2014年3月5日水曜日

生物学的な生きづらさ、社会的な生きづらさ

ある人が「医学の進歩により、将来的には自閉症が治るかもしれない」と言った。
私はそれを聞いて、「そんな世界は面白くないな」と思った。

自閉症の人たちが持つ感覚の過敏性や衝動性などは、新薬や治療法の確立により無くなるなら、それに越したことはない。
でも、自閉症の人たちの注意の向け方や考え方などは、無くなってほしくないと思う。

世の中に定型発達の脳の使い方をする人しかいなかったら、それこそつまらない世の中になる。
一つのことに情熱を傾けたり、決められたルールや順序をきちんと守ろうとする姿勢。
同じものを見ても、別の角度から物事を捉えるユニークな視点。

私は自閉症の人たちと接する中で、彼らの姿勢から教わることは多いと思っている。
また、彼らのユニークな視点が新たな発見と発想につながり、世の中をワクワクさせてくれていると感じている。

生きづらさを感じている自閉症の人たちから、私はお叱りを受けるかもしれない。
しかし、生きづらさには"自閉症"からくる部分と、"社会"からくる部分があると思う。
「生物学的な生きづらさ」は、できるだけ早く医学の進歩により良くなって欲しいと思う。
「社会的な生きづらさ」は、自閉症の人たちの視点を生かせる社会にしていければ良いと思う。

私が生きているうちには、自閉症を根本から治療する方法は確立されないだろう。
だから私は「社会的な生きづらさ」を改善することが役割だと思っている。

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