2015年5月20日水曜日

「月曜日だから、調子悪いよね」という逃げ道

最近も、また聞いてしまった。
「あの親御さんじゃあね~」という支援者の言葉。
その人曰く、家庭での療育力に問題があるらしい。

私は、その人のお子さんの支援に半年以上、携わっているんですよ。
定期的に訪問してますし、親御さんともじっくり話をしたこともあります。
確かに、自閉症についてたくさん勉強しているわけではありませんね。
本人との関わり方を見ても、療育と言うよりは、ごく一般的な子育ての仕方に近いと思います。
でも、療育をきちんとしていない親御さんを責める権利って、支援者にあるのでしょうかね?

学校や支援機関で見られない行動が、おうちで現れたりすることはあります(もちろん、逆もしかり)。
外で我慢していた分、おうちで爆発ということもあるでしょう。
また、学校や支援機関との支援方法の違い、環境の違いの影響もあるでしょう。
そこには、支援者としてのスキルの違いも含まれます。

外で我慢していたことの爆発なら、我慢させていた支援の方に改善点があるはずです。
また、環境の違いは当然のこと。
学校や支援機関のように、個室を作ったり、特別な道具や環境を用意したりするのは難しい。
だって、家は住む場所であって、療育機関ではないから。
だって、その子だけが生活しているのではなく、他の家族も生活している場所だから。
支援者としてのスキルの違いがあるのも当然なことで(お金をいただいて支援している者が、親御さんと同じスキルでは困る!)、それをひっくるめて支援を考えるべきでしょ。
私は、親御さんができない支援、家庭でできない支援は、自分が責任を持ってスキル獲得を目指しますし、親御さんの支援スキルの向上のために尽くすことも役割の内だと考えています。

よく「月曜日だから、調子悪いよね」なんて言いますよね。
それって別の言い方をすると、「月曜日の指導はうまくいかなくても、私の支援が悪いわけではないよ」と、やる前から言い訳しているようなもの。
週末、ちょっとだらけたり、リラックスしたり、平日にできないことを家族でやったりするのは当然なことでしょ(支援者だって、そうしているはず。月曜日からまた仕事なので、酒も飲まないし、遠出もしない。朝も早く起きますという人って、どのくらいいるのかな)。
月曜日に、調子が上がらないのなら、それを含めて支援を考えなさいって。
平日でブチ切れる支援じゃなくて、連続した支援を。
学校や支援機関のために、家庭生活があるのではなく、家庭生活の一部が学校や支援機関があるんですね。
家族としての楽しみや幸せは、とても大切なこと。
そして、親御さん自身の楽しみや息抜き、健康、そして幸せ、生活の潤いも大切!

私の仕事は、家庭に入っての支援なので、特定の場所で支援している人たちよりは、家庭の状況や親御さんの置かれている状況が、より生々しくわかるのでしょう。
だからこそ、本人のより良い支援と成長はもちろんのこと、同時に家族の幸せと生活に無理のないデザインをしていきたいと思いますし、きちんとそういった情報も伝える必要があると思います。
冒頭の親御さんは、とてもお子さんのことを大事に思っていますし、他の家族のことも大切に考えています。
私から見ると、親御さん自身のことは後回しにし過ぎているのかな、と思うくらいです。

すべての親御さんが正しく自閉症について理解しているわけでも、支援ができるわけでもありません。
もちろん、中にはそういう親御さんもいますよ。
でも、家庭での支援がうまくできない親御さんに責任を擦り付けるのではなく、それをひっくるめて包み込める支援者でいたいと思います。

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