他人と過去は変えられない。自分と未来は変えられる!

てらっこ塾のホームページ、チラシ、ポスター、そして私の名刺には、「自閉症のままで生きられる地域・社会を目指す」という文言を必ず入れています。

「自閉症のまま」という意味は、自閉症という特性の部分を変えることを目指しているわけではないことを表しています。
どうしても私たち定型発達と言われる多数派の人の方に、少数派の自閉症の人たちを合わせようとする動きがあります。
 しかし、自閉症の人たちはどうしても変えられない部分があります。
それは、"自閉症"の部分です。
自閉症の特性は、個人の様々な思考や行動に影響を与えます。
その思考や行動を変化させることはできるかもしれませんが、"自閉症"の部分は変えられません。
ですから、私たちは自閉症の人たちと接する上で、「どうしても変えられない部分があるんだ」という意識が必要だと思っています。

自閉症の人たちを私たちの方に引っ張るような支援はしたくありません。
もちろん、社会で生きていく上で、改めないといけない行動は変える必要がありますが、"自閉症"の部分はそのまま受け入れることを大切にしています。

私は定型発達の人たちと自閉症の人たちが共に受け入れられる妥協点を探っていくお手伝いをさせていただいています。
いつの日か、"自閉症"の部分を変えたり、隠したりしないで生きられる地域・社会を作っていけたら、と思っています。

あるとき、父から言われた言葉があります。
「他人と過去は変えられない。自分と未来は変えられる」
この言葉は人生においても、自閉症支援においても、大切なことを教えてくれています。

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