【No.1134】発症の前、発症のあと

コロナ騒動も一年が経つのに、いまだに医療の専門家から示されるアイディアは、「三密の回避」「アルコール消毒」「マスク」です。
「ステイホーム」なんていうのもありましたが、今は家庭内感染の割合が一番高いので、むしろリスクを助長しているのでは、とも思ってしまいます。
とにかく私たちにできることは、人混みを避け、手洗いとマスクをし、ひきこもれ、というものなのでしょう。


でも、ここで不思議に思うのです。
ウィルスは私達の周りに常に漂っていまして、新型コロナだって日々、私達の体内に入っているはずです。
ですから、体内に入ったとしても発症しなければ良いのであって、発症したとしても鼻水や咳の段階で治してしまえば良いわけです。
とすれば、どうしてここに対するアイディアを言ってくれないのでしょうか、専門家は。
たとえば、奈良県医科大学の研究結果のような「お茶のカテキンがウィルス不活性化させる」などです。
「外から帰って来たらお茶を飲みましょう」
「職場や学校、飲食店では積極的にお茶を飲みましょう」
個人ができる発症予防と回復のアイディアを具体的に言ってくれたほうが、多くの人たちが助かると思います。


そんなことを考えていると、発達障害の人達に対する医療も同じだよなと思います。
グレーと言われる子ども達、軽度や自閉傾向、発達の遅れと言われるような子ども達は、例えるのなら発症前の段階だといえます。
まだ診断基準は満たいしていないけれども、その兆候や症状が確認できるという状態です。
ここで必要なのは、その子と家族が発症(診断基準を満たす)する前に治しちゃうアイディアではないでしょうか。
発達障害は病気ではないので、「ここを育てたら」「この辺を重点的に発達させたら、大丈夫ですよ」と言ってあげることが必要な専門家としての支援、援助だと思います。
でも実際は、診断基準を満たしていないのだから、「普通の子」であるのにも関わらず、発症前提でというか、発症した子ども達が受けるような療育や支援、サービスを受けさせようとします。
またくどいようですが、診断基準を満たしていない普通の幼児さん、小学生の子ども達に精神科薬を処方したりする場合もあります。
発達の遅れは薬による治療対象なのでしょうか?


1月23日の講演会に向けて医療関係の本や資料も読んでいますが、どうも医療というのは、「出た症状を抑える」というのが中心なように感じます。
私達個人においては、生活や身体に支障が出るような症状を抑えることはありがたいことです。
でも、一度、出ないと医療の対象にはならない。
本当は発症する前の段階で、個人で対処できる方法が分かれば、つまり日々、健康を保てているのが一番良いわけです。
新型コロナでいくらPCRをしても、新型コロナ自体は減少するものではありません。
三密の回避だって、アルコール消毒だって、コロナを体内に入れないためのアイディアであって、体内に入り発症する前の段階のウィルスを減らすものではありません。
発症していないかどうか、いわゆるゼロか、100かで判断される。


体内にウィルスが入ったのに発症しなかった人、発症したかもしれないけれども、個人で治しちゃった人の話って、全然出てきませんね。
医療従事者の関心は、どのように治療するか、なのかもしれませんが、本当はこちらの研究のほうが個人、医療、社会にとって大事な情報になると私は思います。
ビタミンDの話だって、もっと公的に、大々的に国民に知らせれば良いのに、いまだに「感染経路不明が6割。でも、飲食店が広めている」などと、エビデンスを示すことない、個人の見解、感想、意見がメディアを賑わせています。
これでは感染を広め、医療を崩壊させたいようにしか見えません。


もうお気づきの通り、これまた発達障害においても一緒。
グレーの子ども達、軽度、自閉傾向、発達の遅れという段階の子ども達を追跡し、その中で特別支援の世界に入ることなく、育っていった子ども達のことがぜんぜん研究されません。
しかも関心を示さないばかりか、多くの専門家が「それはウソだ」とハナから否定している状態が長らく続いています。
本来、専門家と言うものは、サイエンスと言うものは、診断を満たさなくなった子ども達を見て、「今の診断方法に不備や課題があるのではないだろうか」「もしかしたら症状を軽減させ、定型発達の範囲までに押しやる方法があるのではないだろうか」などと客観的な事実から物事の真実、原理を読み解こうとすることを指すのだと思います。
どうも、特に精神医学の世界はサイエンスから離れて行っているようにみえます。
診断方法は科学的なのか?
その治療法に根拠はあるのか?


法的な根拠を持ってロックダウンしている国でも、感染を止めることができていません。
これは数字でも表れていますので、客観的な事実です。
歴史という縦軸から見ても、人類が完全に消滅させられたのは天然痘のみ。
とすれば、新型コロナも残り続けるわけで、だからこそ、個人がどうやって対処するか、体内に入っても発症を抑え、個人で治していけるかが重要なはずです。
感染経路で判明しているのは、家庭内感染が一番多い。
一番多い家にステイホーム。
むしろ、家から出て空気を吸い、軽い運動をし、太陽光を浴びて、人間らしい生活をしていたほうが免疫を高め、健康につながると思います。


大の大人が根拠を示すことなく、自分の意見や感想で社会を動かそうとする。
100歩譲って私たち国民が選挙で選んだ人間だとしたら、すべてに根拠がなくても判断、行動してもらっても仕方がないですが、東京都医師会のトップも、「42万人死ぬ」といった人も私は選び、投票した覚えはありません。
まだ戦後の「目指せ均一化」製造業からの「指示通り動ける人間を作る」という教育が尾を引いているのでしょう。
考えることが苦手な日本人は、権威や肩書に従うということしかできない。
たとえ、それが根拠がなくても、論理が破綻していたとしても、御上が言ったことを信じるのみ。
個人の幸せよりも、組織の幸せを。
トップが言ったことに追随するだけの組織。
そこにエビデンスとサイエンスはない。
コロナ騒動を通して、私は多くのことを学ばせていただきました。




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