2014年6月25日水曜日

安定しているときにこそ、支援を!

状態や状況が悪くなってから、相談や支援を求めることが一般的です。
でも、状態や状況が悪くなる前、できれば安定しているときにこそ、相談や支援を求めて欲しい、と考えています。

状態や状況が悪いと、まずは安定させることから始めなければなりません。
本人が落ち着いていない場合、アドバイスや支援、療育がほとんど届きません。
また「忘れられない脳」を持っている自閉症の人には、ネガティブな事柄を整理し、新しい記憶へと更新する作業がとても大変です。
本来は本人の考え方や行動をより良いものへと導いていくことが、私たち支援者の役割の中心なのですが、その前の段階で立ち止まってしまうことになります。

自閉症という特性は、生涯変わることはありません。
ですから、自閉症という特性に対し、この社会で生きやすい毎日を送られるようにサポートが必要です。
それは状態が悪いとか、悪くないとかに関係なく。
定型発達の人だって他人のサポートを受けながら生活しています。
自閉症の人たちは、自閉症の部分を理解してくれる人のサポートが必要なだけで、特別なことではないと思います。

てらっこ塾を始めた当初は、地域にいる自閉症のみなさんが、少しでも生きやすくなるようなスキルやアドバイスを届けたい、と思っていました。
しかし、現状は「どうしようもなくなり」「こんな問題が起きて」というような状況で利用のお話をいただくことがほとんどです。
困ったときに頼っていただける存在になれることは嬉しいのですが、もっと安定しているときにこそ利用していただきたい、と思っています。

「起きていないことを想像すること」は、自閉症の人たちにとっても、初めていろいろなことを経験する親御さんにとっても、難しいことだといえます。
ですから、困ったことが起きる前に、そして「こうすれば、今よりももっと生きやすくなりますよ」という見えない"未来"とその"価値"を伝えていくことが、今後の課題だと思っています。

澄みきった青空と函館山

4 件のコメント:

  1. いろいろな家族会でお話をお聞きしますが、会にたどり着いた時には複数の問題が絡み合って、混乱状態になっている方が多いですね。プライベートな問題を外に向かって話し支援を受ける・・・その決心をするのに時間が必要なんですね。日本では「カウンセリングを受ける」こともなかなか一般化しませんし、自分の中で悩み続けてしまうんですね・・・難しいですね・・・

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    1. 白崎の母さんへ

      どうしても「子育て」は、家庭の役割という認識が強いですね。
      これは、家族も、学校も、支援者も・・・。
      でも、ほとんどの人は、定型発達の子育てをしたことがあっても、自閉症の子育てはしたことがない。
      ですから、自閉症の人の子育ての仕方を専門家に協力を求める。
      こんな考え方が一般的になれば、もっと家族も、本人も生きやすくなるのに、と思っています。

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    2. ななつぼし2014年6月27日 20:11

      正にそうですね。
      安定しているからこそ支援を受け入れられる事ができるので
      見逃さず大切にしたいですね。

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    3. ななつぼしさんへ

      安定しているときですと、スポンジが水を吸うように、スーと吸収してもらえるような実感もありますね。
      落ち着いていることは、「学ぶ準備ができたよ」というメッセージ。
      だから、彼らのメッセージを大切に受け取ることが大切ですね!

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