2020年2月3日月曜日

【No.1010】違和感と繋がっているお子さんの行動に、「持続性」と「非対称性」がありますか?

今までもそうだったのですが、1件あると、その後、続くということがあります。
昨年までは、ほとんどなかったのですが、今年に入ってから1歳代のお子さんの相談が続いております。
実際に訪問させていただいたご家族もいます。


お子さんの様子を拝見すると、皆さん、「よく気づかれました」と感じるような小さな兆候をしっかり捉えられていました。
確かに、定型発達と呼ばれる流れとは違った流れが生じており、ズレは既に始まっていました。
でも、そのズレは胎児期を合わせて2年間の中にあります。
ですから、子育てや家族の関わりの中で、十分軌道修正ができますし、そういったアイディアをお伝えしてきました。


今までは、1歳半健診をスルー、または「様子を見ましょう」と言われ、その後、親御さんの中で「やっぱりおかしい」ということで、情報収集→公的な機関→療育を勧められる→見学→でも、やっぱり違う、からの発達相談という流れが多かった印象があります。
なので、早くても、2歳、だいたい3歳になってからの発達相談が中心でした。


しかし、これはネットの良い面だと思うのですが、自分の中の違和感を確かめられるようになったことが、1歳代での発達相談へと繋がっていると感じます。
〇〇という動き、様子がある。
それをネットに打ち込むと、似たようなお子さんがいることが瞬時にわかります。
名前も知らない親御さん、お子さんだけれども、誰かの背中を押す力になって、「このままじゃいけない」と行動が生まれます。
今までも、赤ちゃんのときから、すでに違和感を感じられていた親御さんがたくさんいらっしゃいましたが、次の行動までタイムラグがあったり、そもそも次の行動の選択肢が限られていたりしたようなことがあったと思います。
その“違和感”が肯定も、否定もされない時間があるかないかが、今の親御さんとの違いになっている気がします。


一方で気を付けないといけないのは、「当てはまる/当てはまらない」に捉われすぎてしまうことです。
これは現在の診断の課題とも重なる部分ですが、当てはめようと思えば、いくらでも当てはまる、ということです。
神経発達が今まさに行われているお子さんと、発達のズレが生じているお子さん。
どちらも、神経は日々、「発達する」という方向で進んでいますので、似たような行動が表れるものです。
定型発達のお子さんでも、不思議な動き、行動、反応をすることがありますし、母子手帳などに書かれている発達の仕方とは違った個性的な発達過程を通る子もいます。
ですから、一般的な発達過程とは異なる=発達障害でもありませんし、個性的な発達過程=発達障害でもありません。


では、どうやって、その違いを見抜くのか。
私の場合は、受精から現在に至る物語、発達の流れから確認してきますが、もっとシンプルなのは、『持続性』と『非対称性』です。


『持続性』とは、親御さんの違和感と繋がっているお子さんの行動が、1ヶ月も、2ヶ月も、半年も続く、ということです。
先ほど述べたように、どの子も、発達過程の中に、「不思議だな」「特徴的だな」「他の子と違うな」と感じるような行動があるものです。
でも、発達のヌケや遅れがある子は、その発達段階から次に進んでいかない、その段階が長い、続くということが往々にしてあります。
ですから、訪問させていただいたときに、「どのくらい前から、その行動が見られますか?」と質問をしています。
一概に何週間続いたら、何か月続いたら、と言うことはできませんが、違和感に繋がる行動が続く場合、その動きがクリアされずに次の発達段階に進んだ場合、気にする必要があるかもしれません。


もう一つの『非対称性』とは、大きく分けて身体の右と左で違いがある、ということです。
年中、年長さんくらいになれば、身体の右と左で別々の動きをしたり、連動させる複雑な動きができるようになったりしますが、小さなお子さんの場合、基本的に発達は左右対称で進んでいきます。
利き手、利き足もまだはっきりしませんし、初期の神経発達は左右対称で進みますので、右も、左も、同じように発達していくものです。
それが、「片方だけ手が動くのに、もう一方が動かない」ですとか、「右手はちゃんと開くのに、左手がパーできない」ですとか、「歩くとき、右足と左足の動かし方が違う」ですとかがあると、神経発達に何かあるかな、と推測することができます。


これから、ますます相談者の低年齢化が進んでいくかもしれないと思いました。
それは早期診断の技術が上がったとか、啓発が進んだとか、そういった類のものではないと思います。
昔から、最初に気づくのは、母親であり、家族であった。
ただ、その違和感を相談しても否定されることが多かったり、確かめる手段がなかっただけ。
現在の〇✖クイズみたいな診断よりも、親御さんの感覚の方が確かに決まっています。
直感が確かだからこそ、医師や専門家が見抜けない発達のズレ、小さな兆候を捕まえられるのだと思います。


大事なのは、その小さな兆候を掴んだあと、どういった選択肢に進むか、行動するか。
幼い時期から発達のズレがわかったとしても、そのズレを修正したり、発達自体をより良くする方向へ進まなければ、とても勿体ないと思います。
小さな兆候、ズレは、いくらでも修正することができる。
本来のその子の発達の流れに戻っていけるような選択肢、アイディアと繋がってもらいたいですし、そういった希望を持たれる親御さんへの後押し、情報の発信ができれば、と考えています。
一人でも多くの子ども達が、子ども時代を存分に味わってもらえることが、幼いお子さんの発達相談をお受けするときの私の願いです。

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