【No.1400】子ども達の発達の問題は、私達、世代で終わらせる

花風社さんが主催された「愛甲修子さんに質問する会(2024.2.17)」を録画配信で見たのですが(すでに3回観た)、本当におもしろい!
過去一って言い方が正しいのかわからないけれども、本当に今回の質問会は神回でした。
たぶん、会場に参加者の方たちがいたのも大きいと思いますが、愛甲さんと相談者さんが溶け合い、悩みが課題へと昇華していくような印象を受けました。
実際に悩みを持たれている方はぜひ、次回参加して相談したらよいですね。
治せる人と出会うのは、大谷君と結婚するくらい貴重です(笑)


質問会の助言の一つに「お墓参り」の話がありました。
実際の様子を見ていない人は、「えっ、スピリチュアル!?」と思われてしまうかもしれませんが、そうじゃなくて、私も「そのようなアドバイスをするな」と思ったんです。
このブログを読んでくださっている人の中に、私の発達相談を受けた方もいると思いますが、その中に「同じことを言われた」という人もいると思います。
私も、「お墓参りに行ってみると変わるかもしれませんね」「生まれ故郷に行ってみると、苦しみから解き放たれるかもしれませんね」「ご自身の家のルーツ探しの旅はどうでしょうか」などと助言することがあります。
そして実際にやってみた人からは心身の変化が見られ、長い休職から就職活動→就職となった方や自分の親への執着が取れ、やっと我が子を見て愛情を向けられるようになった方などがいらっしゃいます。
それこそ、「憑き物がとれたようだ」と感じるくらいまで、表情や姿勢、発言が変わるような人もいるのです。


ここからは愛甲さんとの違いについてお楽しみいただければと思うのですが、私がこのような助言をするようになったのは、親子だけではなく、祖父母の代からの3代を通したアセスメントをするようになってからです。
子どもさんだけをアセスメントしていじくってもダメ。
親子という関係性、親、家族という環境の中で生じている(発達の)課題ですので、やはり親御さん自身が先に変わる必要がある。
だけれども、その親御さんが変わるには、「さあ、良い親になろう」などという心持ちの変化を目指すだけでは無理で、その親御さんが持つ歴史を振り返り、辿っていく道をちょっとずつ修正していくようなことが必要。
つまり、祖父母、親、子はみんな、つながっている。
特に子育て中の親御さんは、この3代の真ん中に位置する存在なので、代々続いた結果としての子どもの課題には重要になってくるのです。


ですから最初は親御さんご自身の子ども時代、ルーツを辿っていくことで、課題の根っこを掴んでもらうことと同時に、代々命が続いているということはそこにその家族のサバイバル術があるはずなので、それを確かめてほしいという想いから助言の一つとして加えました。
その後、成人の当事者の人からの相談の際、どう見ても愛着障害があり、その根っこを辿っていくと、親、祖父母の姿が見えてくることがあるので、そういった方たちにも提案するようになりました。
もちろん、全員が全員、「あなたの先祖が~」などというと、それはただの危ない霊能力者になりますので、そんなことはしていませんが、その課題の根っこを辿っていくと代々繋がっていて、そこから治さなないと難しいなと思う場合に言うようにしています。


昔なら「それはご先祖様の祟りだ~」とか、「お墓参りしていないことをご先祖様が怒っている」とか言われるような話かもしれません。
しかし現在風に解釈すると、いろんなご家族の発達相談を受ける中で思うのは、やはりその家庭家庭の遺伝的な要素だったり、生まれ育った環境によるエピジェネティック、遺伝子の発現の変化だったりするのかな、と思っています。
発達の課題は今、子どもさんに出ていますが、それは親の世代でも、祖父母の世代でも良かったわけです。
だけれども、祖父母、親御さんには出ていないで、子どもさんに出た。
いや、その兆候は親御さんに見られ、だけれども、環境との折り合いの中で問題に至らなかった、もしくは問題だったけど、ご自身で治した。
同じことは祖父母にも考えられるわけです。


ガンなどの病気も、発達障害も、「偶然そうなった」ということにしているのが現代科学です。
しかし、発達障害が神経発達のプロセスで生じる限り、もっと簡単に言えば、受精からの育ちの過程の中で生じる現象ですので、突然、偶然にその子だけの要因として発達障害になるわけではありませんね。
発達に遅れが出る要因を持っていたとしても、みんなが発達障害になるわけじゃない。
というか、人類全員、発達に遅れが出る要因はもっているでしょう。
それが発現したかどうか、発現しても環境と育ちの中でクリアしてきたか、たとえ発現したとしてもうまく適応しサバイバルしていけたかどうか。
発達障害が改善し、診断が外れていく子がいるのは、環境と育ちの影響が大きいということ。


99%の支援者、専門家が治せないのは、偶然説に立っているからだと私は考えています。
「たまたま」と思っている限り、発達が遅れた原因に目を向けられないでしょ。
その子だけの問題として捉えている限り、育つ環境としての親御さん、家族、代々繋がっている家系と遺伝&その発現から、よりよい改善策を導き出せないでしょ。
「親御さんを傷つけないために」というのは、優しさの一面からかもしれません。
でも、そこで終わっている限り、未来は良くならない。
未来っていうのは、我が子の未来だけじゃなくて、そのあとも続いていく次の世代、その次の世代の子ども達の未来も。


自分じゃなくて、我が子に課題が出たのなら、やっぱり「自分が治さなければ」と思ってほしい、親御さんには。
自分がこの子の未来をよくするんだ、そしてその次の子の未来までよくするんだ、と進んでほしい。
世の中、問題だらけだけど、「子ども達の発達の問題は、私達、世代で終わらせる!」という想いを私は持っている。
同じ志を持っている大人たちは、一緒に頑張りましょう!
よりよい未来をつないでいくために。


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