2013年9月9日月曜日

使わない構造化はゴミ箱へ!?

「構造化された支援がなくても、できているからいらないじゃないか」と言う人がいます。
最初は必要だった手順書を見なくても、行動ができるようになったり、コミュニケーションカードを用いなくても、自分の意思が伝えられたりすることはよく見られることです。
確かに、この人たちは構造化された支援を使っていません。
ですが、だからといって「もう必要がない」「ゴミ箱へ」ということにはなりません。

自閉症の人たちは、定型発達の私たち以上に心身の影響を受けやすい、と言えます。
心身ともに安定しているときは、問題なく行えていることも、心身の状態が悪くなると、行うのに時間がかかったり、中にはまったくできなくなったりすることもあります。
気分が落ち込んでいたり、気になることがあったり、身体が疲れたりしていると、判断や理解に時間がかかったり、身体を動かすこと自体がスムーズにできなくなったりすることがあります。

そんなとき、構造化された支援が本人の判断、理解、行動を助けます。
構造化された支援は、情報をわかりやすく示してくれるので、本人が行う判断と理解の量を減らし、身体を動かすことに集中ができます。
また、その行動自体もわかりやすいので、判断力や理解力の低下によって導かれた不安な気持ちを打消し、自信を持って行動することができます。

私が準備した手順書をいつもは見ないのですが、疲れたときなど、体調がすぐれなくなると、手順書を1つ1つ確認しながら行う方がいます。
いつもだったら簡単にできることでも、心身の状態が整わないと、いつもの力を発揮できないことがその様子から伺えます。
そんなときのために、構造化された支援がバックアップ機能として必要となるのです。

「自閉症の人たちは、調子が悪くなったとき、五感の中で最後まで機能が残るのは"視覚"である」と言われています。
見て分かる形で情報を整理し、提示する方法は、自閉症の人たちが調子が良いときも、悪いときも助けてくれる方法です。
「いつもできているから」ではなく、「調子が悪いときのために」という考え方も大切ですね。

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