできません。

支援者は自分が"解釈"して表現していることを常に意識しておく必要があります。
客観的に支援を組み立てられなくなったり、自閉症の人の可能性を支援者が決めてしまったりする危険性があるからです。
また支援者と本人との結びつきがどんどん強くなってしまい、他者の意見に耳を傾けられなくなることや支援者が自己肯定観を得るための存在として自閉症の人を見ることも出てきます。

相手が自閉症の人であってもなくても、「相手のことを100%分かっているわけではない」ということを意識し、謙虚に向き合う姿勢が真の他者理解につながっていくと私は考えいます。

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