2015年9月26日土曜日

会話の中で省略されている言葉

会話の中に省略されている言葉って結構ある。
「なんで?」
「どうして?」
「何を?」
「やっといて」
「お願いします」
「よろしく」
などなど。

定型発達の人だったら、過去の経験や状況、ノンバーバルコミュニケーションから瞬時に省略されている言葉を想像し、判断することができる。
しかし、自閉症の人が同じように行うのは難しい。

昨日、このような課題を持つ人と一緒に勉強をした。
「言っている意味がわからないことがよくあるんです」と言う。
だから、私は定型発達の人がどのように対応しているのかを、上記のように頭の中で行っている処理方法について教えた。
そのあと、オートマチックにできないのだったら、マニュアルで対応していく方向性でいこう、と話し合った。

相手が言っている意味が分からなかったら、その省略されている言葉を自分で補えばいい。
「"なんで"っていうのは、ここまで移動してきた手段のことですか?それとも、来た理由ですか?」などと尋ねるのも1つの手段。
そうして経験を積んでいくうちに、省略されている言葉のパターンがつかめてくる。

別に、定型発達の人のようにオートマチックで行うことを目指す必要はない。
定型発達の人が同時進行で行う処理を1つ1つ分解して潰していくのも構わない。
相手が今、何をしているのか?
直前に、どんな会話をしていたか?
顔の表情は?
過去のやりとりでは、どんなパターンが多かった?

ただ昨日も、例外として勉強したのが、自分が過ちを犯してしまった場合の「なんで?」は、そのやってしまった理由を尋ねているのではなく、謝罪が求められているということ。
相手が怒って「なんで?」と言われて、その理由や犯行の一部始終を話せば、火に油を注ぐ結果となる。
たとえ、理由を尋ねられていると思っても、怒られているときは、最初に「すみません」「ごめんなさい」から始めるのがルールということも学んだ。

定型発達の人と同じようにできないのだから、配慮してほしいというのもわかる。
でも、それはいろいろな対応方法を試してみてからでも良いと思う。
行うべき作業を1つ1つ分解してみると、案外、自閉症の人でもできることはある。
昨日も勉強したあと、「明日から実践してみます」と言っていた。
「配慮、配慮!」だけが、自閉症の人たちの幸せにつながるとは思わない。
「どうにかその人の持っている力を活かして対応できないか」という視点を持つのが、真の支援だと私は考えている。
自分で省略されている言葉を補って答えたものの、会話の意図とは違ったとしても、だいたいの人は「意図が伝わらなかったな」と思い、分かりやすいように尋ねなおしてくれますから。

0 件のコメント:

コメントを投稿